【海外研修】ドイツ研修10,11日目(1/15,16)
朝7:00にホテルを出発しました。
まだ真っ暗な道路を、ミュンヘン国際空港へ向けて走りました。
途中、FCバイエルン・ミュンヘンのホームスタジアムとして使用されているアリアンツ・アレーナを通りました。
飛行機を待っている間も、ギリギリまで買い物をしたり散歩をしたりしながら最後のドイツを満喫しました。
行きと同じく、5時間のフライトの後、アブダビ国際空港で乗り換え。しばしの休憩の後、いよいよ日本に向けて出発しました。成田空港行きの飛行機の中から、少しずつ日本人が増え、日本語がきこえてきました。機内食に和食が出てきたあたりで、「日本に近づいているんだな」ということを実感したようです。そのくらい、現地では日本を感じるものは全くありませんでした。
ミュンヘンを出たのが1月15日の朝7:00、いわきに到着したのが16日の夜19:30
ということで、24時間を超える長旅でしたが、無事に戻ってくることができました。
親御さんの顔を見て、ほっとした顔を浮かべていました。
報告会等でこれから学びのアウトプットをしていく彼らに校長先生から激励の言葉をいただいて、解散しました。
翌日から普通の授業が始まり、生徒たちも時差ボケと闘いながら頑張ります。
この研修の報告会を、学校の中だけでなくより多くの方々に発信していきたいと思っています。
最後に、この研修を終えての一人一人の感想を紹介します。
K.Hくん
ドイツではLRT(路面電車)が走っているのは知っていたが、環境をよくするだけではなく、歴史景観を残しつつ環境に配慮して走っているというのを実際にこの目で見ることができて感動した。環境問題や政策について、日本とドイツとの共通点や違う点について考えた。
現地では、間違ってでもいいからコミュニケーションを取ることができるようになった。失敗してでもいいから挑戦のは重要だ。帰国後もこの気持ちを忘れずに様々なことに挑戦していきたい。
H.Sくん
フライブルクでは、一番興味があった環境について学ぶことができた。ボーバン地区の環境に配慮したしくみに感動した一方、喫煙率の高さとタバコのポイ捨てが気になり、人によって環境意識が違うんだなと思った。環境に配慮していると言われているが、本当に配慮しているのかは人それぞれで、そこはきちんと考えるべきだなと思った。
歴史については、広島研修に参加した時も思ったが、現地に来ないとわからないことがある。ダッハウ強制収容所では、ネットには載せられないような残酷な記録や写真もあり、ショックだったが、だからこそ歴史を知るべきだと思った。
ホームステイは楽しく、いい経験になった。意外と英語を喋れるんだなと思った。成長できた。
S.Kさん
ドイツに来て、日本は綺麗だと思った。タバコを吸っている人の数と、道に落ちているタバコのゴミを見て、ドイツは環境には配慮しているけれど、健康についてはそうではないかもしれないと思った。良いところは学びつつ、他の面についてはどうなのか、もっと考えていきたいと思った。
ダッハウの展示では、バラック(寝泊まりしていた場所)が信じられないほど寒かった。自分だったら耐えられないと思った。それを体験できたのは、ネットで調べたりするのとは全く違うと思った。
私は、言葉が通じないということがとてもストレスで、今まで海外にあまりいいイメージをもっていなかった。怖いと思ったり、ストレスを感じる場面があったけど、そういう面じゃないところも今回たくさん見えたし、来てみて楽しかったし、成長できたと思った。
一人だったら絶対に乗り越えられなかった数々の場面で、みんながいてくれてよかった。すごく嬉しかった。
M.Sさん
古着を集めるゴミ箱が道に設置されていたり、ホストファミリーの家でプラスチックなどのリサイクルゴミを出すとお金がもらえるシステムを経験させてもらったりした。道路の綺麗さは日本の方が綺麗だったが、ボーバン地区は自然が多くCO2への配慮も感じられた。歴史については、もっと予備知識をつけてくればよかったと後悔した。
ホームステイは全然喋れなかった。あとから考えればこう言えたな。って思うけど、その場でパッと出てこなくて、普段から英語を使うことの大切さを実感した。
S.Rさん
環境については、再生可能エネルギーが当たり前だし、人の意識もすごいと思った。なぜここまで意識が高いのか、そこが気になった。一方で、喫煙率とタバコのポイ捨ては意外だった。ドイツの環境政策がすごいからと言って、それを全て日本が真似するのは現実的ではないので、これからの事後研修で考えていきたい。
歴史については、ダッハウ強制収容所は第二次世界大戦終了後に解体されたため、本物ではなかったけど、あまりにもそこで起きたことが現実とは思えなくて、リアルに受け取ることができなかった。でも、見学している時、自分たちも寒かったけど収容されてた人はもっと寒かったんだろうとか、そういうことは感じることができた。
人については、多様な人たちがいてすごく良いと思った。日本は日本人ばっかりだからみんな同じ考えだけどドイツはそうではないと感じた。
