【海外研修】ドイツ研修3日目(1/8)
2025年1月9日 16時36分フライブルクはあいにくの雨です。
生徒たちはしっかり睡眠を取り、体力を回復できたようです。
朝食もドイツならではの食べ物が多く、朝からしっかり朝食を楽しみました。
いよいよ今日はフライブルクでの研修1日目です。
2日間の研修プログラムです。
独日協会の前田成子さんにご案内いただきました。
前田さんは、約50年に渡りドイツにて、環境分野における日本とフライブルクの交流のコーディネーターを担っており、ふたば未来生としては1期生の時からお世話になっている、私たちの研修にはなくてはならない方です。そして、昨年に引き続き、同じくマティウスさん(独日協会)も参加してくださいました。マティウスさんは10年以上日本の居合道をやっている方で、私たちよりも日本の文化に詳しい方です。
トラムに乗って、まずはフライブルク市庁舎を見学しました。
この市庁舎では、エネルギーを自給自足するために建物の外壁がソーラーパネルで覆われています。しかし、建物の大部分がガラス張りになっているため圧迫感は感じず、デザイン性も高いです。また、使われている木材はシュバルツバルトの森の木材で、地産地消の建築物でもあります。
この設備のおかげで、フライブルク市役所ではエネルギー収支をゼロ以下にする「ゼロエネルギー」を達成しただけでなく、プラスエネルギーハウスとしてこの市役所で作られたエネルギーの一部が、周辺地域でも活用されています。
また、すぐ近くに職員の子供が通うことができる保育園があり、さらに子育て世帯の職員向けの住居もその隣に建設中でした。トラムや自転車専用道路がきちんと整備されており、車を乗らなくても良い仕組みができていました。ここまで配慮されていたら、子供を持ちながら働く人が増えるのではないでしょうか。日本も見習いたいところです。
次はボーバン団地を見学しました。ここは、2007年に完成した環境配慮した住宅街です。
エネルギーコンセプトや省エネ住宅、カーフリーなど、各分野において持続可能な社会を構築するための新しい取り組みを住民主導で行ってきた地域です。
そのあと、お昼休憩にフライブルク大聖堂に移動しました。
初めて見る大聖堂の迫力に歓声があがっていました。
お昼はホットドックスタンドで本場のホットドックを堪能し、大聖堂の中を見学もしました。
午後は今日のメインイベントとなるエコステーションでのプレゼンがありました。
エコステーションとは、1986年に設立された環境教育施設です。この建物も自然素材や地産地消、屋上緑化、ソーラーパネルなど、環境に良い住まいとなっていました。
ここでは職員のウルリさんによる講義もあり、CO2 Footprintという概念を学びました。私たちが個人レベルで二酸化炭素排出を減らすためにはどのような行動を選択するべきか、輸入された野菜を買うのではなく庭で栽培するとか、冷凍食品を買うのではなく自分で料理をするとか、そういった今すぐにでも実践できそうなことをたくさん教えていただきました。
また、マティウスさんもこの日のためにシュバルツバルトの森における放射線についての講義もしてくださいました。シュバルツバルトでも、ウラン鉱山があることから被曝についての議論があったそうで、日本との共通点を教えてもらいました。
この後、いよいよ生徒たちによるプレゼンでした。
日本のエネルギー問題について、ドイツのみなさんと議論することができました。
私たちは、大規模なところでの再生可能エネルギーの普及について言及しましたが、ドイツの方々からは「まずは自分たちのレベルでできることを」という具体的な実践例やアドバイスをいただき、自分たちに足りなかった視点に気付かされました。ここでの学びは必ず帰国後に生かしたいと思います。
夜はホテル近くのレストランにて食事をしました。
プレゼンテーションの大役を終えたみんなも、ほっとした様子でバイエルンの料理を楽しんでいました。
【生徒の日記 Hくん】
ホテルで一晩過ごし、しっかり疲れを取り、朝食を取ったあと散歩に行き買い物をすることができました。今日は朝から雨が降り、傘を差しながらの移動になりましたが、ドイツの雰囲気を存分に感じることができました。
初めはフライブルク市庁舎にいき大量のソーラーパネルに囲まれた建物をみることができました。
その後、ボーバン団地に行き環境に配慮された住宅を見た後、フライブルグ大聖堂に行き周辺でホットドッグを食べたりなどそれぞれ楽しむことができました。
エコステーションでは再生可能エネルギーについての話を聞いたり、工夫された建物などについて学んだりすることができました。最後に私を含め3人の環境班は日本のエネルギーについての発表を行いました。それぞれ様々な反省がありましたが、エコステーションの方々に意見をもらうなどとても貴重な経験になりました。他にも今日の移動には徒歩とトラムを使い、トラムの普及に驚きこれもまた環境に配慮された取り組みだなと感じました。
本日の最後には、皆でレストランに行き夕食を取りました。とあることを研修の楽しみにしていた生徒も目的を達成でき良かったと思います。
明日も今日よりさらに学びの多い1日になるように頑張ります。
【生徒の日記 Mさん】
ホテルで美味しい朝ご飯を食べた後、トラムに乗ってボーバン団地へ移動しました。
トラムはドイツの路面電車のようなもので、車や電車よりもトラムを利用する事がメジャーな事に驚きました。
最初はそんな違いに驚いているだけでしたが、ボーバン団地に行き現地ガイドの前田さんとマティウスさんのお話を聞くうちに日本とドイツの外観の違いも次第に分かってきて腑に落ちました。
例えば、フランス軍が占領していた居住地を今も外装を変えて利用したり車を使わないような街の構造にしたり地域参画型で再エネ発電をしていた所です。
その後、昼ご飯は現地のホットドックを食べてドイ ツと日本のクオリティの違いを感じました。また、映画の中の世界にあるような大聖堂に行きロウソクを照らして願い事をしました。叶いますように。
本日の締めはエコステーション。
発表は悔いの残る部分もありましたが、今の自分のベストは尽くせたと思います。これからもっと成長できるよう、このドイツ研修を有意義なものにしたいと思っています。