ふたば未来学園の日々

カテゴリ:中高探究学習

【探究】菅義偉総理来校、中高生から探究発表

 9月26日(土)に菅義偉内閣総理大臣、平沢復興大臣、内堀福島県知事をはじめ多くの方々に来校していただきました。

 本校からは3名の生徒がプレゼンテーションを行い、それぞれの探究活動を発表しました。

 高校2年 小野澤 彩乃さん

 中学校2年 小野 雄太郎さん

 高校3年 中島 綾香さん

 3名の代表生徒は、緊張しながらではありましたが、堂々と発表しました。

 菅総理からは、「『意志あれば道あり』を目標に一生懸命に頑張ってきて、いつの間にか総理大臣になっていた。皆さんはしっかりとした目標を持っている。失敗を恐れず頑張ってほしい」と激励の言葉をいただきました。「いつの間にか総理大臣になっていた。」という言葉は、生徒の今後の生き方について考えるヒントになりました。この言葉を問いとして、『哲学対話』に取り組んでみたいと思います。

 発表後は、会場と中学校の各クラスをオンラインでつなぎ中学生全員が菅総理と交流しました。

 発表した生徒と総理をはじめお越しいただいた方々との記念撮影

 発表した生徒は、非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。

 

 3人は取材の中で、「今の私たちの学びを真剣に聞いてくださり嬉しかったです。今日の訪問を学校全体で共有してさらなる探究を進めていきたいです」と述べていました。引き続き、生徒一人ひとりの立場に寄り添い、生徒の成長を応援して参ります。

【高校探究】菓匠庵さんへの感謝と恩返し 

2009年6月より営業していたいわき駅ビルが、2020年8月31日(月)に閉店いたしました。

 いわき駅ビル3Fで営業している【菓匠庵】さんには、Ⅰ期生の時より商品開発や販売実習などでお世話になっておりました。

 

・7月下旬

アグリビジネス探究ゼミ3年次がコロナ禍で苦しんでいる販売店を応援しようと、菓匠庵さんで応援セールを企画しました。

コロナ対策をしながら接客しています。

少しでも販売者の応援になれば・・。

  

今回の駅ビル閉店にともない、菓匠庵さんは暖簾を下ろすことを決断されました。これまで、本校の開発商品を取り扱っていただいていたこともあり、生徒が感謝と恩返しのために、8月31日(月)のいわき駅ビル最終日に訪問し、一緒に活動いたしました。

 

・8月31日(月)

最終日の売り場には、本校の開発商品のみが並んでいました。

 いわき駅ビル閉店のご挨拶に参加いたしました。

閉店後の店内で、生徒からの花束贈呈を行いました

 

 

3年次生徒の開発商品【さくらタピオカ】での慰労会の様子

 

  商品のない売り場には、思い出だけが残っています。

いろいろな思いを背負いながら、生徒たちの活動は続いていきます。

 

〇1期生と菓匠庵さんの取り組みはこちらの記事よりご確認ください

2017年7月7日 「みかん大福」に関する講義を受けました(みかん大福)

2017年12月12日【スペシャリスト系列(商業)】ビジネス基礎の取り組み(のの字)

2018年1月31日 スペシャリスト系列(商業)の生徒が意見交換しました(みかん大福)

 

笑顔の架け橋Rainbowプロジェクト 子ども達のアイデアで町興しを~みかん大福~

 〇菓匠庵さんについてはこちらのページをご覧ください。

いわきの逸品_菓匠庵

【探究】2年次原子力防災探究ゼミ 福島第1原子力発電所視察

令和2年8月19日(木) 

 福島第1原子力発電所は震災と津波により大きな災害を引き起こしました。現在、30年から40年はかかるという廃炉作業を実施しています。私たちの探究班としては、復興するに当たり、しっかりと現状と過去に起こった災害について向き合いたいと考え、先生方に原発の視察に行きたいと訴え、実現しました。

 廃炉資料館では東京電力の方から事故についての説明を受け、実際に第1原発に訪れました。厳重なセキュリティチェックを受け、バスに乗り発電所内を案内していただきました。水素爆発を起こした1号機を見たときに事故のすさまじさを考えずにはいられませんでした。廃炉に向けて多くの方々が頑張っている姿を目にし、自分たちもしっかりと現実を見つめ行動していくことが必要だと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【探究】2年次原子力防災探究ゼミ 双葉町フィールドワーク

令和2年7月1日(水)

