2023年3月の記事一覧
教育相談だより(3月)
【海外研修】国連本部意見交換 ニューヨーク研修(最終日)
3/16、移動日を除くとニューヨーク研修最終日でした。
本日は国連本部Civil Society UnitのHawaさんや、UN Youth Representativesの皆さんに、福島の課題と世界の課題を重ね合わせつつ、持続可能で平和な世界の実現に向けた提言を盛り込んだプレゼンテーションを行い、議論しました。12日のHarlemでの研修、15日夜のThe Apollo Teaterの手配をしてくださったUN YouthのJadayahさんも駆けつけてくれました。
この日のために数ヶ月かけて準備をして、13日の日本政府代表部訪問の際に、児玉参事官からいただいたアドバイスをもとに、相手により伝わりやすくなるような調整、スライドの編集をして臨みました。発表を終えて、スタンディングオベーションをいただき、生徒は泣きそうになったと言っていました。間違いなく今までで一番良い発表だったと思います。
ふたば未来学園の生徒の発表を通して、国連関係者の方々はふたば未来生の取り組みや福島・日本の現状をよく理解できたと仰っていました。また、発表内容について、対話・交流の場を開くことの大切さ、そしてそこから生まれてくる新たな分断に立ち向かうための助言をくださいました。生徒たちのこれからの取り組みに期待し励ましてくれる声かけの数々に、生徒たちは安堵しながらも身の引き締まるような思いだったと思います。
生徒の一人が探究活動のために、この研修を通して色んな人に「愛とは何か」という質問を投げかけ続けました。国籍・立場に関係なく、色んな人がみんな同じ土俵に立って答えられる質問です。良い対話の場を作る役割を果たしていたのではないかと思います。
ホテルに戻り、最後の自由時間を過ごして、夜は打ち上げをしました。「色んな経験と失敗ができて良かった」「周りのメンバーを尊敬できた」「人生が変わった」という感想も聞けました。生徒はまだニューヨークを離れたくないようですが、まだ研修は終わりではなく、帰国して学んだことを報告・共有・実践していく使命があります。
それでもひとまずニューヨーク現地での研修を実現するにあたって協力してくださったすべての方に感謝したいと思います。ありがとうございました。そして生徒たちもひとまずお疲れ様でした。
※ この事業は、国内外からお寄せいただいた寄付金をもとに設置された「福島県東日本大震災子ども支援基金」も活用して実施しています。
【中学校】「3年生を送る会」を行いました
中学校2期生として様々な活動で功績を残してきた3年生。
その3年生との最後の全体行事「3年生を送る会」を行いました。
まず、校長先生から3年生、そして1・2年生へ向けたお話をいただき、その後3年生代表生徒が今月4日(土)~10日(金)に実施した「ニュージーランド研修」の報告を行いました。
次に、3年生代表生徒から1・2年生と先生方へ、生徒会長から3年生へ贈る言葉を述べました。
副校長先生からも、この3年間の想いを3年生へ伝えていただきました。
最後に、全校生で写真撮影!
3年生のみなさん、次のステージでのますますの活躍を期待しています!!
【海外研修】ニューヨーク研修(6日目)
6日目もUNIS-UNのDay2に参加しました。スケジュールは以下の通りです。
Day2のKeynote Speaker(講演者)と概要は以下の通りです。
・Dr. Roser Salavert, Co-Founder and Director of the NYS/NYC Professional Development 「他人の靴を履く」思いやりのある教育システム
・Student Moderated Panel Discussion
・Soraya Fouladi, Founder and CEO of Jara e-ラーニングの普及 The Jara Unit
本日もベルギーの彼がふたば未来生を見つけて挨拶に来てくれました。本校のHPに写真を載せたことを伝えると、とても喜んでくれました。UNIS-UNのプログラムを通して、いくつかのかけがえのない友情が生まれたようです。
昨日の反省を生かして席の配置を変え、各自が必死に自分の役割を果たそうとしていました。同じテーブルに座った羽黒高校の生徒と先生も巻き込んで、考えを深めるための対話を一緒に行いました。これまでの準備や事前研修で学んだ単語・表現、毎晩反省を重ねて新たに増えた語彙のおかげで、生徒からも「今こういう話してたよね」など話の内容を確認しようとする声が聞こえてきました。
本日のDebate motionは"Education should be private rather than public."でした。こちらもなかなか難しい内容でしたが、本校ならではの視点から様々な要素について考え、質問を準備していました。結果的に指名されることはありませんでしたが、昨日とは違って挑戦しようとする姿勢が見られました。
3期生ぶりのUNIS-UNの現地参加はハードルの高いものでしたが、生徒は色々な新しい経験をしたり、教育の世界的な問題について自分事として考える機会を得ることができたと思います。
