ふたば未来学園の日々

カテゴリ:中高探究学習

【探究】気候変動外交 ~知り、考え、議論してみよう~

 過日、環境省 地球環境局 国際連携課 鈴木啓太様にお越しいただき、国際社会全体が取り組むべき共通の課題「気候変動」について、異なる意見を持つ相手と意見を交わしながら、どのような選択を行うか、模擬外交の授業が行われました。

授業の冒頭では、小泉環境大臣からのメッセージ動画を通して、異なる意見をもつ相手との外交の難しさについての話があり、生徒達は真剣に耳を傾けていました。

 

【小泉環境大臣によるメッセージ動画を視聴しています】

 

【講演会の様子】

 

 

 

 

【講演会終了後に、再生可能エネルギーの可能性について質問している様子】

【探究】イラクで教育支援・高遠菜穂子さんの国際理解講演会

 過日、イラクで教育支援をされている高遠菜穂子さんによる国際理解講演会が行われました。講演会では、高遠さんのエイドワーカーとしての仕事内容や、イラク、イラン、アメリカの三ヵ国間を巡る情勢について御講話いただきました。また、イラク復興の課題として、避難民問題、ISチルドレンのID問題、迫害と差別、元子ども兵の更生と再教育の必要性、報復の連鎖が存在することを教えていただきました。

講演会後、生徒達は「diversity(多様性)=お互いを認め合うことが大切だと思う」、「本当の多様性ってなんだろう?違いを認め合うにはどうすればいいのだろうか」、「世界のニュースは普段から見ているけど、国内では世界の悲惨なニュースを放送していないことに驚いた。政府だけで決めるのはなく、学生の意見を聞いてほしいと思った。今回の講演会を通して、私たち学生が知ることができない現状を知ることができてよかったです」などの感想が挙げられ、世界の課題を自分事に捉える契機となりました。

 

【講演会の様子】

 

 

【質疑応答の様子】

 

【まだまだ聞きたいことがいっぱい!講演会終了後に個別質問している生徒達!】

 

【「演劇を通して地域の課題を知る学習」の発表会で、最優秀賞を受賞したチームの対話劇を披露しました。高遠さんはイラクの公教育で演劇を活用した平和教育を導入したいとのことで、本校の演劇の授業を楽しみながらご覧いただきました】

【中学校】再び京大の大手先生と学びを深めました

 2月22日(土)、旧広野幼稚園で始まった「時の封ひろの2120」の関連企画として行われた「おおて博士のネイチャーガーデントーク」に、本校中学生4名が参加しました。この企画は「時の封」の開会を記念し、京都大学の大手信人先生を招いて、浜通り地方の自然と土地の営みについて考える催しです。

 

4名の内3名の生徒は、昨年12月に行われたイベントで大手先生のお話を聞いています。今回も、生徒たちは森林と生き物のダイナミックな関係について学びを深めました。

生徒の中には、自分自身が未来創造学で探究するテーマに関する質問を行い、先生から回答を頂くなど、主体的に学ぶ姿が見られる一方、会場に来られていた地域の大人の方が鋭い質問を連発する姿に圧倒されていた生徒も・・・。次は質問ができるようにがんばろう!

大手先生ありがとうございました。今後も引き続き、地域をフィールドとした学びを深めていきたいと思います。

(広野の自然が詰まった「時の封」…会場の様子は圧巻でした。)

【中学校】1年生演劇ワークショップ

 2月21日(金)、本校みらいシアターにて、中学1年生を対象に、今年度最後の演劇ワークショップが行われました。この日も引き続きNPO法人PUBLICの皆さんに講師としてお越しいただきご指導いただきました。また、沖縄の劇団TSJの皆さんにも活動をサポートして頂きました。

 この日のテーマは「観客参加型演劇」です。生徒たちがこれまで何度かのワークショップで作り上げてきた演劇を、観客も巻き込んで構成し直すというもので、生徒たちは先生方の指示のあと早速話合いと稽古に入りました。

 

 話を聞いて、私は当初「観客参加型? え、そんなことできるの?」と心配していましたが、まったくの杞憂でした。生徒たちはとてつもない集中力で劇を構成し直し、この日ちょうど授業参観で来られていた保護者の皆さんを巻き込み始めました。

 

 素直に巻き込まれてくださった保護者の皆さん、鋭いご指摘をくださった保護者の皆さん、ありがとうございました。

 そして発表。9つのグループがくじで決まった順番に発表を行いました。稽古で練り上げた、観客の保護者の皆さんを巻き込んだストーリー展開が冴え渡ります。最初の班の発表からその表現力に会場は騒然。

