ふたば未来学園の日々

ふたば未来学園の日々

入学式の校長式辞を掲載しました

 4月10日(月)の晴れ渡る暖かい日に、令和5年度のふたば未来学園中学校・高等学校入学式を挙行しました。保護者の方や来賓の皆様の見守る中、中学校60名、高等学校160名が入学しました。新入生全員の学校生活の充実と夢や希望の実現を心から願っています。

★校長式辞はこちらからご覧ください ⇒ 令和5年度入学式校長式辞

【職員研修】未来研究会&着任者双葉郡課題把握オリエンテーション

4月6日、新年度を迎え、全職員で職員研修会「未来研究会」を行いました。

今年度よりワールド・ワイド・ラーニング(WWL)コンソーシアム構築支援事業が始まるため、

全教員で目線合わせをし、「探究と教科の往還」をテーマにグループワークや対話をしました。

午後には今年度着任された先生方が「双葉郡課題把握オリエンテーション」に参加しました。

震災から12年たった双葉郡の各地を、富岡町の藤田大さんの案内でバスで回りフィールドワークを行い、

ふたば未来学園で取り組むべき課題についての学びを深めました。

 

ふたば未来学園は、先生自身も「探究」しています。

 

 

【海外研修】国連本部意見交換 ニューヨーク研修(最終日)

3/16、移動日を除くとニューヨーク研修最終日でした。

本日は国連本部Civil Society UnitのHawaさんや、UN Youth Representativesの皆さんに、福島の課題と世界の課題を重ね合わせつつ、持続可能で平和な世界の実現に向けた提言を盛り込んだプレゼンテーションを行い、議論しました。12日のHarlemでの研修、15日夜のThe Apollo Teaterの手配をしてくださったUN YouthのJadayahさんも駆けつけてくれました。 

この日のために数ヶ月かけて準備をして、13日の日本政府代表部訪問の際に、児玉参事官からいただいたアドバイスをもとに、相手により伝わりやすくなるような調整、スライドの編集をして臨みました。発表を終えて、スタンディングオベーションをいただき、生徒は泣きそうになったと言っていました。間違いなく今までで一番良い発表だったと思います。

ふたば未来学園の生徒の発表を通して、国連関係者の方々はふたば未来生の取り組みや福島・日本の現状をよく理解できたと仰っていました。また、発表内容について、対話・交流の場を開くことの大切さ、そしてそこから生まれてくる新たな分断に立ち向かうための助言をくださいました。生徒たちのこれからの取り組みに期待し励ましてくれる声かけの数々に、生徒たちは安堵しながらも身の引き締まるような思いだったと思います。

生徒の一人が探究活動のために、この研修を通して色んな人に「愛とは何か」という質問を投げかけ続けました。国籍・立場に関係なく、色んな人がみんな同じ土俵に立って答えられる質問です。良い対話の場を作る役割を果たしていたのではないかと思います。

 

ホテルに戻り、最後の自由時間を過ごして、夜は打ち上げをしました。「色んな経験と失敗ができて良かった」「周りのメンバーを尊敬できた」「人生が変わった」という感想も聞けました。生徒はまだニューヨークを離れたくないようですが、まだ研修は終わりではなく、帰国して学んだことを報告・共有・実践していく使命があります。

それでもひとまずニューヨーク現地での研修を実現するにあたって協力してくださったすべての方に感謝したいと思います。ありがとうございました。そして生徒たちもひとまずお疲れ様でした。

 

※ この事業は、国内外からお寄せいただいた寄付金をもとに設置された「福島県東日本大震災子ども支援基金」も活用して実施しています。

【中学校】「3年生を送る会」を行いました

 中学校2期生として様々な活動で功績を残してきた3年生。

 その3年生との最後の全体行事「3年生を送る会」を行いました。

 まず、校長先生から3年生、そして1・2年生へ向けたお話をいただき、その後3年生代表生徒が今月4日(土)~10日(金)に実施した「ニュージーランド研修」の報告を行いました。

   

 次に、3年生代表生徒から1・2年生と先生方へ、生徒会長から3年生へ贈る言葉を述べました。

   

 副校長先生からも、この3年間の想いを3年生へ伝えていただきました。

 最後に、全校生で写真撮影!

 

 3年生のみなさん、次のステージでのますますの活躍を期待しています!!