UNIS-UNのプログラムをすべて終了し、2日目に一度訪れたThe Apollo TheaterでAmateur Nightというステージイベントを観ました。子供から大人まで幅広い年代の挑戦者が性別・人種も関係なく自らの才能を発揮するためにステージに立ち、歓声やブーイングを浴びるという、アメリカ・ニューヨークの大衆文化を肌で感じる良い経験となりました。
ホテルに戻り、児玉参事官のアドバイスを参考にプレゼン発表の原稿を調整しました。ここまでの濃密なスケジュールで生徒も眠さでフラフラでしたが、声を掛け合って助け合いながら最後まで頑張りました。
明日はいよいよ最後のプレゼンを国連本部関係者に対して披露します。
【海外研修】ニューヨーク研修(5日目)
5日目は国連国際学校UNIS(United Nations International School)が主催する生徒国際会議UNIS-UNへ参加しました。これは世界中から学生が国連本部のGeneral Assembly Hall(総会議場)に集い、講話を聞いたりDebateをしたりするプログラムです。スケジュールは以下の通りです。
天気は生憎の雪でとても寒かったですが、IDの確認のために列に並んでいると、昨日のプログラムで仲良くなった同い年のベルギーの学生がこちらを見つけてくれて、楽しくコミュニケーションを取ることが出来ました。
世界の国々が集まって議論をする会場に、各国の学生が次々と着席していきます。ふたば未来学園高校はGERMANYとGHANAの席に割り当てられていました。
Day1のKeynote Speaker(講演者)と概要は以下の通りです。
・Mr. Christopher de Bono, Deputy Director responsible for Communications, UNICEF 気候変動によって教育の機会を奪われる子どもたち
・Sheikh Manssour bin Mussallam, Secretary-General, Organization of Educational 教育において何を学ぶべきか
・Dr. Lauren Rumble, Associate Director Gender Equality for UNICEF 教育のジェンダー平等、女性の教育機会均等について
英語で長い講話や議論を聞き取ることは難しく、生徒も苦労していましたが、分からない単語をリストアップしたり、スマートフォンの音声入力機能を駆使して文字起こししたりしながら、必死に食らいついていました。
Interactive Breakでは何をやるのかと思っていましたが、突如画面にふたば未来学園の生徒の中ではおなじみのkahoot!が映し出され、世界中の生徒たちが教育に関するクイズに挑戦しました。他にもDebateの後はMentimeterの投票機能を用いて賛成反対を選んだり、UNISの学生によるWorking Paper(学生論文)にはCanvaが使われていたりと、ふたば未来学園でも馴染みがあるアプリケーションが用いられていました。
Day1のDebate Motionは"Incorporating AI into education will have positive or negative effects"でした。こちらは事前に選ばれた学生が議論するのを聞き、最終的に投票するというプログラムでした。やはり内容は難しかったですが、事前研修でALTの先生方にも入ってもらい立場を決めて理由や根拠を考えてきたこともあり、いくつかの例や単語について聞き取って自分なりに考えることができたようです。
Day1プログラム終了後はお土産を購入し、国連本部ツアーに参加しました。こちらのツアーでは事前研修で見たテレビ番組でも舞台となっていた安保理の会場を見ることができました。
ホテルに戻ってからは、明日のDay2にどう臨むかをみんなで考えました。学んだ内容を記録していくことよりも、その場でリアルタイムで言われていることを理解・共有してみんなで考えていくということを目標に、誰が何を担当するか、どのような配置で着席するかを決め、本日よく耳にした表現や単語の意味を確認しました。ALTの先生も日本からzoomをつないで激励してくれました。その時生徒は、ALTの先生方がいかにゆっくりしゃべってくれていたか気づいたようです。
気づけば研修も残すところあと3、4日です。まだまだ生徒の成長に期待したいと思います。
【中学校1・2学年】TGG研修2日目の様子
中学校一般生の1・2学年が Tokyo Global GateWay(TGG)での2日間の研修に参加しています。
本日3月15日(水)は研修2日目です。
生徒は昨日の疲れをみせることはなく、朝から元気な様子です。
朝食を終え、元気な様子でTGGに向かいました。気合いも十分です!
今日の体験は、1年生がホテルエリア、2年生がエアポートエリアからスタートしました。
【ホテルエリア】
【エアポートエリア】
昨日よりも生き生きと楽しそうに体験活動に取り組んでいます!