 双葉郡双葉町では、令和2年3月4日午前0時に、双葉町の避難指示解除準備区域とJR双葉駅周辺の一部地域が避難指示区域を解除されました。原子力防災探究班としてJR双葉駅周辺のフィールドワークに行ってきました。

 双葉町の一般社団法人「ふたばプロジェクト」の皆様に双葉町についてのお話と、町の中の案内をしていただきました。新しくなった双葉駅の周りには、まだ震災の爪痕が残る風景がありました。自分たちにも何かできないかと強く思いました。今後探究活動で一人一人が何らかのアクションを起こしていくことを誓いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【探究】2年次原子力防災ゼミ 夜ノ森駅周辺フィールドワーク

令和2年7月1日(水)

    原子力発電所の事故により、甚大な被害を受けた双葉郡を自らの足で歩き、現状と課題を見ることで、探究活動を自分事としてスタートさせることを目的として行いました。

 3月10日に富岡町で帰還困難区域の一部の避難指示が解除されました。常磐線も全線運航が再開されていたため、電車を利用し、車窓を眺めながら夜ノ森駅へ向かいました。

 駅は開発が進められており、待合いスペースとなる場所を目の前に、富岡町役場の方に町の復興状況と現状を話して頂き、ご自身の経験を元にした、生の声を聞くことも出来ました。

 

   「東京電力福島第1原子力発電所が出来たことで町が潤ったことを知っている。知り合いが働いていることもあり、複雑な心境だ。」という言葉が非常に印象に残っています。

   その後、夜ノ森駅周辺から各自町を散策し始めました。避難指示一部解除により、桜並木も新たに500メートルが解放されました。青葉が茂る並木を歩き、探究のアイディアを出しながら「いつか桜を見に、また来たい。」とこぼす生徒もありました。

    とはいえ、未だバリケードが至る所に設けられていたり、学校の解体が進められていたりする様子を目の当たりにし、生徒たちはさらに探究活動への気持ちが強くなっていたように感じます。

 後日、フィールドワークのアウトプットを行いました。役場の方に聞いた話や、自分の目で見たこと・感じたことを思い出しながら、互いに意見を出し活動を行うことが出来ました。これ探究活動を進めるにあたって、いいスタートが切れたのではないかと思います。

【高校探究】第5回全国高校生SBP交流フェアへの挑戦

アグリ・ビジネス探究ゼミ(3年次)を中心として、スペシャリスト系列(農業・商業・福祉)で学んでいる生徒が以下の大会に挑戦いたしました。

第5回全国高校生SBP交流フェア

〇SBPチャレンジアワード

第1次選考通過校 全国より22校 

 

第2次選考:DAY1(ポスターセッション)

・グループA:発表日時 8月1日(土)13:30~16:00

 1. 福島県立ふたば未来学園高校 未来創造探究ゼミ
 2. 福井県立若狭高校 海洋プラスティック再生プロジェクト
 ③. 浜松♡鰺ヶ沢 胸キュン絆プロジェクト(コラボレーション参加)
 4. 静岡県立島田商業高校 超☆珠算部
 5. 青森県立三本木農業高校 農業クラブ執行部
 6. 北海道留萌高校 商業研究会 
 7. 京都府立海洋高校 食品経済コース
 ⑧. 愛知県立高浜高校 地域活動部SBP班

  ③⑧がDAY2進出を決めました。

・グループB:発表日時 8月2日(日)9:30~12:00
 1. 和歌山県立神島高校 商品開発プロジェクト「神島屋」
 2. 浜松学芸高校 社会科学部地域調査班
 ③. 福井県立若狭高校 食のまち小浜テイクアウトプロジェクト
 4. 三重県立相可高校 農業クラブ
 5. 青森県立木造高校深浦校舎 深浦町探究愛好会ふかうらSBP
 6. 熊本県立天草拓心高校 天草拓心高校SBP
 ⑦. 島根県立吉賀高校 吉高地域クラブ

 ③⑦がDAY2進出を決めました。

・グループC:発表日時8月2日(日)13:30~16:00
 1. 西原町学生ソーシャルビジネスプロジェクト
 2. 青森県立鰺ヶ沢高校 鰺ヶ沢高校SBP研究会
 3. 仙台市立仙台商業高校 商業情報部
 4. 福井県立若狭高校 ウニウニ大作戦
 ⑤. 三重県立飯南高校 應援團Circle
 ⑥. 愛媛県立土居高校 情報科学部
 7. 中部大学春日丘高校 インターアクトクラブ

 ⑤⑥がDAY2進出を決めました。

 

 