ホストの部屋に家族の写真があって、家族を愛しているんだなと思った。いつも一緒にいたら大切さに気づかないけど、離れてその大切さを感じた。
日本のことをすごく聞かれたけど自分が日本のことを知らなかった。もっと自分の国のことを知らなればいけないと思った。
ホストファミリーとはスケートに行ったが、全然できなくて助けてもらった。話す言語が違くても同じ人間なんだなって思った。助け合えるんだなって思った。世界の様々な問題も、本当は助け合えるはずなんだよなと思った。
Y.Hさん
フライブルクのエコステーションで、スタッフの方から「この建物は、全て自然の素材でできていて、使わなくなったら土に還るようになっている」と言っていた。ポイ捨てされているタバコはどうなんだろう。地球の資源を表すオーバーシュートデーについては、ドイツは日本よりも早く資源が枯渇するという計算だった。モヤモヤした部分を、事後の研修で明らかにしていきたいと思う。
ダッハウについては、ナチスが行ったことは人々の心理を利用したもので、結局歴史と人の心情は切っても切り離せないものだと感じた。バイエルン地方の生徒はナチスの歴史について学ぶことが義務になっているそうだ。福島はどうだろう?本校と他の学校の知識の格差について考えた。福島県の生徒だけでも、世界で見れば福島県で起きたことだから、東日本大震災と原発事故について学ぶべきなのではないかと思った。
ホームステイ先では、ホストファミリーが選択肢を出して、私が答えやすいように工夫してくれた。そのホスピタリティに感動した。自分もそうありたいと思った。少しずつ言ってることがわかるようになって成長したと思った。
M.Kくん
まず、古い街なのに日本と違って建物が全体的にカラフルで、とても綺麗だった。フライブルク大聖堂の中を見た時に、ステンドグラスの絵が大聖堂の建設にあたって協力をしてくれた職業の絵になっていて、感謝の表し方が素敵だと思った。
環境についての取り組みが、日本よりも当たり前にできていることはすごいと思うし、どうすれば日本でもそういった取り組みができるだろうと考えた。一期生の先輩方が植えた木を見て、ふたば未来も歴史や伝統を作っているんだと思った。
演劇をやって、伝わったことが嬉しかった。頑張った甲斐があったなと思った。
ダッハウは、リアルな写真や展示がたくさんあってすごく気分が悪くなったけど、それはそれで学びになったし、そういう展示で見た人の感情を揺さぶることは、いいことだと思った。悲惨だけど悲惨な過去をオブラートに包まず。そのまま伝えることは、同じ歴史を繰り返さないために大切だと思った。
ホームステイは、貴重な経験をした。日本にはない。いろんなところに連れて行ってもらった。英語で会話をして伝わると最高に嬉しかった。別れは辛かった。思ったよりも辛かった。
S.Sくん
現地に来ないと学べないことばかりだった。
フライブルクでは太陽光で覆われた市役所や、橋の上にあった駅から見えたビルとか、景観保護をしながら街全体が政策として取り組んでいるのがわかった。ホテルの廊下の電気がこまめに消えるのに驚いた。また、トイレが有料ということにも驚いた。
ミュンヘンに行く途中で車が一気に変わり、フライブルクの環境政策の意識の高さをより感じることができた。
ダッハウは、現地にいって、見て、寒さを肌で感じて、当時の気持ちの悪さが伝わった。これだけのことをしたんだな。ナチスがやったことは、果たして全て悪いのかという疑問もドイツに来る前はあった。でもそんなものではカバーできないようなことをしていたんだなって思った。
ホームステイでは、正直、うまくやってけるか不安だった。でもみんないい人で、人柄に触れることができた。人を見た目で勝手に壁をつくるのはよくないと更に思った。
自分が成長できたところは、中学でニュージーランドに行った時はあまり喋らないで部屋にこもっていたが、今回はその時の反省を活かそうと思った。自分から殻を破ろうと頑張ったら、会話も思ってる以上に聞き取れたし話すこともできた。壁をつくらないことの大切さについては、現地にいかないとわからないことがある。百聞は一見にしかず お父さんが言っていた意味を理解した。
Y.Sくん
環境への取り組みについて、日本はまだまだだと思った。たとえば、容器の分を多めにお金を払って、リサイクルした時に返金されるシステムをデポジット制というが、これは日本ではあまりない。昔、ディベートでこういう話になった時に「ひとの生活の質を落とすのは良くない」という考えの人がいたが、デポジット制で生活の質が落ちることはないはずだ。環境に良いサービスにはお金を出すべきだし、もっと環境保護にお金を投じるべきだ。
ダッハウに行った時は、ショッキングすぎて思考停止してしまった。
凄惨だった。ヒトラーがユダヤの人たちを迫害したのは組織力を測ったり、ドイツ人の素晴らしさを確認するためだったと知り、怒りを感じた。
ホストファミリーは本当に優しくて紳士的で、見習うべきところがたくさんあった。ドイツ滞在中は遠慮せずにどんどん行動するようにした。