難しそうなミッションも自信を持って取り組んでいました。
昼食後は、アクティブイマージョンエリアに移動し、橋の強度実験やニュース番組作り等の体験を行いました。
【アクティブイマージョン:橋を制作して強度を競おう】
形や単位に関する語彙などを学びながら、丈夫な橋の骨組みのあり方、長さなどを各グループで相談・制作し、橋をつくります。グループ対抗で強度を競います。
各グループごとに、どうしたら強度の強い橋になるのか話し合いを進めます。
【アクティブイマージョン:ニュース番組を作ろう】
「ディレクター」や「キャスター」など役割分担し、オリジナルのニュース番組を制作します。撮影工程を通して、指示を出したり受けたりする表現を理解します。
本物のディレクターのように、番組作りに取り組む生徒の姿が!
様々なプログラムに取り組み、あっという間に2日間の研修が終了となりました。
2日間の研修を通して、生徒の表情からは達成感と充実感、そして英語を活用しようとする強い意志が!
この体験をやり遂げたことを自信に、さらなる学びへのモチベーションにしてほしいと思います。
【海外研修】ニューヨーク研修(4日目)
ニューヨーク研修4日目、本日は昨日の反省を踏まえて朝早くに集まり、学んだ内容の共有や今日から訪れるUNISプログラムの内容の予習から始めました。
午前中は国際連合日本政府代表部を訪問し、まずは志野光子大使、大嶋勝公使のお二方にご挨拶をさせていただきました。大嶋氏は昨年度のNY研修のオンライン対話の際もお世話になりました。
今年の1月、日本は国連安保理の議長国を務めました。ロシアによるウクライナ侵攻などが続く中、各国が集まり国際社会の平和と安全の維持について話し合うことは簡単ではなく、議長国には重い責任がのしかかります。生徒は事前研修としてNHKスペシャル 混迷の世紀 第9回 「ドキュメント国連安保理~密着・もうひとつの“戦場”~」を視聴し、国連の役割と現状、日本政府のはたらき、各国代表の意見と立場について学び、対話をしました。また、生徒は「対話によって課題を乗り越える」ことについてプレゼンテーションをしているため、国連と日本政府代表関係者がまさにそのようなはたらきかけをしている場面を見て、刺激を受けていました。
表敬訪問では事前研修を通して得た考えとNY Projectの取り組みをお話しし、福島(双葉郡)のお土産をお渡ししました。志野大使と大嶋公使からは激励の言葉をいただき、生徒の探究活動に関する質問にも快く答えていただきました。
続いて児玉啓佑参事官にご挨拶し、国連やSDGs、児玉さん自身の取り組み等についてのブリーフィングに参加させていただきました。プレゼンテーション披露では「想像以上に素晴らしいものでした」と感想をいただき、プレゼンをより良くするためのアドバイスや処理水問題への言及、また生徒からの質問に対して、探究活動への助言やチームプロジェクトにおいて大切にすべきことなどを教えていただきました。
午後はついにUNIS(United Nations International School)のプログラムに参加。国連関係者の子弟が世界の課題についてアクティブに学ぶ学校です。
Cultural Showcaseでは各国の高校生が自国の文化を紹介するような出し物を披露しました。ふたば未来学園高校はAdoの『新時代』に合わせた"オタ芸"を披露しました。間違いなく一番盛り上がったと言えるような反響と歓声をいただき、生徒も達成感を感じていました。多くの生徒が発表後に「最高だったよ」と声をかけられたようです。
その後は生徒の希望に応じて2つのWorkshopへ参加。議論の内容が難しく戸惑った部分もありましたが、なんとか周りの外国人生徒に声をかけたり、協働して作品を作り上げたりしました。一回目のWorkshopで上手くいかなかったことを踏まえて、二回目では勇気を出してアクションを起こしたという生徒も出てきて、明らかに成長を感じる一日となりました。
明日からはUNIS-UNのプログラムに14日、15日と参加し、教育というテーマで講義を聞いたり議論をしたりします。ニューヨーク研修の中でも最も「英語によるコミュニケーション」に向き合う二日間となります。
【中学校1・2学年】TGG研修1日目の様子
中学校一般生の1・2学年が Tokyo Global GateWay(TGG) での2日間の研修に参加しています。
この施設(TGG)は、東京都教育委員会と株式会社TOKYO GLOBAL GATEWAYが提供する、生徒が英語を使用する楽しさや必要性を体感し、英語学習の意欲向上のきっかけ作りとなるように開設された新しいタイプの体験型英語学習施設です。
生徒はこの充実した施設で、英語漬けの2日間を過ごします。
朝の出発式から、生徒の笑顔が!