 第3次選考:DAY2(オーラルセッション)

 発表日時 8月24日(日)9:30~12:40

 各グループより進出した6校によるオーラルセッションが行われました。

 

〇審査結果

・DAY1(ポスターセッション)

 本校は『輝』を受賞しました。

 ※『極』(90 点以上)、『輝』(75 点以上、90 点未満)、『雅』(50 点以上、75 点未満)

 

 ・DAY2(オーラルセッション)

 文部科学大臣賞 愛知県立高浜高校 地域活動部SBP班

 三重県知事賞  浜松♡鰺ヶ沢 胸キュン絆プロジェクト

 

参加した22校の団体へ、審査員と協力企業からの特別賞が授与されました。

審査員賞(審査員による選定:11校/22校中)

 アドビ賞:福島県立ふたば未来学園高校 未来創造探究ゼミ

 

今回はDAY1で同じAグループから進出した2校が、文部科学大臣賞と三重県知事賞を受賞しました。本校はそれ以降の特別賞として、アドビCreativeCloudコミュニティーマネジャーさんより、「今回の取り組みでは、自分たちでデザインした缶バッチにQRコードを付けることで、取り組みの可能性を向上させた。今後もソーシャルビジネスとして活動を継続してほしい」と、アドビ賞を授与されました。

 

審査中は、オンライン交流会で他県の高校生と交流し、活動の視野を広げていました。

 

  

 

 

第4回の様子はこちらから

文部科学大臣賞受賞! 社会起業部カフェチーム

第4回全国高校生SBP交流フェア動画

この大会では、本校の社会起業部カフェチームが【文部科学大臣賞を受賞しています。

【工業・商業】&【高校探究】~双葉郡の地で、大熊の梨が育っています~

 令和2年3月1日(日)

・福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校の正門をくぐると左手に、Ⅱ期生が未来創造探究アグリビジネス班(大熊の梨チーム)で取り組んでいた「フルーツガーデン関本さんの梨の苗木」がありました。

Ⅱ期生の卒業証書授与式(H31.3.1)の来賓祝辞より
『避難先の千葉県において、「大熊の梨」を見事に復活させ、一昨年ご逝去された関本信之さんが育てた梨の苗木が、先日、ふたば未来学園に移植されました。これも、ふるさとの食材について学ぶ授業を通じて、関本さんのことを知ったみなさんが発案されたことだと聞きました。その苗木に宿ったみなさんの想いは、必ずや、頼もしい後輩たちへと引き継がれていくだろうと思います。将来、この苗木にも豊かに梨の果実が実ることでしょう。同じように、「変革者」たる皆さんが社会で活躍し、実らせる果実は、苗木に実った梨と同じように、将来、顔も名前も知らない人たちの頬を緩ませることと思います。』

さすがに1年で実は尽きませんでした。葉っぱも散って寂しくなった梨の木に、Ⅲ期生(工業・商業)は梨のイルミネーションにチャレンジしました。支柱をつけ、イルミネーションをつけ、麻紐で梨の実を作り、ソーラーパネルを取り付けました。途中からⅣ期生に作業を引き継いでもらいました。

 

令和2年3月3日(火)

・探究活動を行ったゼミメンバーによって、双葉郡の地に地植えされました。

 台風や病気への対策を考え、大熊町で梨の栽培をされていた方のお庭をお借りすることにしました。

 

令和2年6月6日(土)

・一本の梨の木に5つの実がついていました。

 

 令和2年7月15日(水)

・昨年度に世話をしていたメンバー(商業3年次)が、移植後に初めて訪問しました。

3密を避けるため、半分に分けて訪問しています。

居残り組にはオンラインで中継しています。

梨の実が4つになっていました。

 

 

令和2年7月22日(水)

・昨年度に世話をしていたメンバー(商業3年次)が、訪問しました。

梨のほかにも、牛なども見せていただきました。

梨の実が、すくすく育っています。

 

まだ、品種がわかりません。

次回は9月の報告となります。

 

  

これまでの取組みはこちらをご覧ください。

(2年次)最高で最後の梨について

(3年次)大熊の梨を双葉郡へ! お帰りなさい関本さん♡

 

 

【高校探究】8/7_ならはCANvasでの活動報告

初めに、今回の探究活動においてご協力いただいた皆様に御礼申し上げます。

  お米を寄贈していただいた方々

  食事用のお箸を寄贈していただいた磐城高箸さん

 

令和2年8月7日(金)

ならはCANvas

・児童館の子供たちと一緒に絵を描きました。

向日葵(ヒマワリ)は、太陽を追いかけます。

つまり、太陽のように輝いている人(描いている人)を追いかけます。

楢葉の空に、金魚たちが元気に泳いでいます。

よく見ると、ゼミ担当の先生もいました。

・さくらタピオカの販売を行いました。

プラスチックごみ削減に向けて、以下の活動を行いました。

飲み終わったカップの回収方法として、カップのふたで桜を咲かせよう!

