学校行事

双葉郡内の5校の校旗をお預かり致しました

 原発災害の影響によって平成28年度末で休校となってしまった双葉郡内の双葉高等学校、浪江高等学校、浪江高等学校津島校、富岡高等学校、双葉翔陽高等学校の校旗をお預かりし、全校生で校旗を迎え入れました。

 校長より、各校の校旗・校章に込められた意味や、各校の伝統、同窓生や地域の方々の想い、「各校が復活するまで、本校でお預かりする」ことの意味合いについて話がありました。
 続いて生徒会長から全校生徒に向かって、一人一人が意味を考えていくことの大切さについて話がありました。
 全校生と全教職員とで、同窓生や地域の方々の思いを胸に刻み、各校が復活するまでの間、本校で大切にお預かりをさせて頂きます。
 また、平成31年度に利用を開始する新設校舎においては、各校の伝統を掲示し、同窓生や地域の方々が日常的に集うことの出来る場も設ける方向で、検討を進めて参ります。
   

■双葉高校
  双葉高校は、創立100年近い伝統校で、甲子園に3度出場。地域に有為な人材を多く輩出してきました。校章は、本校創立時に、「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」ということわざをもとにデザインされました。「栴檀」とは、白檀のことです。白檀は香木であり、双葉のときから非常によい芳香を放つことから、すぐれた人物は幼少時代から他を逸したものを持っているということのたとえです。ここから、白檀の葉をもとにして、校歌にある「ならは、しねはのいにしえの」という歌詞にもちなみ二枚の葉から構成されています。

■浪江高校、同津島校
  浪江高校は、かつては地域の女子教育の中心的役割を果たし、普通科の他商業教育の中心ともなりました。共学後も、ソフトボール、柔道など多くの部活動で全国大会に出場したりボランティア活動が盛んな、創立90年以上の伝統校です。
 校章は、浪江という町の名称とその発展を期して、5つの波形を外円に配し、創立時の高等女学校の「高」の文字を中央に入れたデザインです。

■富岡高校
  富岡高校は、昭和25年創立、地域の女子高としてJRC活動や学校家庭クラブで全国的な活躍をするなどし、その後共学となった後、11年前に国際・スポーツ科となり、その活動の多くを本校は引き継いでいます。校章は、富岡の頭文字Tであり、見知らぬことに対する探究心、すなわち勉学への心を意味し、白地に抜くことにより清純を、高の字の赤は情熱を表しています。本校の若い清純な生徒たちが、情熱を持って勉学に励んでいく姿のシンボルです。

■双葉翔陽高校
  双葉翔陽高校は、創立70年近い、大熊町にある高校で、地域の農業教育の中心でした。その後農工商を含めた総合学科となり、本校のスペシャリスト系列のひとつのモデルになりました。本校の校章は、生徒が本校の教育によって成長し巣立っていく姿を表現したものです。双葉の地を表わす二枚の葉の中央にある三本の線は、過去・現在・未来を意味し、成長を続ける本校を表わすと同時に、生徒の未来への助走路となっています。 ペンに見立てた羽根は、学問と精神の自由を身につけた生徒の姿を象徴し、それが交差する様には、自己の力を人とのかかわりの中で伸ばし、いかしてほしいという願いがこめられています。そして、生徒の頭上には夢と希望の象徴である太陽が輝き、常に一人ひとりの生徒を照らし続けています。

 それぞれの校章、校旗には、地域の方々の地域の将来を担う若者への期待、想いが込められています。そして、この校旗の下、百年近い歴史の中で、何千、何万の青春があったということを心にとめ、これらの校旗を学校再開の時まで大切にお預かりしたいと思います。