TGGに向かうバスの車内でも、英語表現の練習・確認を行い、準備万端です。
TGGに到着後は、8人程度のグループに分かれていよいよ入場です。
入場後は、各グループに1人のイングリッシュ・スピーカー(エージェント)が対応してくれます。
エージェントとの対面後は、プログラムの開始です。
【アトラクション:エアプレイン】
機内の座席につき、客室乗務員とのやりとりを通して必要なアイテムを頼んだり要望を伝えたりします。
【アトラクション:グローサリーストア】
海外の食料品店を想定した空間で、会話を通して必要なアイテムを購入します。サイズや色など、希望を細かく伝えます。
【アトラクション:レストラン】
レストランを想定した空間には店員がおり、グループごとにテーブルについて、希望の食べ物や飲み物のオーダー体験をします。
アトラクションエリアでは、生徒はミッションカードを引き、書かれているミッションの達成を目指します。
【アクティブイマージョン:ニュース番組をつくろう】
一人ひとりがキャスターや撮影スタッフになりきり、オリジナルのニュース番組を作ります。
撮影の工程を通して、指示を出したり受けたりする表現を学んでいきます。
【アクティブイマージョン:コマ撮り作品を作ろう】
グループディスカッションを通して、たくさんの写真を連続させたコマ割り映像を作ります。
自分のアイデアを提案したり、相手の意見に賛成・否定する表現を学びます。
それぞれの活動中も、エージェントの先生方とのコミュケーション・ゲームがあり、飽きることなく活動に取り組んでいます。
あっという間に半日間のプログラムが終了し、生徒たちは充実した表情です。
明日は、2日目のプログラムとなります。どんなプログラムが進んでいくのか楽しみです。
※ Tokyo Global GateWay(TGG)研修の目的
6年間の中高一貫教育を通して復興を担う人材育成はもとより、国際的に活躍できるグローバルリーダーの育成を目指し、学校設定科目「グローバル・スタディ科」等で学習した内容を実践的な使用場面に即した環境で活用することに加え、英語を使って様々な活動をすることで更なる学習意欲の喚起と異文化に対する教養を深めることを目的とした研修です。
教育相談だより(2月)
【海外研修】ニューヨーク研修(3日目)
ニューヨーク研修3日目。本日は9.11家族会のMeriamさんと、1日目もお世話になったChisato Shimadaさんの案内でWorld Trade Center周辺の散策と、9/11 Memorial Museumの見学の予定です。
本日はバスを手配していなかったため、初めて自分たちで地下鉄を使って移動しました。幸先よく地下鉄の駅を発見しましたが、さっそく逆方向へ移動してしまうアクシデントが発生。全員で協力しながら丁寧に確認すること、誰かに任せっきりにしないこと、分からなかったらとにかく誰かに聞くことの大切さを学びました。
遅刻をしながらも無事にたどり着いたWorld Trade Centerで、Meriamさんが写真を見せて当時を振り返りながら、9.11の出来事について丁寧に説明してくださいました。
↑こちらは9.11当時に破壊されたビルの下敷きになっていたのが発見されて、ニューヨーク市によって場所を移された後、World Trade Center一帯、ニューヨークシティ全体の復興とともに再び成長し、この場所に戻ってきた"Survivor Tree"です。現在World Trade Center周辺に植えられている木の種類とは異なっています。NY渡航前の事前研修として、この木についての絵本"The Very Tree"を全員が読んでいました。復興のシンボルの実物を目の当たりにして、感動の声が漏れました。
近くにあるSaint Nicholas Greek Orthodox Church & National Shrineを訪れ、礼拝堂のモザイク画を見たり、追悼のロウソクを祈りを込めてお供えしたりしました。
Meriamさん、Shimadaさんとお別れし、9/11 Memorial Museumへ。このNY研修に際して、生徒たちは東日本大震災・原子力災害伝承館に2度訪れてきました。「伝承する」「記録として残す」同じ役割を有する施設の見学を通し、歴史を後世へ伝え残すこと、それを学ぶことの大切さを改めて感じることができました。
この日は9.11家族会の皆様と夕食を取ることが決まっていたため、集合する駅と時間を決めて、それまで班別自主研修を実施しました。 男子班は自由の女神を遠目に眺めながら散歩です(写真に自由の女神は写っておりません)。
夕刻、全員が無事に集合し、ロバート柳澤さんのご自宅へ向かいました。ロバート柳澤さんはコロナ禍では最前線で医療活動を実施された方で、本校のNY研修においても非常にお世話になってきた方です。Meriamさんを始めとして、9.11家族会の方々も続々と集まり、生徒によるプレゼンを実施しました。家族会の方々はとても真剣に生徒のプレゼンを聞いて、たくさんの質問とコメントをしてくださいました。用意していただいたご馳走をいただきながら、日本に留学予定の学生とコミュニケーションを取ろうとする生徒の姿も見られました。9.11家族会の皆様には、3.11の災害を体験した福島・日本に対して親身に寄り添っていただき、このような機会をいただけることを本当に感謝しております。
