2024年1月の記事一覧
【商業】スペシャリスト商業(3年次)販売実習を行いました
福島県産の食材のおいしさと安全性を消費者へ伝えるため、福島県産の食材を使用して商品を開発し販売会を実施しました。商品開発ではMTG、試食、ラベル作成、POP作成なとを繰り返して商品の完成となりました。おさかなタルタル(浪江産ヒラメ入り)は、いわき市の西野屋食品本店で随時販売しております。かりんとう饅頭は、餡に楢葉産100%の果汁を使用した商品が完成し他10品目の開発した商品は1/13(土)よりマルトいわき地区全店舗で販売しております。実際に商品が店頭に並んだ際には、お客様からお褒めの言葉や、励ましの言葉を多くいただくことができました。また、福島産の商品についてほとんど抵抗なく購入していただけることを知ることができました。ありがとうございました。
1月27日(土)西野屋食品本店(なみえ産おさかなタルタルソース)
1月13日(土) マルト平尼子店
【高1探究】高遠菜穂子さんの国際理解講演がありました
1月23日(火)高校1年探究で、高遠菜穂子さんの国際理解公園がありました。
本校1年次の「地域創造と人間生活」は、「自分を知る」、「地域を知る」、「世界を知る」の3本柱を軸として授業を構成しています。自分のことをとことん掘り下げて振り返る「自分史」や、コミュニケーション・ワークショップ等よって「自分を知」った後は、地域に出て、人と出会い、お話を聞いたりフィールドワークに参加した中で「地域を知」り、その内容を演劇で表現してきました。
「世界を知る」では、世界で活躍する外部講師を招聘し、世界における様々な課題を知り、生徒自身がグローバル社会の一員である自覚を持つための大切なプログラムです。
今年も、イラクで約20年、エイドワーカーとして取り組んでいる高遠菜穂子さんに講話いただきました。
高遠さんには毎年講演をしていただいています。高遠さんの体験談を通して、地域が抱える課題を世界の課題と繋げて考え、世界平和や国際理解の意義を考えることを目的としています。
タイトル「戦争が与える影響〜人々の体と心に残る傷(トラウマ)〜」
戦争によって市民が受けるトラウマ(身体的外傷、心的外傷PTSD)について、お話を聞きました。
その際に印象に残った話が、兵士のトラウマについての話です。
「戦争はおぞましく、信じられないほど残酷だが、最初からモンスターはいない。残虐な米兵も家に帰れば一人の息子であり、優しい父親なのだ。想像してほしい。あなたが軍隊という装置の中で、反射的に攻撃できるよう訓練され、軍の規律に従うよう教育され、戦地の究極の緊張状態の中で「敵を戮滅せよ」という命令を受けたら、攻撃され、仲間の兵士が殺されたら、残虐行為をしてしまうかもしれない。でも、ある瞬間に自分が犯した「罪」を意識し、もう人を殺したくないと思っても、アメリカの軍法では、それは反逆罪になる。兵士のトラウマは、軍の名誉とされる行為が良心と折り合いがつかないことで生じてくるのだ。」
生徒達は、高遠さんから語られるイラクの現状とその熱量に圧倒されながらも、自分達の知識を広げようと真剣にその思いを受け止めていました。戦争が与える影響についてお話を聞く中で、目を背けたくなるような辛いお話もたくさんありました。ロシア・ウクライナの問題、イスラエル・パレスチナの問題など、ニュースでは知っていたけれど、実際に戦争・紛争が起こると、そこにいる罪のない国民はどんな被害を受けているのか、写真や映像、実際に紛争地で人道支援をしてきた高遠さんから聞く話はリアルなものばかりで、生徒達も最後までものすごい集中力でメモをとっていました。
講演会後は、演劇を披露しました。
高遠さんは、子供達のエンパシー(共感力)を養うため、イラクのドホークにて絵本の読み聞かせや演劇ワークショップを広める活動を始めました。きっかけは、なんと本校の取り組みを見たことだそうです。毎年、高遠さんの講演会の後に、こうして授業で作った演劇を披露して、意見交換をするようにしています。
今回は、ドイツ研修チームが現地で披露した英語劇を発表しました。
