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【中学校】 未来創造学 川内村フィールドワーク

未来創造学で川内村について研究を進めている生徒たち。

待ちに待った川内村でのフィールドワーク。自分の学習課題を解決するために、いわなの郷、かわうちラボ、天山文庫を訪問し、職員の方々にお話を伺ってきました。外国語指導助手のニック先生も同行し、川内村の自然の豊かさ、文化について体験学習してきました。

生徒たちは事前に質問する内容をまとめて臨みましたが、当日は準備していた質問だけではなく、聞き取りをする中で新たに出てきた疑問も解決しようと更に質問を重ねる姿に成長を感じました。想定していた時間では足りなくなってしまうほど、一人一人が課題解決に向け熱心に聞き取る姿が印象的でした。

いわなの郷体験交流館では、川内村特産のそば粉「会津のかおり」を使用したそば打ち体験を行いました。初めてのそば打ち体験ということで、生徒のペアに教員が加わり3人一組になり、夢中になって作業をしました。そば打ちは水加減が命。失敗してしまうと生地がちゃんとまとまらないということで、しっかり計量して正確に水を加え生地を練り上げました。

生地を破かずに延ばすことも大変でしたが、一番の難関は均等の太さに包丁で切ることです。「それ、うどんだよ」という笑い声が各班であがりました。1分30秒ほどで茹であがった、渾身の手打ちのそばを笑顔で堪能しました。指導してくださった竹内様の打ったそばと食べ比べもしました。味はもちろんのこと、きれいに均一の太さにそろったそばを見て、やっぱり素人とは違うねと、感動。でも、見た目はどうあれ自分たちで作ったそばの味は格別だったと生徒たちは満足の様子でした。

食後は、いわなの郷の職員のお二人にインタビューを行いました。いわなの郷は村おこしを目的に平成7年に設立されました。いわなの養殖は他の川魚に比べ、水温の管理や餌付けの点で困難であるにもかかわらず試行錯誤を繰り返し、今のように安定して養殖できるようになったことや、川内村の豊かな水がイワナに適しているという話を伺いました。7月に行われたフィールドワークで食したイワナの塩焼きのおいしさを覚えている生徒たちは、限られた範囲で販売されているイワナの加工品を、「もっと広く発信できないものか」と新たな課題への気づきもありました。

続いて、かわうちラボにて事務局長の井出様にインタビューを行いました。かわうちラボは、今年発足した法人で、「村内のあらゆる資源を生かし村内外の組織と連携や協働、人や財の交流を促進することにより川内村の新たな魅力を創出し新たな村づくりを進めるための支援や仕組みづくりを行うこと」を目的としているそうです。川内村の自然の保全活動や、自然を生かしたイベントとその目的、特産品等について生徒たちの疑問にお答えいただきました。

最後に、天山文庫を訪れました。7月のフィールドワークの際に天山文庫の紅葉時期の床もみじが有名とお聞きしていたので、今回生徒たちも楽しみにしていました。紅葉のピークは少々過ぎてしまいましたが、それでもその美しさに生徒たちから歓声があがりました。天山文庫・草野心平資料館の管理人をされている志賀様にお話を伺いました。「いわき市生まれの草野心平さんが、どうして川内村で多く過ごしたのだろうか?」から川内村の魅力を考えるというテーマにしている生徒も多く、とても多くの疑問が事前にでてきました。志賀様からは「大学生の研究の中で出てくるような質問ばかりで深く調べているのがわかりました。だから、私も答えられるようしっかり予習してきました。」ともったいない言葉をいただきました。話の中で、「ウィキペディア等のインターネット上や文献に載っていることは、ごく一部。川内村の人たちは内気な方が多いから、自分から伝えたり残したりはしない分、草野心平さんと関りがあった村民に直接インタビューしたものばかりです。」まさに、未来創造学でこれまでに取り組んできた、「疑問に気づき・調べ・さらに追究する」過程での実地体験、インタビューの大切さに改めて気づかされました。

今後、さらに個人研究を進め、12月4日の中間発表、14日のふるさと創造学サミットに向けて準備をしていきます。そして、この研究を通じて川内村の素晴らしさ、魅力を伝えていきます。

このフィールドワークでお世話になった、いわなの郷・かわうちラボのみなさま、志賀様、そして前回に引き続き今回もコーディネートをしてくださった川内村教育委員会猪狩様、お忙しい中本当にありがとうございました。