ホテルに戻り、反省会を行いました。プレゼンを聞いてくださった方々はみな素晴らしいと褒めてくれています。しかし、生徒たちは「対話の大切さ」をプレゼン発表しているのに、これまでの3日間で言いたいことがあっても英語で答えられないもどかしさや、周りの様子を窺って自分から一歩を踏み出せない、聞かれていることが分からなくなってしまう経験を積み重ねてきました。このタイミングで今一度、自分たちがこの研修を通して「自らを変革した」と言えるように、明日からの取り組み方や姿勢について考え直しました。
【海外研修】ニューヨーク研修(2日目)
ニューヨーク2日目、朝から生憎の雨と雪でしたが、今日は黒人文化の原風景が残るハーレムでの研修です。
今回のハーレム研修を調整してくださった、国連ユース代表でNGOを経営されているJadayahさんと合流し、まずはThe Apollo Theaterの見学です。
見学のガイドを務めてくださったのはMr. ApolloことBilly Mitchellさん。(https://www.travelandleisure.com/culture-design/music/on-the-job-billy-mitchell-mr-apollo)
Theater内の一列目を開けて座るように言われ、座って待っていると、Mr. Apolloによるお話が始まりました。
The Apollo Theaterは109年の歴史があり、今年中には改修工事のためにいったん閉鎖されること。Mr. Apolloは幼いころはとても貧しかったこと。The Apollo Theaterの前で途方に暮れていたところ「お金が欲しいか」と声をかけられ、飲み物を運んだり靴を磨いたり仕事をするようになったこと。学校でいじめられており、勉強もできなかったところをJames Brownらに助けられたこと。The Apollo Theaterがどういう施設なのか。Harlemはどういう街なのか…
全てを英語で聞き取ることはとても難しかったですが、生徒たちも単語を捉えながら、真剣に話を聞いていました。
質問タイムで、一人の女性が「なぜ、一列目を空けて座るのですか?」と質問。Mr. Apollo曰く、そこにはかつてThe Apollo Theaterのステージに立ち、のちに活躍した故人たちの魂が座っているようです。このステージには、若き日のJames BrownやStevie Wonder、Michael Jackson (The Jackson 5)など名立たるパフォーマーたちが立ち、パフォーマンスをしてきた長い歴史があります。
質問タイムが終わると、空気が一変。「では今回の見学者の中から、何組かステージでパフォーマンスをしてもらいましょう。歌でもダンスでも、なんでもOK。そこの日本人学生グループもよろしく…」
後日参加予定のUNISのプログラムで披露するために準備してきたダンスを生徒全員で披露してきました!Stevie WonderやMichael Jacksonがかつて立ったステージです。これ以上ない貴重な体験となりました。
Mr. Apolloは現在も若手パフォーマーにAmateur Nightというステージで活躍の機会を与えたり、出版した本の売り上げのほとんどを寄付したりしています。NY研修チームが準備したプレゼンのテーマの一つである「恩送り」と通じるところがありました。
The Apollo Theaterの後はモスクの外観を一目見てから、マーケットの散策をしました。セネガル出身の方が開いたお店に案内していただき、Africa in Harlemという取り組み・考え方や、黒人やアフリカに住む人々に対する偏見について思っていることをお話しいただきました。
午後は黒人文化の歴史のアーカイブが残るSchomburg Centerの見学と、ハーレムの学生たちとの交流を行いました。アイスブレイクのゲームと、生徒が準備したプレゼンテーションを聞いてもらい、フィードバックをいただきました。
プレゼン実施前に学生たちに聞いて回ったところ、「12年前に日本で起きた大きな地震」のことを知っている人が何人かいただけで、「福島」のことはほとんどの学生が知らないようでした。しかし、ハーレムの学生の皆さんは約20分のプレゼンを最初から最後まで、本当に真剣に聞いてくれました。聴衆を意識した発表練習が実を結んだ瞬間でした。そしてなにより、福島が直面している問題とNY・アメリカが抱える問題、黒人差別の歴史を重ねて、共感しながら聞いてくれたのだと思います。発表後もコメントや質問が止む気配はまったくありませんでした。
プログラム終了後は、まるで有名人かのように写真・漢字でのサイン・SNSの連絡先の交換をせがまれて、もみくちゃになっていました。帰りのバスの時間には明らかに間に合いそうになかったため、バスには帰ってもらい、地下鉄で帰ることにしたほどです。ハーレムの学生の一人は、「日本が好きで以前訪れたが、次は福島に行ってみたい」と言ってくれて、発表前には躊躇っていた日本語を恥ずかしそうにしながらも話してくれました。生徒たちはかすかな達成感を得ながらも、海外の学生の学びに対する積極性、誰かと繋がろうとする積極性に圧倒されていました。
そして地下鉄の移動まで付き添っていただいたJadayahさん、今日は一日本当にありがとうございました。
ホテルに戻ってひと段落した後、今日のプレゼン発表とThe Apollo Theaterでのパフォーマンスを動画で見て振り返りを実施しました。明日は9.11関連中心の研修になります。