 

【海外研修】ニューヨーク研修(6日目)

6日目もUNIS-UNのDay2に参加しました。スケジュールは以下の通りです。

Day2のKeynote Speaker(講演者)と概要は以下の通りです。

・Dr. Roser Salavert, Co-Founder and Director of the NYS/NYC Professional Development 「他人の靴を履く」思いやりのある教育システム

・Student Moderated Panel Discussion

・Soraya Fouladi, Founder and CEO of Jara e-ラーニングの普及 The Jara Unit

本日もベルギーの彼がふたば未来生を見つけて挨拶に来てくれました。本校のHPに写真を載せたことを伝えると、とても喜んでくれました。UNIS-UNのプログラムを通して、いくつかのかけがえのない友情が生まれたようです。 

昨日の反省を生かして席の配置を変え、各自が必死に自分の役割を果たそうとしていました。同じテーブルに座った羽黒高校の生徒と先生も巻き込んで、考えを深めるための対話を一緒に行いました。これまでの準備や事前研修で学んだ単語・表現、毎晩反省を重ねて新たに増えた語彙のおかげで、生徒からも「今こういう話してたよね」など話の内容を確認しようとする声が聞こえてきました。

本日のDebate motionは"Education should be private rather than public."でした。こちらもなかなか難しい内容でしたが、本校ならではの視点から様々な要素について考え、質問を準備していました。結果的に指名されることはありませんでしたが、昨日とは違って挑戦しようとする姿勢が見られました。

3期生ぶりのUNIS-UNの現地参加はハードルの高いものでしたが、生徒は色々な新しい経験をしたり、教育の世界的な問題について自分事として考える機会を得ることができたと思います。

 

UNIS-UNのプログラムをすべて終了し、2日目に一度訪れたThe Apollo TheaterでAmateur Nightというステージイベントを観ました。子供から大人まで幅広い年代の挑戦者が性別・人種も関係なく自らの才能を発揮するためにステージに立ち、歓声やブーイングを浴びるという、アメリカ・ニューヨークの大衆文化を肌で感じる良い経験となりました。

ホテルに戻り、児玉参事官のアドバイスを参考にプレゼン発表の原稿を調整しました。ここまでの濃密なスケジュールで生徒も眠さでフラフラでしたが、声を掛け合って助け合いながら最後まで頑張りました。

明日はいよいよ最後のプレゼンを国連本部関係者に対して披露します。

【海外研修】ニューヨーク研修(5日目)

5日目は国連国際学校UNIS(United Nations International School)が主催する生徒国際会議UNIS-UNへ参加しました。これは世界中から学生が国連本部のGeneral Assembly Hall(総会議場)に集い、講話を聞いたりDebateをしたりするプログラムです。スケジュールは以下の通りです。

天気は生憎の雪でとても寒かったですが、IDの確認のために列に並んでいると、昨日のプログラムで仲良くなった同い年のベルギーの学生がこちらを見つけてくれて、楽しくコミュニケーションを取ることが出来ました。

世界の国々が集まって議論をする会場に、各国の学生が次々と着席していきます。ふたば未来学園高校はGERMANYとGHANAの席に割り当てられていました。

Day1のKeynote Speaker(講演者)と概要は以下の通りです。

・Mr. Christopher de Bono, Deputy Director responsible for Communications, UNICEF 気候変動によって教育の機会を奪われる子どもたち

・Sheikh Manssour bin Mussallam, Secretary-General, Organization of Educational 教育において何を学ぶべきか

・Dr. Lauren Rumble, Associate Director Gender Equality for UNICEF 教育のジェンダー平等、女性の教育機会均等について

英語で長い講話や議論を聞き取ることは難しく、生徒も苦労していましたが、分からない単語をリストアップしたり、スマートフォンの音声入力機能を駆使して文字起こししたりしながら、必死に食らいついていました。

Interactive Breakでは何をやるのかと思っていましたが、突如画面にふたば未来学園の生徒の中ではおなじみのkahoot!が映し出され、世界中の生徒たちが教育に関するクイズに挑戦しました。他にもDebateの後はMentimeterの投票機能を用いて賛成反対を選んだり、UNISの学生によるWorking Paper(学生論文)にはCanvaが使われていたりと、ふたば未来学園でも馴染みがあるアプリケーションが用いられていました。

Day1のDebate Motionは"Incorporating AI into education will have positive or negative effects"でした。こちらは事前に選ばれた学生が議論するのを聞き、最終的に投票するというプログラムでした。やはり内容は難しかったですが、事前研修でALTの先生方にも入ってもらい立場を決めて理由や根拠を考えてきたこともあり、いくつかの例や単語について聞き取って自分なりに考えることができたようです。

Day1プログラム終了後はお土産を購入し、国連本部ツアーに参加しました。こちらのツアーでは事前研修で見たテレビ番組でも舞台となっていた安保理の会場を見ることができました。

ホテルに戻ってからは、明日のDay2にどう臨むかをみんなで考えました。学んだ内容を記録していくことよりも、その場でリアルタイムで言われていることを理解・共有してみんなで考えていくということを目標に、誰が何を担当するか、どのような配置で着席するかを決め、本日よく耳にした表現や単語の意味を確認しました。ALTの先生も日本からzoomをつないで激励してくれました。その時生徒は、ALTの先生方がいかにゆっくりしゃべってくれていたか気づいたようです。

気づけば研修も残すところあと3、4日です。まだまだ生徒の成長に期待したいと思います。

【中学校1・2学年】TGG研修2日目の様子

 中学校一般生の1・2学年が Tokyo Global GateWay(TGG)での2日間の研修に参加しています。

 本日3月15日(水)は研修2日目です。

 生徒は昨日の疲れをみせることはなく、朝から元気な様子です。

 朝食を終え、元気な様子でTGGに向かいました。気合いも十分です!