今回、高遠さんの他に、イラクで高遠さんと一緒に演劇ワークショップをしてきた
花﨑攝さん(シアタープラクティショナー)
大谷賢治郎さん(演出家、俳優、ワークショップファシリテーター)
も一緒に、振り返りに参加してくださり、様々な角度からフィードバックをもらいました。
ドイツ研修の報告もすることができました。
その後も多くの生徒が残り、19時近くまで質問が止みませんでした。
イラク復興と双葉郡の復興を重ねた生徒も多く、まずは身近な社会から変えていけるように頑張っていきたいと思います。
【中学1・2年】演劇ワークショップを行いました。
中学1・2年生が「演劇ワークショップ」に参加しました。
1年生は今回、台本をもとに演劇をする内容でした。
ただし、台本は2種類しかありません。同じ台本を使用してるグループもあり、台本の解釈や演出によって各グループの作品が違ってくるというユニークなものでした。
それぞれ試行錯誤したり、アドバイスをいただいたりしながら、面白い作品を作っていました。
一人一人がワークショップをとても楽しんでいて、それぞれの笑顔がとても眩しかったです。
授業では学べないことを思い切り吸収する時間になったことを願います。
2年生は、まず「最近むかついた話」「恋バナ」のテーマでグループ内で話をしました。
その後、その話の中から面白いと思ったエピソードを1つ選び、劇をつくりました。
キュンとする話からカメムシを捕まえる話もあり、色々な一面が見られる劇となりました!
令和5年度 ハイレベル講座(古典・現代文)を実施しました。
1月20日(土)、本校にてハイレベル講座(国語)を行いました。
代々木ゼミナールの漆原慎太郎先生、太田貴之先生をお招きし、高校1年生から2年生まで90名が参加しました。
古典を90分×3講座、現代文を90分×1講座と国語のみの講座でしたが、さすが予備校の先生、教え方が上手で話術も巧みなため、皆集中して講義を受けていました。
それぞれの課題を明確にすることができ、今後の学習へと繋がる講義となりました。次回のハイレベル講座は中学3年生もあります。乞うご期待!
【表現コミュニケーション】演劇の公演をしました
今年度から、3年生のトップアスリート・スペシャリスト系列の選択科目「表現コミュニケーション」が始まりました。
演劇的な手法を使った様々なワークショップを通して、コミュニケーションについて考える授業です。
授業が始まった当初、取材していただいた動画がこちらになります。
演劇教育からつながる探究へのまなざし|探究TV / 東洋経済education×ICT
https://www.youtube.com/watch?v=120F9qS3hVk
1年間学んできた集大成として、1つの作品を上演することになり、年末から稽古を重ねてきましたが、
その本番が今日の授業の時間内にありました。
この授業を取っている生徒の中に、演劇部は1人だけです。あとは野球部、女子サッカー部、レスリング部、その他スペシャリスト系列の農業、商業、福祉、工業などで活躍している人たち。おそらく演劇の舞台に立つのはこれが最後です。
本校の演劇担当教諭、髙山さなえ先生(劇作家・演出家)の作品「馬留徳三郎の一日」を、表現コミュニケーションの生徒たち用に20分の短い作品にしたものを上演しました。
【あらすじ】
山深い田舎の集落。馬留徳三郎と妻のミネは二人でここに住んでいた。
近所の認知症の年寄りや、介護施設から逃げて来る老人たちが馬留家に集まり、仲良く助け合いながら生活していた。
ある夏の日、徳三郎の息子、雅文から久しぶりに電話がかかって来た。
仕事でトラブルがあり、部下が間もなく馬留家に訪れると言う。そして、その部下(明らかに詐欺師)がやってくる・・・
セリフも、元々の長野弁から浜通り弁に変えて、自分たちのオリジナリティを加えながら稽古していきました。
高校生には想像するのが難しい認知症の老人の役を、髙山先生や福祉系列の生徒からアドバイスをもらいながら役作りをしていきました。
本番ギリギリまで稽古をしながら、細かいタイミングなどを練習していきます。
そして、本番!