 

 

360度全体を意識して、また近くだけでなく奥行きも意識した見事な巻き込みが次々に続きます。

 

各班ともに、班員一人一人の個性が引き立つようにストーリーを練り上げ、そして本番ではすべての生徒が自分自信を存分に表現する姿が見られました。そして、この日だけで1年分笑わせてもらいました。

 

演劇で培ったチカラを存分に発揮し、今後も引き続き探究活動に取り組んでいきましょう。

講師の先生方、授業参観にご参加頂いた多数の保護者の皆様、どうもありがとうございました。

【中学校】ふくしまジュニアチャレンジ入賞

 2月4日発行の福島民報新聞で報じられましたが、「小中学生まちづくり大賞(ふくしまジュニアチャレンジ)」に応募した中学情報科学部の1年生3名が、アイデア部門の「福島民報社賞」を受賞しました。この賞は大賞に次ぐ第2位に相当する賞です。3人のアイデアが高く評価されました。お見事です。

 

 3人は未来創造学で富岡町の「ふしぎ発見」に取り組み、それぞれ富岡町のよりよい地域づくりについて考えてきました。そんな中、昨年11月から12月にかけて情報科学部の活動でジュニアチャレンジの存在を知り、フィールドワークで気づいたことを土台に、独自に富岡町の交流人口を増やすための構想を膨らませ、具体的なアイデアとして形にしました。 

 

この表彰式が2月9日(日)に、福島市で行われました。

 

 表彰式の後、上位入賞団体の代表者が持ち時間4分間で口頭プレゼンテーションを行いました。入賞された方々のプレゼンはそれぞれ見事なものでしたが、本校代表生徒のプレゼンもとても素晴らしかったです。

 今後も様々なことにチャレンジしていきましょう。表彰式、そしてプレゼン、お疲れさまでした!

【中学校】未来創造学

 2月に入って、未来創造学も今年度のまとめの活動に入っています。3年生はちょうど1月後に迫った修学旅行に向けて班別自主研修のルートの作成を進めています。活発に話し合う様子がうかがえます。

 2年生は広野と楢葉のよさを発信するためのはがき製作を継続。かなり手慣れてきた様子で、作業もずいぶん効率的になっています。

 1年生は今年度の活動のまとめとしてレポートを作成しています。選択国語の授業とタイアップしていることもあるのでしょう。レポートの内容も向上してきた様子です。

 未来創造学での学びを授業で取り上げ、授業での学びが未来創造学に生かされる。私たちは、そういった授業と未来創造学の往還を大切にしています。

 この日から、ルーブリック面談も始まりました。本校のルーブリックは、学校生活全体を通して育成したい、生徒の資質・能力・態度を表現しています。生徒たちはこれまでルーブリックを用いて自己評価を行っていましたが、今回は直接担当の先生と面談しながら自己評価を行い、未来創造学を含めた今後の学校生活での新たな目標などについても考えていきます。

 面談の様子を見ると、先生方が丁寧に話を聴き、これまでの成長を確認しながら、次なる目標について話題にしています。

【中学校】 演劇ワークショップ

 1月22日、中学1年生が演劇ワークショップに取り組みました。本日も東京からパブリックの皆さんに来校頂き、ご指導頂きました。先生方と生徒のやる気に満ちた雰囲気が伝わってきます。

 

 まずは仲間捜しゲーム。生徒たちは決められた条件の中で声を掛け合いながら仲間を作ります。積極的に声を掛けてくれる心優しい生徒がたくさんいて、仲間作りがスムーズに進みます。よい光景です。

 

 そして条件がだんだん難しくなって・・・。クラスと番号が違う人で2人組。2人組で手のひら合わせゲーム。ペアが他のチームに割り込んでいきます。

 

 本日の中心となる活動はサインネームづくりです。サインネームとは、自分の名前を身体や声を使って表現したもので、もともとは手話で自分を示すしぐさから発展したものだそうです。

 まずは講師の先生方がご自身のサインネームを発表。その後生徒たちは思い思いに自分のサインネームを考えます。

 

 ここからが本番。この日生徒たちに示されたテーマは「班全員のサインネームを組み込んだ形での創作劇」です。ポイントはサインネームの面白さ。それぞれの個性的なサインネームをどのようにストーリーにするか。高度で抽象的な思考力が試されます(笑) いつも生徒が最も楽しそうに活動している場面は、このストーリーを作っている時です。お互いの個性を認め合い、生かしあいながら協働しています。ただしそんな中でも各地から「これでいいのか? いや、まだ足りない」といった声が聞こえてきます。

 

 そして発表。生徒たちは発表前から、自分たちの班の発表こそが一番だという自信を漂わせています。見学側の生徒たちも期待に胸を膨らませている様子でした。

 ここでは伝えきれませんが、とにかく面白い! 特にその発想の自由さには驚くばかりです。同時にこれまでに演劇ワークショップで学んできたスキルも随所に発揮されています。特に「間の取り方」がいいですね!