【海外研修】ニューヨーク研修(1日目)
3/10(金)より、高校2年次生徒8名による「ニューヨーク研修」が始まりました。
ニューヨーク研修は、3期生の渡航を最後にコロナウイルス感染症の影響で現地での研修が出来なくなっていました。それでも先輩たちは代替研修を実施することで、この学びの機会をつないできました。今回の研修はそんな先輩たちの思いも背負いながらの研修です。生徒たちには、現地だからこそ得られる学びを限界まで吸収してくることが期待されます。
午前4時、生徒・教員を乗せたバスが広野駅を出発。午前4時30分、いわき駅前で全メンバーが揃い、校長先生を始めとする先生方に見送られながら成田空港へと向かいました。
研修初日ですが、今日が一番長い1日になります。
3/10(金)10:05分発の飛行機に乗り、12時間かけてニューヨークへ向かいましたが、到着するとニューヨークは3/10(金)の午前9:00。日本とニューヨークは14時間の時差があります。
ホテル到着後、昼食を終えてひと段落した後は、NY市役所のChisato Shimadaさん、同僚のChristopher Haightさん、Naiyiri Bookerさんをホテルの一室に招き、用意したプレゼンテーションを見ていただき、対話の時間を設けました。
ChristopherさんとNaiyiriさんはNY市役所公園局の水に関わる(川、池、海、湿地等)研究者の方々です。プレゼンテーション内で言及している福島の原発処理水の問題を中心に、生徒の探究活動のヒントになるようなアドバイスをたくさんいただくことができました。
懇談を終え、ホテル近くのHard Rock Cafeで夕食。この頃にはすでに日本は3/11、震災から12年の節目を迎えていました。しかし、この日は我々ニューヨーク研修一同にとってはもう一つの特別な日。渡航メンバーの一人の誕生日です。
スタッフさんに英語で誕生日であることを伝え、店内BGMのDJを特別に体験させてもらったようです。現地での海外研修の機会を全力で「体験」する生徒。多すぎる夕食もまた一つの現地体験です。
ホテルに戻り、午前0:00。バスが広野駅を出発してから約30時間が経過していますが、このとき日本は3/11(土)14:00。本校では震災追悼式が執り行われており、生徒たちはニューヨークからzoomをつないで式へ参加しました。
日本時間14:46に合わせて、黙祷。
今回の渡航団は、震災当時4~5歳だった生徒たちです。自分たちはこの世代を生きる一人として、福島のために、世界のために、何を考え、どのように行動することができるのか。この研修を通して自分たちの思いを伝え、対話を通してさらに考えを深めていきます。
令和4年度 福島県立ふたば未来学園高等学校 地域との協働による高等学校教育改革推進事業【グローカル型】 米国・ニューヨーク研修 1.目的 2.派遣期間 3.参加人員 4.研修内容 |
【中学校3学年】ニュージーランド研修からの帰着(3/10)
3月10日(金):研修7日目
7日間の研修を終えて、生徒たちはニュージーランドから無事に帰ってきました。
生徒は疲れた表情を見せることもなく、元気な姿を見せてくれました。
研修旅行の実行委員長からは、今回の研修を無事に終えることができた達成感や充実感、支えてくれたすべての方への感謝のあいさつがありました。
あいさつの中では「異なる価値観・考えにふれることで、普通ってなんだろうと考えさせられた」という言葉がありました。
自分たちの考えてきた普通が普通ではない。このグローバル社会の中で、自身の常識を疑い、コミュニケーションを通して共感の輪を広げていく大切さを考えるきっかけとなったようです。
ニュージーランドからは戻ってきましたが、まだまだ研修は続きます。
今回の研修で感じたこと・体験したこと・得ることのできた知識をこれからの生活にいかしていくためにも、事後研修にも全力で取り組んでいきます。
今回の海外研修にあたり、多くの方々にご支援・ご協力をいただきました。本当にありがとうございました。
ニュージーランドでは、多くのご家庭にファームステイを受け入れていただき、生活を体験させていただきました。ホストファミリーとの別れを惜しみ、涙を流す生徒の姿から、どれだけ愛情をもって受け入れていただいていたのか感じさせられました。
Blockhouse bay intermedite校(BHBI)では、生徒の学びの充実のために、2日間の特別なクラス編成をしていただきました。そのおかげで生徒たちは、同世代の生徒とともに、最高に充実した2日間を過ごすことができました。BHBIの仲間として迎え入れていただき、かけがえのない友情を育むことができました。
生徒たちとともに、今回の恩返しができるよう、ふたば未来学園全体で今後の活動に全力取り組んでいきたいと思います。本当に貴重な、素敵な体験をありがとうございました。
今回の研修の様子を、後日学校ホームページ等でご紹介させていただきます。
【中学校3学年】ニュージーランド研修の様子(3/9)
3月9日(木):研修6日目
昨日に引き続き Blockhouse bay intermedite校(BHBI)との交流2日目です。
朝のフィットネスタイムを終えた生徒たちは、昨日に引き続き特別プログラムのクラスへ移動。
本日も、楽しく授業に参加します。
スペシャルクラス(実技・技能教科)では、専門の先生から指導を受けています!