授業中にもかかわらず、先生方や3年生のトップアスリートの生徒がたくさん見にきてくれました。
最後の感動的なシーン。徳三郎とミネが一緒に高校野球を見ています。
普段、それぞれの活動で忙しい中、短い授業の時間の中でよく頑張りました。
来週はいよいよ「表現コミュニケーション」最後の授業です。1年間の振り返りと、みんなでこの演劇の鑑賞会をしたいと思います。
【海外研修】ドイツ研修10,11日目(1/15,16)
朝7:00にホテルを出発しました。
まだ真っ暗な道路を、ミュンヘン国際空港へ向けて走りました。
途中、FCバイエルン・ミュンヘンのホームスタジアムとして使用されているアリアンツ・アレーナを通りました。
飛行機を待っている間も、ギリギリまで買い物をしたり散歩をしたりしながら最後のドイツを満喫しました。
行きと同じく、5時間のフライトの後、アブダビ国際空港で乗り換え。しばしの休憩の後、いよいよ日本に向けて出発しました。成田空港行きの飛行機の中から、少しずつ日本人が増え、日本語がきこえてきました。機内食に和食が出てきたあたりで、「日本に近づいているんだな」ということを実感したようです。そのくらい、現地では日本を感じるものは全くありませんでした。
ミュンヘンを出たのが1月15日の朝7:00、いわきに到着したのが16日の夜19:30
ということで、24時間を超える長旅でしたが、無事に戻ってくることができました。
親御さんの顔を見て、ほっとした顔を浮かべていました。
報告会等でこれから学びのアウトプットをしていく彼らに校長先生から激励の言葉をいただいて、解散しました。
翌日から普通の授業が始まり、生徒たちも時差ボケと闘いながら頑張ります。
この研修の報告会を、学校の中だけでなくより多くの方々に発信していきたいと思っています。
最後に、この研修を終えての一人一人の感想を紹介します。
K.Hくん
ドイツではLRT(路面電車)が走っているのは知っていたが、環境をよくするだけではなく、歴史景観を残しつつ環境に配慮して走っているというのを実際にこの目で見ることができて感動した。環境問題や政策について、日本とドイツとの共通点や違う点について考えた。
現地では、間違ってでもいいからコミュニケーションを取ることができるようになった。失敗してでもいいから挑戦のは重要だ。帰国後もこの気持ちを忘れずに様々なことに挑戦していきたい。
H.Sくん
フライブルクでは、一番興味があった環境について学ぶことができた。ボーバン地区の環境に配慮したしくみに感動した一方、喫煙率の高さとタバコのポイ捨てが気になり、人によって環境意識が違うんだなと思った。環境に配慮していると言われているが、本当に配慮しているのかは人それぞれで、そこはきちんと考えるべきだなと思った。
歴史については、広島研修に参加した時も思ったが、現地に来ないとわからないことがある。ダッハウ強制収容所では、ネットには載せられないような残酷な記録や写真もあり、ショックだったが、だからこそ歴史を知るべきだと思った。
ホームステイは楽しく、いい経験になった。意外と英語を喋れるんだなと思った。成長できた。
S.Kさん
ドイツに来て、日本は綺麗だと思った。タバコを吸っている人の数と、道に落ちているタバコのゴミを見て、ドイツは環境には配慮しているけれど、健康についてはそうではないかもしれないと思った。良いところは学びつつ、他の面についてはどうなのか、もっと考えていきたいと思った。
ダッハウの展示では、バラック(寝泊まりしていた場所)が信じられないほど寒かった。自分だったら耐えられないと思った。それを体験できたのは、ネットで調べたりするのとは全く違うと思った。
