【海外研修】留学生向けツアーを主催(NY研修代替)
例年国連本部等を訪問し、福島の課題と持続可能な世界実現に向けた課題を重ね合わせて議論を重ねる高校2年次ニューヨーク研修は、今年度も新型コロナウイルス感染症の影響により渡航が出来ず、オンラインでの開催となります。
しかしながら、生徒たちから別の方法で福島を発信していきたいという強い要望があり、この度立命館アジア太平洋大学(APU)と連携し、各国から日本に留学してきている留学生12名を福島に招く生徒主催の3泊4日の「浜通りツアー」を実施しました。
参加した留学生はタイ、ベトナム、ウズベキスタン、パレスチナ、パキスタン、中国、バングラデシュ、ウガンダ、オーストラリアからの12名 で、本校のニューヨーク研修チーム12名の生徒たちが約2か月間プログラムの検討と準備を重ねて、ホストしました。
ツアーは、浪江町の請戸小学校や大熊町の帰還困難区域で11年前の出来事や今なお続く厳しい状況に触れたり、相馬での甲冑試着体験や川内村の天山文庫で浜通りの文化と自然に触れたりと、福島の光と課題とを体感できる充実したプログラムとなり、留学生の皆さんの強い共感を得ることが出来ました。留学生の皆さんは自分自身がその場に住んでいたらと想像しながら自分事として考え、4日間を通じてたくさんの質問を投げかけてくれました。
パレスチナ出身の留学生の方からは、自身が政治的な問題によるディアスポラ(民族の離散)にさいなまれているが、原子力災害によるディアスポラから復興させようとする福島の姿は光だ、というコメントもいただき、生徒たちは福島と世界の課題との重なり合いについて思考を深める機会ともなりました。
4日間を通じて留学生の方と本校生がペアを組んで対話を重ね、共に持続可能な世界を実現していく仲間としての絆も深めた素晴らしい機会となりました。
令和3年度 浜通りツアーについて 1.趣旨 2.内容 (1)東日本大震災および津波、原発事故の概要と被害の状況 (2)浜通り地域の歴史と伝統・文化 (3)浜通り地域の豊かな自然 (4)浜通り地域の豊かな食の堪能 3.期 間 2022年3月7日(月)~3月10日(木) 3泊4日 4.開催場所 福島県浜通り地域(双葉郡・南相馬市・相馬市) 5.募集人数 12名(本校生徒と同じ人数) |
※ この事業は、国内外からお寄せいただいた寄付金をもとに設置された「福島県東日本大震災子ども支援基金」も活用して実施しています。