・広野、楢葉、富岡町のお米グランプリ開催しました。

・昨年度、アグリビジネス探究ゼミを担当された先生がお客さんとしていらっしゃいました。

活動の報告も含め、接客しました。

・それぞれの袋に投票していただきました。

グランプリ報告

・つやがありますで賞:楢葉町

・甘さがありますで賞:富岡町

・粒が大きいで賞:広野町

 

・この活動は、先輩たちの開発した商品等を販売した益金を使って、活動をしています。

 

生徒が以下の店舗に納品・販売実習することで、活動資金を確保しています。

菓匠庵(いわき駅ビル3F)※R2.8.31で閉店いたします。

広野町二ツ沼直売所(広野町)

【高校探究】&【四校連携講座「地域創生学」】

岡山県立津山商業高校、津山高校、津山東高校、津山工業高校による「四校連携講座『地域創生学』

に、本校高校 3 年次 金成美怜さんら3名がゲストとして参加しました。

 

令和2年8月6日(木)岡山県立津山商業高校

「地域で学ぶとは~これからの学びについて~」

地域で活躍する高校生(先進校)とのオンライン交流

交流校:高知県立佐川高校、宮崎県立飯野高校、本校

 

【探究】早大主催ふくしま学(楽)会 参加、発表

 8月1日(土)~2日(日) 早稲田大学福島広野リサーチセンター主催による「第6回ふくしま学(楽)会」が開催され、本校生も発表やパネルディスカッションに参加しました。

 ふくしま学(楽)会は、福島の復興に関するテーマを、世代を超えて、地域を超えて、分野を超えて議論する場として、2018年から行われてきました。本校生も第1回から参加し、地域の方々、大学の専門家とともに様々な議論を重ねてきました。

 これまで双葉郡を会場に行われてきましたが、今回はオンラインでの実施となりました。そのためこれまで参加のなかった沖縄、九州からも参加がありました。本校からは中学生、高校生のべ25名ほどが参加しました。

 初日は、「学びの場」として、「地域におけるアート」と「放射能差別とコロナ差別」についての講義を受けました。講義後は質疑応答や対話、意見交換を行いました。オンラインはコロナ休校中にも授業で活用していたこともあり、生徒たちはチャット機能などを有効に活用し、参加者との話し合いにもグイグイ取り組みました。

 

 

 

 

 

 

 

 2日目は「対話の場」。発表では本校からは4件行いました。概要は以下の通りです。

〇絵本から始まる一歩(震災当時の自分の経験から、「同調圧力」をテーマに絵本を製作中。その経緯や思いを発表)

〇地域の伝統文化に関する取組(復活した伝統的な祭りへの参加を通して、地域への若者不足やコミュニティー課題を解決することを模索)

〇廃炉を楽しくしっかりと(廃炉の話は難しくてつまらないが、自分事として捉える必要があるとの思いから、校内で廃炉に関する座談会を実施)

〇私たちから伝えたいこと(原発事故、台風、コロナにより実害を被った経験を踏まえ、「教訓が生かされている地域社会」を理想社会とし、その実現に向けた考察や取組を実践)

 

 各テーマの発表後はブレイクアウトルームを活用しての分科会、パネルディスカッションを行いました。

 分科会では本校生も大学や研究所、官公庁の専門家に交じって地域課題について議論を交わしました。同じテーマでも立場が違うと見方が異なり、視野が広がりました。自分で発言するだけでなく、たくさんメモを取っている姿も見られ、真剣に参加する様子が見られました。

 最後は本校生4人と大学等の専門家4人によるパネルディスカッション。成立するのか心配でしたが、生徒たちのフレッシュで意欲的なコメントにより場の役割をしっかり務めることができました。

 

 研究者や官公庁、地域の一般の方々と地域の課題について語り合うこの機会は、生徒にとって大きな刺激となりました。今後の探究活動に活かしてほしいと思います。最後になりますが、主催の早稲田大学教授 松岡俊二先生、准教授 永井祐二先生をはじめとする運営の皆様、ご参加いただいた皆様に感謝申しげます。