 

 普段はこれで一区切りですが、この日はここから更に高みを目指します。劇に「あるセリフ」を入れて、再構成です。「あるセリフ」はくじ引きで決まります。引いたセリフに大盛り上がりする生徒たち。

 

そしてシナリオ作り・・・来週の演劇ワークショップが今から楽しみです。

 

 

パブリックの皆さん、今回もありがとうございました。

【中学校】未来創造学 今年も宜しくお願いします。

 1月8日(水)、2020年のふたば未来学園中学校が始動しました。そして冬季休業明け初日から、さっそく未来創造学の授業が行われました。

 この日の1年生の活動では冬季休業中に仕上げてきた「まとめ」をもとに、担当の先生と個別面談を行いました。

 

 先生方も、双葉地区をフィールドに生徒一人一人が学んできた内容を正面から受け止め、時にはコーチのように、また、時にはメンターのように、丁寧に関わっています。

 

 

 今後も引き続きまとめを行いながら今年度の活動を総括し、来年度の活動に繋げていきます。

【探究】広島研修

12月13日~15日までの3日間、2年次12名、3年次1名、引率教員2名で「令和元年度広島研修」を実施してきました。

 

研修行程

1日目(12月13日)

・平和記念資料館見学

・語り部による講話

 

2日目(12月14日)

・国泰寺高校と合流、ディスカッション(互いの県の課題、共通点について)

・ANT広島の講演

・舟入高校にて演劇鑑賞

 

3日目(12月15日)

・広島港にてディスカッション(港ににぎわいをもたらすには?)

 

<感じたこと、学んだこと>(参加生徒の声)

・1日目のプログラムで戦争や核兵器の恐ろしさについて改めて学んだ。インターネットには載っていないような内容も知ることができた。

・「後世に伝えていくには」という問いに対し、様々な意見が出て、結論・伝え方は沢山あり、それをどう使いこなすかが大切だと学んだ。

・舟入高校の演劇を見て、自分たちが1年次に行った演劇の授業がどれだけ大切だったのかを改めて思い知った。

・どうして当時の人は戦争を避けられなかったのか、戦争の裏側を知ることができた。

・広島港についてのディスカッション、テーマにあった「どのように栄えさせるか」自分たちの双葉郡での課題とも同じである。これを今後に生かしていこうと感じた。

 

平和記念資料館を見学後、実際に講話を聞いてきました。

 

国泰寺高校とディスカッションをし、まとめたものを発表しました。

 

本校の生徒、国泰寺高校の生徒で舟入高校の演劇を見てきました。

 

演劇を見た後、それぞれの想いを共有し、質問する時間もありました。

 

広島のご当地料理を食しました。

【探究】演劇週間が行われました!

12月6日(金)本校高校1年次生が取り組んできた演劇の発表会が新校舎内にある「みらいシアター」で行われました。実際に台本を書き、演技とセリフを覚え、練習したのは12月2日(月)からの1週間でした。これまで、生徒たちは5~7人を1班として7月の双葉郡バスツアーをはじめ、11月の訪問取材(フィールドワーク)で表面的な震災のことや自分個人としての震災・原発事故のことだけでなく、事故当時のこと、それ以降の復興について学んできました。因みに、1年次生が対話劇に取り組むのは、双葉郡の震災前後の課題について劇を通して捉え直し、ふるさと双葉郡に住む人々の細かな心情に目を向けて、双葉郡の復興や世界に貢献することができる「変革者」を目指しているからです。講師として、開校以来5年に渡りご指導いただいている平田オリザ先生と青年団の方々をお招きして演劇の作成を行いました。

 1週間の授業の中では、班の仲間と深く考えながら演劇を作ることができました。作成に当たって生じた様々な課題にも、自分たちで解決しようと主体的に取り組みました。部活動や出身地が違う様々な友達と連携し、課題を解決することで、ほとんどの生徒にとって初体験である対話劇を作り上げていきました。

 発表された劇は、いずれもふるさとに暮らす人たちの葛藤や心の機微を見事に表現していてすばらしい劇でした。

 全20班の演劇終了後、優秀班は表彰を受けました。どの班の生徒もとても達成感を感じていたことと、たった1週間でもクラスの輪が深まったことがはっきりと見受けることができました。