2019年12月の記事一覧
【探究】広島研修
12月13日~15日までの3日間、2年次12名、3年次1名、引率教員2名で「令和元年度広島研修」を実施してきました。
研修行程
1日目(12月13日)
・平和記念資料館見学
・語り部による講話
2日目(12月14日)
・国泰寺高校と合流、ディスカッション(互いの県の課題、共通点について)
・ANT広島の講演
・舟入高校にて演劇鑑賞
3日目(12月15日)
・広島港にてディスカッション(港ににぎわいをもたらすには?)
<感じたこと、学んだこと>(参加生徒の声)
・1日目のプログラムで戦争や核兵器の恐ろしさについて改めて学んだ。インターネットには載っていないような内容も知ることができた。
・「後世に伝えていくには」という問いに対し、様々な意見が出て、結論・伝え方は沢山あり、それをどう使いこなすかが大切だと学んだ。
・舟入高校の演劇を見て、自分たちが1年次に行った演劇の授業がどれだけ大切だったのかを改めて思い知った。
・どうして当時の人は戦争を避けられなかったのか、戦争の裏側を知ることができた。
・広島港についてのディスカッション、テーマにあった「どのように栄えさせるか」自分たちの双葉郡での課題とも同じである。これを今後に生かしていこうと感じた。
平和記念資料館を見学後、実際に講話を聞いてきました。
国泰寺高校とディスカッションをし、まとめたものを発表しました。
本校の生徒、国泰寺高校の生徒で舟入高校の演劇を見てきました。
演劇を見た後、それぞれの想いを共有し、質問する時間もありました。
広島のご当地料理を食しました。
【探究】演劇週間が行われました!
12月6日(金)本校高校1年次生が取り組んできた演劇の発表会が新校舎内にある「みらいシアター」で行われました。実際に台本を書き、演技とセリフを覚え、練習したのは12月2日(月)からの1週間でした。これまで、生徒たちは5~7人を1班として7月の双葉郡バスツアーをはじめ、11月の訪問取材(フィールドワーク)で表面的な震災のことや自分個人としての震災・原発事故のことだけでなく、事故当時のこと、それ以降の復興について学んできました。因みに、1年次生が対話劇に取り組むのは、双葉郡の震災前後の課題について劇を通して捉え直し、ふるさと双葉郡に住む人々の細かな心情に目を向けて、双葉郡の復興や世界に貢献することができる「変革者」を目指しているからです。講師として、開校以来5年に渡りご指導いただいている平田オリザ先生と青年団の方々をお招きして演劇の作成を行いました。
1週間の授業の中では、班の仲間と深く考えながら演劇を作ることができました。作成に当たって生じた様々な課題にも、自分たちで解決しようと主体的に取り組みました。部活動や出身地が違う様々な友達と連携し、課題を解決することで、ほとんどの生徒にとって初体験である対話劇を作り上げていきました。
発表された劇は、いずれもふるさとに暮らす人たちの葛藤や心の機微を見事に表現していてすばらしい劇でした。
全20班の演劇終了後、優秀班は表彰を受けました。どの班の生徒もとても達成感を感じていたことと、たった1週間でもクラスの輪が深まったことがはっきりと見受けることができました。
【中学校】身近な森林の役割について学びました
12月15日(日)、NPO法人広野わいわいプロジェクト様が主催するワークショップ「広野に見る、水と緑の不思議な世界」に、本校生徒3名が参加しました。
はじめに広野で採集された様々な植物を思い思いに並べ、ラミネート。芸術的な作品ができあがり、広野の植物の豊かさを実感しました。
次に京都大学教授の大手信人博士から、身近な森林の果たしている役割についてお話頂きました。特に森林が水源として大きな役割を果たしていることや、すべての生き物は植物の光合成の上に成り立っていることなどのお話を聞いて、日頃あまり意識することのない身近な森林について考える貴重な時間を過ごすことができました。
今後もこうした学びの機会を大切にしていきたいと思います。
大手先生、広野わいわいプロジェクトの皆様、どうもありがとうございました。