私は、言葉が通じないということがとてもストレスで、今まで海外にあまりいいイメージをもっていなかった。怖いと思ったり、ストレスを感じる場面があったけど、そういう面じゃないところも今回たくさん見えたし、来てみて楽しかったし、成長できたと思った。
一人だったら絶対に乗り越えられなかった数々の場面で、みんながいてくれてよかった。すごく嬉しかった。
M.Sさん
古着を集めるゴミ箱が道に設置されていたり、ホストファミリーの家でプラスチックなどのリサイクルゴミを出すとお金がもらえるシステムを経験させてもらったりした。道路の綺麗さは日本の方が綺麗だったが、ボーバン地区は自然が多くCO2への配慮も感じられた。歴史については、もっと予備知識をつけてくればよかったと後悔した。
ホームステイは全然喋れなかった。あとから考えればこう言えたな。って思うけど、その場でパッと出てこなくて、普段から英語を使うことの大切さを実感した。
S.Rさん
環境については、再生可能エネルギーが当たり前だし、人の意識もすごいと思った。なぜここまで意識が高いのか、そこが気になった。一方で、喫煙率とタバコのポイ捨ては意外だった。ドイツの環境政策がすごいからと言って、それを全て日本が真似するのは現実的ではないので、これからの事後研修で考えていきたい。
歴史については、ダッハウ強制収容所は第二次世界大戦終了後に解体されたため、本物ではなかったけど、あまりにもそこで起きたことが現実とは思えなくて、リアルに受け取ることができなかった。でも、見学している時、自分たちも寒かったけど収容されてた人はもっと寒かったんだろうとか、そういうことは感じることができた。
人については、多様な人たちがいてすごく良いと思った。日本は日本人ばっかりだからみんな同じ考えだけどドイツはそうではないと感じた。
ホストの部屋に家族の写真があって、家族を愛しているんだなと思った。いつも一緒にいたら大切さに気づかないけど、離れてその大切さを感じた。
日本のことをすごく聞かれたけど自分が日本のことを知らなかった。もっと自分の国のことを知らなればいけないと思った。
ホストファミリーとはスケートに行ったが、全然できなくて助けてもらった。話す言語が違くても同じ人間なんだなって思った。助け合えるんだなって思った。世界の様々な問題も、本当は助け合えるはずなんだよなと思った。
Y.Hさん
フライブルクのエコステーションで、スタッフの方から「この建物は、全て自然の素材でできていて、使わなくなったら土に還るようになっている」と言っていた。ポイ捨てされているタバコはどうなんだろう。地球の資源を表すオーバーシュートデーについては、ドイツは日本よりも早く資源が枯渇するという計算だった。モヤモヤした部分を、事後の研修で明らかにしていきたいと思う。
ダッハウについては、ナチスが行ったことは人々の心理を利用したもので、結局歴史と人の心情は切っても切り離せないものだと感じた。バイエルン地方の生徒はナチスの歴史について学ぶことが義務になっているそうだ。福島はどうだろう?本校と他の学校の知識の格差について考えた。福島県の生徒だけでも、世界で見れば福島県で起きたことだから、東日本大震災と原発事故について学ぶべきなのではないかと思った。
ホームステイ先では、ホストファミリーが選択肢を出して、私が答えやすいように工夫してくれた。そのホスピタリティに感動した。自分もそうありたいと思った。少しずつ言ってることがわかるようになって成長したと思った。
M.Kくん
まず、古い街なのに日本と違って建物が全体的にカラフルで、とても綺麗だった。フライブルク大聖堂の中を見た時に、ステンドグラスの絵が大聖堂の建設にあたって協力をしてくれた職業の絵になっていて、感謝の表し方が素敵だと思った。
環境についての取り組みが、日本よりも当たり前にできていることはすごいと思うし、どうすれば日本でもそういった取り組みができるだろうと考えた。一期生の先輩方が植えた木を見て、ふたば未来も歴史や伝統を作っているんだと思った。