 今日の体験は、1年生がホテルエリア、2年生がエアポートエリアからスタートしました。

 

【ホテルエリア】

 

 【エアポートエリア】

 昨日よりも生き生きと楽しそうに体験活動に取り組んでいます!

 難しそうなミッションも自信を持って取り組んでいました。

 

 昼食後は、アクティブイマージョンエリアに移動し、橋の強度実験やニュース番組作り等の体験を行いました。

 

 【アクティブイマージョン:橋を制作して強度を競おう】

 形や単位に関する語彙などを学びながら、丈夫な橋の骨組みのあり方、長さなどを各グループで相談・制作し、橋をつくります。グループ対抗で強度を競います。

 各グループごとに、どうしたら強度の強い橋になるのか話し合いを進めます。

 

【アクティブイマージョン:ニュース番組を作ろう】

 「ディレクター」や「キャスター」など役割分担し、オリジナルのニュース番組を制作します。撮影工程を通して、指示を出したり受けたりする表現を理解します。

 本物のディレクターのように、番組作りに取り組む生徒の姿が!

 

 様々なプログラムに取り組み、あっという間に2日間の研修が終了となりました。

 2日間の研修を通して、生徒の表情からは達成感と充実感、そして英語を活用しようとする強い意志が!

 この体験をやり遂げたことを自信に、さらなる学びへのモチベーションにしてほしいと思います。

【海外研修】ニューヨーク研修(4日目)

ニューヨーク研修4日目、本日は昨日の反省を踏まえて朝早くに集まり、学んだ内容の共有や今日から訪れるUNISプログラムの内容の予習から始めました。

午前中は国際連合日本政府代表部を訪問し、まずは志野光子大使、大嶋勝公使のお二方にご挨拶をさせていただきました。大嶋氏は昨年度のNY研修のオンライン対話の際もお世話になりました。

今年の1月、日本は国連安保理の議長国を務めました。ロシアによるウクライナ侵攻などが続く中、各国が集まり国際社会の平和と安全の維持について話し合うことは簡単ではなく、議長国には重い責任がのしかかります。生徒は事前研修としてNHKスペシャル 混迷の世紀 第9回 「ドキュメント国連安保理~密着・もうひとつの“戦場”~」を視聴し、国連の役割と現状、日本政府のはたらき、各国代表の意見と立場について学び、対話をしました。また、生徒は「対話によって課題を乗り越える」ことについてプレゼンテーションをしているため、国連と日本政府代表関係者がまさにそのようなはたらきかけをしている場面を見て、刺激を受けていました。

表敬訪問では事前研修を通して得た考えとNY Projectの取り組みをお話しし、福島(双葉郡)のお土産をお渡ししました。志野大使と大嶋公使からは激励の言葉をいただき、生徒の探究活動に関する質問にも快く答えていただきました。

 

続いて児玉啓佑参事官にご挨拶し、国連やSDGs、児玉さん自身の取り組み等についてのブリーフィングに参加させていただきました。プレゼンテーション披露では「想像以上に素晴らしいものでした」と感想をいただき、プレゼンをより良くするためのアドバイスや処理水問題への言及、また生徒からの質問に対して、探究活動への助言やチームプロジェクトにおいて大切にすべきことなどを教えていただきました。

午後はついにUNIS(United Nations International School)のプログラムに参加。国連関係者の子弟が世界の課題についてアクティブに学ぶ学校です。

Cultural Showcaseでは各国の高校生が自国の文化を紹介するような出し物を披露しました。ふたば未来学園高校はAdoの『新時代』に合わせた"オタ芸"を披露しました。間違いなく一番盛り上がったと言えるような反響と歓声をいただき、生徒も達成感を感じていました。多くの生徒が発表後に「最高だったよ」と声をかけられたようです。

 

その後は生徒の希望に応じて2つのWorkshopへ参加。議論の内容が難しく戸惑った部分もありましたが、なんとか周りの外国人生徒に声をかけたり、協働して作品を作り上げたりしました。一回目のWorkshopで上手くいかなかったことを踏まえて、二回目では勇気を出してアクションを起こしたという生徒も出てきて、明らかに成長を感じる一日となりました。

明日からはUNIS-UNのプログラムに14日、15日と参加し、教育というテーマで講義を聞いたり議論をしたりします。ニューヨーク研修の中でも最も「英語によるコミュニケーション」に向き合う二日間となります。