【中学校】ふるさと創造学サミットに参加しました
去る12月14日(土)、本校の1年生が、第6回ふるさと創造学サミットに参加しました。
「ふるさと創造学」とは、双葉郡8町村の学校が地域を題材に取り組む探究的な学習の総称です。8町村立の小中学校が年1回、郡山市のビッグバレットふくしまで開いていた発表会に、参加させていただきました。
本校からは中学1年生が参加し、4月から取り組んできた、未来創造学「双葉ふしぎ発見」の取り組みについて、川内村、楢葉町、富岡町、広野町の順にそれぞれ発表しました。
発表では、はじめに町村を調べた生徒全員が一言ずつ調査内容とその感想について述べ、続いて代表生徒2名ずつが発表を行いました。
川内村では、「村の豊かな自然の秘密」と、「平伏沼の水生生物の謎」について発表しました。
楢葉町では、「町で働く外国人店員の方について」と、「ならはCANvasの工夫」について発表しました。
富岡町では、「町に多く残る更地の謎」と「なぜ町になかなか人が戻って来ないのか」について発表しました。
広野町では、「町の田んぼの耕作面積と耕作している人の思い」と「なぜ広野のバナナはまだ有名とは言えないのか」について発表しました。
生徒は自分たちの発表以外の時間は、双葉郡のそれぞれの学校の発表を参観し、活発に質問して学びを深めていました。
ふるさと創造学サミットでの学びを、今後の自分自身の課題追究に生かし、ますます深めていきたいと思います。サミット事務局の皆様、また共に学ばせて頂いた双葉郡の学校の皆様、どうもありがとうございました。
【中学校】公文国際中学・高校との交流
12月8日(日)、横浜市の公文国際中学・高校から生徒の皆さんが来校し、本校の中高生と交流しました。本校の高校社会起業部からの呼びかけに応え、本校の中学生も4名が参加しました。
交流会では公文国際中学・高校の皆さんが今回福島について学んだことをお話いただき、それについての質疑を行ったり、テーマごとに意見交換を行ったりしました。
生徒たちは福島県外の学校との意見交換を通し、福島県内からの見方だけでなく、県外の人の見方について触れることができました。特に、福島県内で力を入れて行われている放射線教育が、県外では必ずしも同様には行われていないことや、県外でイメージされている原発被災地と、実際の姿には差が大きく、県外では震災直後の被災地のイメージが固定化してしまっている傾向があるといった話を直接聞くことで、大きな刺激を受けた様子でした。
今後もこうした交流活動を大切にしていきたいと思います。公文国際中学・高校の皆さん、ありがとうございました。
【農業】こども園でクリスマスリース作り
12月11日(水)スペシャリスト系列農業で栽培を選択する3年生3名と広野町立広野こども園の園児18名でクリスマスリース作りを行いました。
クリスマスリースの土台は11月に一緒に芋掘りをしたサツマイモのツルを活用し、生徒たちが先生となって園児たちにリースの作り方を指導しました。
最初のリボン作りに苦戦した園児たちでしたが、生徒の指導もあり上手にリボンを作り、リースに取り付けると、飾り付けでは個性あふれるデザインのクリスマスリースを作り上げました。
クリスマスリース作り終了後には、スペシャリスト系列農業で食品加工を選択する3年生が作ったサツマイモのシフォンケーキを園児たちにプレゼントしました。自分たちで収穫したサツマイモを使用したシフォンケーキを受け取った園児たちは喜んでいました。
材料の準備
リース土台を受け取る園児
リボンの作り方説明
リボンを作る園児
デザインを考える園児
クリスマスリース作り
完成したクリスマスリース
集合写真
シフォンケーキを受け取る園児
シフォンケーキを食べる様子
【中学校】 未来創造学
先週12月4日(水)の未来創造学では、3年生が修学旅行での地域発信活動の構想、2年生が地域のよいところ発信のためのはがき作成、1年生が地域学習の中間発表会を行いました。 3年生は広野町のよいところを話し合い、そのことを3月の東京方面への修学旅行で、どのようにして伝えればよりよく伝わるのか、話し合っています。自分たちがフィールドワークで訪問したバナナ園のバナナや有機米を実際に食べて、そのすばらしさを改めて確認する機会になりました。