演劇をやって、伝わったことが嬉しかった。頑張った甲斐があったなと思った。
ダッハウは、リアルな写真や展示がたくさんあってすごく気分が悪くなったけど、それはそれで学びになったし、そういう展示で見た人の感情を揺さぶることは、いいことだと思った。悲惨だけど悲惨な過去をオブラートに包まず。そのまま伝えることは、同じ歴史を繰り返さないために大切だと思った。
ホームステイは、貴重な経験をした。日本にはない。いろんなところに連れて行ってもらった。英語で会話をして伝わると最高に嬉しかった。別れは辛かった。思ったよりも辛かった。
S.Sくん
現地に来ないと学べないことばかりだった。
フライブルクでは太陽光で覆われた市役所や、橋の上にあった駅から見えたビルとか、景観保護をしながら街全体が政策として取り組んでいるのがわかった。ホテルの廊下の電気がこまめに消えるのに驚いた。また、トイレが有料ということにも驚いた。
ミュンヘンに行く途中で車が一気に変わり、フライブルクの環境政策の意識の高さをより感じることができた。
ダッハウは、現地にいって、見て、寒さを肌で感じて、当時の気持ちの悪さが伝わった。これだけのことをしたんだな。ナチスがやったことは、果たして全て悪いのかという疑問もドイツに来る前はあった。でもそんなものではカバーできないようなことをしていたんだなって思った。
ホームステイでは、正直、うまくやってけるか不安だった。でもみんないい人で、人柄に触れることができた。人を見た目で勝手に壁をつくるのはよくないと更に思った。
自分が成長できたところは、中学でニュージーランドに行った時はあまり喋らないで部屋にこもっていたが、今回はその時の反省を活かそうと思った。自分から殻を破ろうと頑張ったら、会話も思ってる以上に聞き取れたし話すこともできた。壁をつくらないことの大切さについては、現地にいかないとわからないことがある。百聞は一見にしかず お父さんが言っていた意味を理解した。
Y.Sくん
環境への取り組みについて、日本はまだまだだと思った。たとえば、容器の分を多めにお金を払って、リサイクルした時に返金されるシステムをデポジット制というが、これは日本ではあまりない。昔、ディベートでこういう話になった時に「ひとの生活の質を落とすのは良くない」という考えの人がいたが、デポジット制で生活の質が落ちることはないはずだ。環境に良いサービスにはお金を出すべきだし、もっと環境保護にお金を投じるべきだ。
ダッハウに行った時は、ショッキングすぎて思考停止してしまった。
凄惨だった。ヒトラーがユダヤの人たちを迫害したのは組織力を測ったり、ドイツ人の素晴らしさを確認するためだったと知り、怒りを感じた。
ホストファミリーは本当に優しくて紳士的で、見習うべきところがたくさんあった。ドイツ滞在中は遠慮せずにどんどん行動するようにした。
【中学校】「冬課題確認テスト」を実施しました
15日(月)に実施を予定していましたが、予定を変更して本日17日(水)に実施しました。
どの生徒も真剣な表情でテストに臨んでいました。
令和5年度ももうすぐ1年が経とうとしています。今月27日(土)には「第3回学力推移調査(※一般生のみ受験)」、来月13日(火)・14日(水)には「後期期末考査」があります。日頃の学習の定着度や学習習慣についてこの機会にもう一度見直し、次の学年への進級に向けて万全の状態を創り出してほしいと思います。
総合学科高等学校生徒研究発表会
1月17日(水)
第23回福島県総合学科研究発表会が本校アリーナ1で開催され、福島北、二本松実業、光南、小野、会津学鳳、いわき総合、相馬総合、ふたば未来学園の8校の代表生徒が参加しました。
