ふたば未来学園の日々

2017年9月の記事一覧

未来創造探究生徒研究発表会2017(第1回)が開催されました

 9月20日(水)、第1回平成29年度「未来創造探究」生徒研究発表会を開催し、現在の3年次生が1年半にわたって取り組んできた授業「未来創造探究」の研究成果発表を行いました。
 「未来創造探究」は、2年次に週4時間、3年次では週3時間実施しており、探究の過程を通じて様々な学びを行っています。書物やインターネットからの知識に加えて、地元や大学、企業の方にアドバイスをいただきながら、現実社会の中から学習します。
 研究テーマは、東日本大震災後の様々な困難や課題を解決しようとする取組で、大人でも解決が難しい答えのない内容に向き合いながら深い学びを目指しています。3年次生全員が6つの探究班に分かれ、さらに探究班毎にグループ・個人ごとに実践してきました。
 発表会の形式は、2年間におよぶ研究内容は多岐にわたるため、分科会・全体会の2部構成とし、それらの発表を2年次生・1年次生が見て質疑応答を行いました。こうして、3年次生の学習成果が引き継がれ、本校の「未来創造型教育」の伝統が築かれていくことになります。
 当日は、これまでの研究でお世話になった方や大学、行政機関、地元広野町・楢葉町のみなさん、保護者のみなさんにご来校いただきました。また、発表内容に対してアドバイスをいただくために、文部科学大臣補佐官鈴木 寛様、復興庁参事官田中 徹様、双葉郡未来会議代表平山 勉様に御来校いただき、指導助言をいただきました。
 全体会での総評で御三方からは、励ましやレベルアップのための様々な御示唆をいただき、盛会のもとに終えることができました。その後、鈴木 寛様のFacebookには、「超高校級の大学生完全顔負けの発表が6班続きました。教員と生徒が一緒になって二年半で、日本一のアクティブラーニングのリーディング高校になりました。」というコメントを頂戴しました。
 これからは、3年次生は卒業に向けて探究内容をまとめる「論文作成」、2年次生は「未来創造探究」の本格的な活動、1年次生は次年度のための準備学習を行っていきます。これまで、探究班担当の教員はもちろん、全生徒と全教職員が試行錯誤で創ってきた新しい学びの形を具現化することができました。今後も学校全体で力を合わせて「深い学び」の実現に努めていきます。

〇原子力防災探究班
 
〇メディア・コミュニケーション探究班
 
〇再生可能エネルギー探究班
 
〇アグリ・ビジネス探究班
 
〇スポーツと健康探究班
 
〇福祉と健康探究班
 
<全大会の様子>
 

未来創造探究(2年次)で輪読会を実施しました

 2年次、再生可能エネルギー探究班では、本校国語科の矢沢先生がSGHの水戸二高で研修してきたことを生かし、9月の3週間にわたって、図書館教育&輪読会を実施しました。

〇目的
(1)読書を通して、再生可能エネルギーの知識レベルを高める。
(2)他者の意見を聞くことによって、広い視野を身に付け、新しいアイデアの発想のきっかけにする。
(3)「探究ノート」へのアウトプットによって、読書を通して得た知識や情報を整理し、定着させる。
〇活動
 1週目は、図書室で高橋司書教諭から図書館での本の検索の仕方、図書館の歴史等を講義していただき、再生可能エネルギーに関連し、自分の興味のある本を借りました。
 2週目は、借りた本を読み、探究ノートのブックトークのページ(別紙1)をまとめました。
 3週目は、一人ひとり発表(本の紹介)をし、質問や議論を行いました。
 探究班担当の田坂先生も「全員が、しっかり本を読み、よくまとめることができており驚いた。」と言っていました。
 また、NPO法人カタリバの佐々木さんからは、「質問を考えることで、もっと理解が深まるので、どんどん質問する習慣をつけていこう。」とアドバイスをいただきました。
〇省察
 再生可能エネルギーに対する知識・理解が深まり、社会を取り巻く課題を発見することができた15名の今後の探究が楽しみになる輪読会となりました。また、担当教諭だけではなく、司書教諭や科目を問わず、職員とNPO法人が協力しながらおこなったプロジェクトであったことが、成功につながった要因であると考えられます。

<活動の様子>
 

 

 

メディア・コミュニケーション班(2年次)で講話が行われました

  9月6日(水)、物理学者で東京大学大学院理学部名誉教授の早野龍五氏をお迎えし、2エ年次、メディア・コミュニケーション班の生徒と教員に向けての講話が行われました。
早野氏は東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故の直後、様々な情報や意見が錯綜し、多くの人々が信頼できる情報を求めていたころから、Twitter上で確かなデータに裏打ちされた情報発信を行ってきました。また、福島の高校生徒の活動も多く、これまで氏が行ってきてくれたことを大変わかりやすく講演してくださいました。
講演後も「活発な質疑応答が行われ、生徒たちは多くのことを吸収していました。

☆講話の様子
   
 