2年生は紙漉きで和紙を作る過程に、楢葉町の柚子を入れ込んでいます。和紙ではがきを作り、自分たちの出身地にはがきを通して地域のよさを発信します。はがきを作るために毎日たくさんの牛乳パックを集め、一人一人が一生懸命準備しました。柚子をどのようにはがきに入れ込むのか、試行錯誤しつつ、知恵を出し合い、活動しています。
1年生は、これまで行ってきた学習課題追究の中間発表会を行っています。これまでの追究にいったん結論を出し、意見交換を行う中で、新たな学習課題の設定に繋げています。
生徒たちは自分が感じた双葉地区のふしぎをのびのびと、自らの思いを大切に追究してきました。しかしそれをグループで話してみると、自分では気づかなかったことにたくさん気づきます。他の人に聞かせることで、自分では気づかなった「たからもの」に気づいたり、工夫すべき表現方法に気づいたりします。
今後は他の地域を追究している生徒たちと交流したり、ふるさと創造学サミットでの意見交流を通して、さらなる追究に繋げていきます。
【中学校・哲学対話】 日本、そして他国のよいところを考えました
今回のテーマは国際理解です。
まずは日本や他国のよいところについて、思いつくままにどんどん書き出しました。
海外の好きな国については、社会の授業で学習した内容もたくさん出ていました。普段の授業で学んだ内容が道徳や総合的な学習の時間でも生き生きと登場する姿、いいですね!
日本のよさについても、普段は当たり前すぎてじっくり考える機会が無かったかもしれません。生徒たちは書きながら、改めて日本のよさを再確認していました。
その後は本校の国際経験豊かな先生から、海外での生活の様子の紹介です。この日は日本と生活の様子が大きく異なるスリランカについて紹介を受けました。聞いている生徒たちは、日常的に起きる停電の話や物価の安さ、時間の感覚の違いといった、日本とあまりに違うスリランカの様子に、時折目と口を大きく開けつつも、感じたことをどんどんメモしていました。
次回の哲学対話で本日の学びが大いに生かされそうです。
放射線について学びました【スペシャリスト系列2年 農業・工業・商業・福祉の合同授業!】
11月26日(火)、環境省福島地方環境事務所 課長森田重光様が来校され、本校スペシャリスト系列の農業科、商業科、工業科、福祉科の2年次43名と3年次工業科9名を対象に、放射線の基礎知識や原子力発電のメカニズムについての授業が行われました。授業では可視化した放射線の観察や日本の水道水が安全な理由を、実験を交えながらわかりやすく教えていただきました。
《授業の感想》
・水道水が安全だと分かったので、これからは今以上に水道水を大切にしたいです。(福祉科)
・私の探究テーマが廃炉についてなので、放射線や原子力発電のしくみについて知れてよかったです。(商業科)
・被ばくの仕組みや実際に用いられている放射線について、知っているようで知らなかった事がたくさんあることに気づきました。私は今年3月に国連本部でUNIS-UNに参加し、水問題についてディベートを行いましたが、化学に基づいてディベートは行っておらず、事前研修の時に学べていたらと思いました。水道水はとても身近なものなのにはっきりとした情報を持っていなかったのだと感じました。実験を通して分かりやすく、楽しく学ぶことができた2時間でした。(工業科)
・ジャガイモの芽に毒があり、芽を出さないようにするために放射線を照射していることに驚きました。実験がとても楽しかったです。(農業科)
・探究テーマが風評被害の払拭なので、リスクコミュニケーションの考え方が参考になりました。(商業科)
・今までで一番分かりやすい授業でした。今まで知りたくても難しくて全然理解できなかったけど、今回の授業を聞いて放射線のことを少しでも多く知れたのでよかったです。すごく面白くて自分のためになりました。日本の水道水は安全!(福祉科)
《授業の様子》