授業の合間には、BHBIの生徒と一緒に楽しむ姿が!
どこをみても、全員が笑顔です!
我々もうれしい気持ちでいっぱいになります。
生徒たちは、国境や言語を越えて確かな友情を築き、充実した2日間となりました。
帰り際には、生徒たちはバディやホームルームの先生との別れを惜しみ、涙ながらにハグしていました。
最後は、お世話になった先生との集合写真。
生徒たちのためにスペシャルクラスを編成し、多くの学びのチャンスを作り出していただきました。
本当に多くの先生方にお世話になりました。
ありがとうございました。
生徒たちの笑顔を見るたびに、BHBIの先生方のご配慮に感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。
生徒たちはBHBIでの楽しく、充実した2日間に別れを。
最高の2日間を過ごすことができました!
生徒は明日のフライトに向けて英気を養います。
いよいよ明日は、帰国。充実した7日間に別れを告げる1日となります。
今夜はニュージーランドでの最後の夜です。
大きな学びをくれた7日間に感謝の気持ちを持って、大切に時間を過ごしています。
明日、学校に戻るまでがニュージーランド研修です。
最後まで研修を楽しんでいきます。
【中学校3年】ニュージーランド研修の様子(3/8)
3月8日(水):研修5日目
本日からの2日間は、Blockhouse bay intermedite校(BHBI)との交流です。
BHBIの生徒・先生方に温かく迎え入れていただきました。
オープニングセレモニー後に、生徒たちは2~4人一組でそれぞれ準備された教室へ。
全生徒がBHBIでの学びを満喫できるよう、スペシャルクラス(実技・技能教科)・通常授業を組み合わせた特別プログラムを組んでいただきました。
編成していただいたクラスは、なんと15クラス!
引率の教員がすべてのクラスを訪れることができないほどのクラス数です。
少人数でクラスに入ることで、会話・発言やコミュニケーションのチャンスがあふれています!
BHBIの先生方には、感謝の気持ちでいっぱいです。
ほんとうにありがとうございます。
生徒たちもこの気持ちに応えようと、全力で授業に取り組んでいます。
ふたば未来学園の学校紹介をしている様子です。
緊張しながらも、笑顔で伝えていきます!
アイスブレイクでは、習字を披露する生徒の姿も!
日本文化を発信しています。
未来創造学の学びを発表。
双葉郡の魅力を世界に発信!今までの学びの集大成です!!!
グループでの話し合い。
はたして話し合いが成立するのかと不安を感じていたのは教員だけのようでした。
生徒たちは、自信を持って対話をしていきます。
Nice Smile !
BHBIの授業にも参加。
美術や家庭科、体育などのスペシャルクラスや屋外での授業にも参加しています。
授業に参加する様子は、すっかりBHBIの生徒の一員のようです。
まだ一日を共にしただけですが、まるで親友のような笑顔も見られます。
素晴らしいコミュニケーション力!学びを楽しむ姿があちこちに!
楽しい一日はあっという間に過ぎてしまいました。
生徒は学校からバスでホテルへ戻り、コマーシャルベイ付近での夕食の時間を楽しみました。
研修も残すところあと2日となりました。
この研修を最高の形で終えるためにも、最終日まで気を抜くことなく取り組んでいきます。
【中学校3年】ニュージーランド研修の様子(3/7)
3月7日(火):研修4日目
3日間のファームステイから戻ってきた生徒たちは、班別自主研修へ!
4つのコースへ分かれ、オークランド市内を満喫しています。
①スカイタワー・海洋博物館を巡る定番コース
スカイタワーを満喫。
オールブラックスの一員に仲間入り!
②アートギャラリー・オークランド大学を巡る散策コース
昼食時には、学生さんとEnjoy Talking!
まさに、ここでしかできない学びですね!
③フェーリーに乗って旅をする、トリップコース
フェリーでの移動後、マウントビクトリアへ!
頂上からの景色は最高ですね!
④水族館・ビーチを散策するマリンコース
このチームは、バスカードを購入しバス移動!
バスカードの購入も無事クリア!全員が笑顔で写真撮影です!