産業社会と人間(1年次)「フィールドワーク活動」

 1年生は引き続き、双葉郡の震災前後の課題を取材して演劇にする授業を行っています。
9月上旬に新聞記者の方を講師にお招き、取材の極意をご指導いただきました。
 9月27日に広野町・富岡町・楢葉町・大熊町に分かれ、フィールドワーク・取材活動を行いました。取材の極意を活かして、真剣に活動に取り組みました。

<取材の極意>
☆道場で極意を伝授していただきました。   ☆教室でもご指導いただきました。
 
<フィールドワーク当日>



産業社会と人間(1年次)「平田オリザ先生の授業」

 1年次生の授業「産業社会と人間」では、双葉郡の復興や世界に貢献する「変革者」の育成を目指し、双葉郡の震災前後の課題を取材して、演劇にする授業を行っています。
 演劇の作成に向けて、平田オリザ先生をお招きしてご指導をいただいています。

☆アイスブレイクの様子
   

【英語科】授業風景

 本校の英語の授業では、主体的・対話的で深い学びを意識した実践を行っています。1年生のコミュニケーション英語Ⅰのクラスではインフォメーショントランスファーという手法や生徒によるプレゼンテーションを用いて、生徒たちが対話を通して学んでいます。また、先日は2年生のコミュニケーション英語Ⅱのクラスで、ポスターセッション形式の授業が行われました。興味深い発表が多く、教室中に質問が飛び交っていました。

<コミュニケーション英語Ⅰ>
 ☆グループ内でプレゼンテーションをして代表者を決めています。
  
 ☆対話や読解、発表に使っているワークシートです。
  

 <コミュニケーション英語Ⅱ>
  ☆ポスターセッションです。見事に聴衆を引きつけています。
     

手話スピーチコンテスト出場 第3位!

「第34回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」
全国第3位  青木 凜華(2年)


 8月26日(土)、東京の有楽町朝日ホールにおいて手話によるスピーチコンテストが開催されました。今年度は、全国から84名の応募があり、作文による1次選考、映像による2次選考を通過し、最終選考に進んだ10名の中から、本校2年次の青木凜華さんが、第3位の表彰を受けました。

 スピーチでは、手話を覚えるきっかけとなった出会いや手話の魅力、今後の願いなどを表現し、体や空間を大きく使って、豊かな表情と動きで伝える姿が印象に残るものとなりました。
発表後は、「今までで1番感情を込めて伝えることができた。順位よりも、この場に立ってスピーチできたことが嬉しい。」と話していました。
今後も、手話の魅力や大切さを、多くの人に伝えていけることを期待しています。

生徒国際イノベーションフォーラム2017に参加しました

 8月2日(水)~4日(金)にかけて、東京の国立オリンピック記念青少年センターで実施された「生徒国際イノベーションフォーラム2017」に参加しました。
 「生徒国際イノベーションフォーラム2017」とは、「地方創生イノベーションスクール2030」の集大成として、東北、福井、和歌山、広島、島根の各クラスターが海外の連携校とともに、2030年に予想される地域の課題(少子高齢化、移民社会、環境問題など)や地方創生について学び、活動した報告を行う国際会議です。
当日は、15の国や地域から、200名を超える中高生が参加し、本校からは12名(1年次生3名、2年次生7名、3年次生3名)が参加しました。

●1日目
 開会式で、各クラスターの紹介と文化交流を行いました。

●2日目
 クラスターごとにポスターセッションを実施。
 ラウンドテーブルにて、
1. MIGRATION TOPICS  移民の権利について
2. Economic migrants/Inclusive growth 経済成長は誰が分け合うのか
3.Climate change  温暖化をストップするために
4.Job security  世界の将来の仕事
5.Media and Technology 報道のあり方
6.De-population/Aging issue どうやって地域を守っていくのか。
  などのテーマについて議論しました。

●3日目
 閉会式で「国際協働をすすめ、課題解決方法を見つけ、世界を創造していく。」という共同宣言を発表しました。

<発表したポスター>
      
        


<参加生徒の感想>
・自分じゃ出てこない意見を違う人からの考えだとまったく違ったものなどの意見を出してもらって、「なるほど」などの共感や「そういう考えもあるのか」ということが体験できてとてもタメになったと思いました。

(2年次 I)


・肌の色とか言語が違うと自分と全く違うような気がしてしまうが話してみると通じる点が多くあり、何よりもリラックスして話すことが大切。

(2年次 M)


・一方的な視点ではなく、多方的に幅広い知識を学ぶことで、海外の問題にもついていきやすくなると感じました。

(3年次 S)


・本当に重要なこと(難民問題や地球温暖化、貧困問題など)は世界の人たちと話し合わなければ解決できない。だからこそ、まずは国際交流をし、お互いの文化などを知ることが大切なのだと思う。

(1年次 S)

・自分の意見を伝え、それに海外の人がうなずいてくれた事がとてもうれしかった。

(2年次 M)


・この活動を通して、まとめる能力が成長したと周りの人から言われた。私はあまり周りの人と話すのは得意な方ではなかったが、この活動を通して、いろいろな面で成長したと思う。この成長してきたことを生かしていきたい。

(2年次 H)


・もっとうまく英語が話せればなと思いました。なので、これから英語での会話がうまく、自然にできるようになりたいと思います。もっと英語を練習していこうと思いました。

(1年次 S)