午前中、展示発表部門が行われ、本校からはスペシャリスト系列商業3年の髙野睦斗さんが「福島の魚」、スペシャリスト系列工業3年の上田大雅さんが「廃材を使って、エレキギターを作ろう!」をテーマに発表しました。
午後の口頭発表部門では、スペシャリスト系列農業3年の佐藤愛心さんが、「私と楢葉とさつまいも」と題し、発表しました。
本校からの観覧者としてスペシャリスト系列の全ての生徒と、アカデミック系列1年の生徒が参加し、他校の発表も含め、多くの取組に触れました。今後の探究活動などの参考となったことと思います。
【海外研修】ドイツ研修9日目(1/14)
ホームステイ最終日の今日は、日曜ということもあり、それぞれがホストファミリーと過ごしました。
料理やおりがみ、ふくわらい等、日本から持ってきたもので日本の文化を伝える人たちも。
最後はホテルまで送り届けてもらい、涙涙のお別れでした。夕食の時間まで、抱き合って別れを惜しんでいました。ホストファミリーの皆さんもその様子を眺めながら目を潤ませていました。
ドイツの高校生にとっても、この交流は一生忘れられない思い出になったのではないかと思います。早速、ドイツと日本の生徒達によるグループチャットを作っていました。これからも交流は続いていくのだと思います。生徒達にとっても、友情を育んだことでお互いの国がより身近に感じたはず。世界を知る第一歩を踏み出しました。
みんなでディナーを食べた後の振り返りも、たくさんの学びと、一人一人の実感のこもった感想がたくさん聞かれました。特に、話す言語が違っていても助け合えるということ、間違えても良いからコミュニケーションを取ろうとすることの大切さを学び、世界の今の情勢に思いを馳せ、本当は助け合えるはずなのに、どうして世界では対立が起きているのかという話になりました。
また、現地の人たちのホスピタリティに感動し、今度は自分たちが恩送りをしていくべきだということを強く実感したようです。
この後は帰国報告会に向けたプレゼンテーションの作成と、報告書の作成が待っています。膨大な学びを、自分たちの言葉で言語化するための議論が帰国後も続きます。
まずは、無事に帰国したいと思います。
生徒のコメント(M.Sさん)
ホストファミリーとお別れする時、私はこの研修期間中、ずっと失敗を恐れていたことに気が付きました。
パートナーとは毎日のように頻繁に連絡を取りあって、会うのが楽しみになってきていました。でも、会う日が近づいてくると、だんだん緊張してきました。
実際に会ってみると、ホストファミリーのみんなはすごく優しかったです。それでも私は、なんでもない話をするのも英語だと上手く出来なくて、話すのを諦めてしまうことがありました。
最終日にお別れするとき、私のパートナーが私のところに来て、ハグをしてくれました。私よりも先に泣いていたのを見て、それだけ一緒に過ごした時間を楽しんでくれていたんだと思い、嬉しさと安心が込み上げてきて、涙が止まらなくなりました。色んなことを恐れて諦めていたけど、その必要はなかったと感じました。
今後も英語の勉強を頑張るモチベーションになりました。またいつか、自分の力でドイツに行って、みんなに会いたいと思います。
【海外研修】ドイツ研修7日目(1/12)
ホームステイ2日目、この日は朝からバスと電車で90分ほどかけてダッハウ強制収容所へ行きました。相変わらず、1/11から続く地域農民組合連合によるデモ等の影響で、地下鉄も本数が少なく、いつもより時間がかかったそうです。このデモは翌日にはおさまりました。
EMGでは、授業で必ずダッハウ強制収容所へ行くそうで、この日はその時に参加できなかったEMGの生徒も一緒に参加しました。