ニュージーランドでの研修も残すところあと2日。
明日からは、待ちにまったBlockhouse bay intermediate校(BHBI)との交流です!
海外の同世代との交流に胸の高まりが!
今まで取り組んできた、未来創造学の学びを生かし、双葉郡の魅力を最大限に発信していきます!
3月8日(水)・9日(木)の生徒登校等について
中学校・高等学校の生徒・保護者の皆様
保護者の皆様には、日頃より本校の教育活動に御理解、御協力をいただき感謝申し上げます。
さて、先日連絡しました「高等学校入学者選抜等に伴う生徒休業日等」について、本校は追検査を実施しないこととなりました。
つきましては、3月8日(水)及び9日(木)は、以下の日程で生徒登校日となりますので、お知らせします。
なお、マスク着用について、3月13日から個人判断となりますが、現時点の国の方針では学校は3月中マスク着用となっています。
◎3月8日(水)及び3月9日(木)の日程について
・3月8日(水)50分授業通常日課
中学生は給食あり・高校寮生は寮食あり
部活動は実施可能(各部活動の計画による)
・3月9日(木)40分授業7校時
中学生は弁当持参(中高とも寮生は寮食あり)
部活動は実施可能(各部活動の計画による)
◎3月10日(金)以降の生徒登校について
・3月10日(金)生徒休業日・終日校舎敷地内立入禁止
・3月11日(土)東日本大震災追悼式 13:30登校(中学3年生以外) 11:30以前及び16:45以降校舎外輪立入禁止
・3月12日(日)校舎外輪立入禁止
・3月13日(月)通常授業
・3月14日(火)通常授業
・3月15日(水)生徒休業日・12:00以前校舎敷地内立入禁止
【中学校3年】ニュージーランド研修のようす
3月4日(土)より、中学校3年生(一般生)がニュージーランド研修に臨んでいます。
この研修の目的は、国際的に活躍できるグローバルリーダーの育成です。
これまで中学校3年生が取り組んできた、総合的な学習の時間「未来創造学」における地域課題解決のための探究活動、学校設定科目「グローバル・スタディ科」での実践的な英語の学びなどを生かしながら、福島の魅力を英語で世界に発信する活動を行います。
異文化の同世代に伝えていくための方法や内容を中学生自身が組み立てていく過程を通じて、資質・能力を伸ばすとともに、海外の方との情報のギャップやグローバルコミュニケーション力等についての課題意識をもって、高校段階でのさらなる学習につなげていきたいと思います。
3月5日(日):研修2日目
昨日本校を出発した旅行隊は、今朝ニュージーランドに無事到着しました。
入国後はサページメモリアルパークを経てオークランド博物館を見学しました。
見学後は、ニュージーランド初の食事の時間となりました。
長距離移動の疲れもみせずに、笑顔の時間です。
昼食後は、いよいよファームステイへ。
ホストファミリーのご家族に温かく迎え入れていただきました。
ここから、2泊3日のファームステイとなります。
3月6日(月):研修3日目
本日は、それぞれのファームステイ先でホストファミリーとの一日を過ごしています。
どんな一日を過ごしているのか、戻ってくる生徒の表情が気になります。
3月7日(火):研修4日目
2泊3日のファームステイを終え、生徒が戻ってきました。
笑顔で、ホストファミリーに感謝を伝える生徒。
別れを惜しみ、涙が止まらない生徒の姿もありました。
ファームステイがかけがえのない時間だったと感じる瞬間です。
本日は、ここから班別市内研修となります。
また、新たな発見と驚きの時間となりそうです。
ちなみに、引率団もしっかりとニュージーランドを満喫しております。
【中学校3年】ニュージーランド研修旅行に出発しました(3/4)。
本日、中学校3年生(一般生)が、ニュージーランド研修旅行に出発しました。
たくさんの保護者の皆様に見送られて旅立った旅行隊は、現在、順調にフライト中です。
「定刻より少し遅れてのフライトとはなりましたが、気流の乱れもなく、おだやかです。
機内食もあっというまに食べ終えてしまいました。」とのことでした。
安全・安心で、実りある研修旅行になることを願っています。
(旅行隊の動向は、当ホームページにて随時お知らせいたします。また、保護者の皆さま向けの重要なお知らせについては、ライデンメールでもご連絡いたしますのでご承知おきください。)
卒業証書授与式の校長式辞を掲載しました
3月1日(水)の暖かい日に、令和4年度のふたば未来学園中学校・高等学校卒業証書授与式を挙行しました。在校生や保護者の方、来賓の皆様の見守る中、卒業生はそれぞれの3年間を思い起こしていました。卒業生全員のこれからの活躍に幸多からんことを心から願っています。
★校長式辞はこちらからご覧ください ⇒ 20230301卒業式式辞.pdf