ドイツのミュンヘン北西部にあるダッハウ強制収容所は、ナチスが1933年に設立した最初の常設強制収容所でした。ダッハウ収容所は親衛隊の収容所護衛兵のトレーニングセンターであり、この収容所の組織と慣例がすべてのナチス強制収容所のモデルとなったそうです。
この日はマイナスの気温で、防寒着を着ていてもとても寒く、当時の人たちがこの寒さの中でも薄着で労働させられていたと思うと、その辛さは想像を絶するものだったはずです。実際に、疫病が流行ったり、体力が低下して亡くなった人もたくさんいたと聞きました。
「働けば自由になれる」と書かれた当時の門。実際はどれだけ働いても自由にはなれず、その先に待っているのは「死」でした。
この収容所の初期の囚人は、ナチスの政治に反対する活動家や、ドイツ共産党員、社会民主党員、労働組合員、エホバの証人、ロマ族(ジプシー)、同性愛者、常習犯で占められていました。一万人以上のユダヤ人男性が収容された(水晶の夜)と呼ばれる暴力の結果、ダッハウ収容所のユダヤ人の囚人数は、増加しました。そして、ドイツを発展させるために収容所の人たちは軍事工場や自動車製造、鉄道、また、新しい強制収容所を作るためなどの理由で強制的に労働を強いられていました。ドイツにとって強制収容所は大事な「産業」だったという事実を知り、私たちは言葉を失いました。
さらに、医師による様々な人体実験も行われていました。これらの実験の結果、数百人の囚人が死亡したか、回復不能な障害を負いました。そして、その障害を負った人や精神疾患を抱えた人を送り込む病院が、EMGがあるHaarにあります。EMGの生徒たちも、この記憶を忘れないために、当時の話を演劇にして発表するそうです。これが、EMGとふたば未来の共通点であり、そのこともあって、ずっと交流が続いているのです。
1939年に第二次世界大戦が始まり、囚人の数が増え、どんどん収容所が人であふれるようになりました。一人あたりの食料は減り、環境もどんどん劣悪なものになったそうです。そのことが良くわかる展示でした。
そして、重い気持ちのままマリエン広場へ移動し、授業を終えた他の生徒たちと合流。そこからはEMGの生徒のみなさんによる市街地ツアーでした。まずは聖ペーター教会の時計台に登りました。299段の階段を登って見えた景色は素晴らしいものでした。
その後は3グループに分かれて、様々な名所に案内してもらいました。EMGの生徒もその建物の歴史などを一生懸命説明してくれて、この日のために準備をしてくれたのだと思うととても感動しました。
生徒のコメント(S.Rさん)
手がかじかむとても寒い日でした。しかし強制収容所に入れられた彼らは私たち以上に苦しい寒さを経験していたのだと思います。身体的にも精神的にも私たちには想像できないほどに。ダッハウ強制収容所にはガス室がありましたが、使われることはなかったそうです。なぜならば使用する前に戦争が終わったからです。ゾッとしました。そして制服には収容された理由を示すバッチと番号が貼りつけられていて、腕にも番号が入っていたそうです。SSが彼らを1人の「人間」としてではなく数ある中の1つの「番号」としか扱ってなかったことを知り、胸が痛みました。ダッハウ強制収容所を見て、ドイツの黒い歴史を目の当たりにしました。とても悲惨な出来事に目を向けることは辛く、苦しいことでした。しかし私たちはその感情で止まってはいけないと思います。あの出来事から私たちは何ができるのか、何をしていかなければいかないのか考え、行動しなければいけないと感じました。
【海外研修】ドイツ研修8日目(1/13)
今日は、ヘレンキームゼー城の見学ツアーに行くために、電車と船を乗り継いで移動しました。
ホームステイも今日で3日目。ドイツの生徒も日本の生徒もお互いに壁がなくなり、仲良く移動です。
電車を降りて徒歩30分、船着き場に到着。ここから船に乗り換えです。
船は甲板に出られるようになっていました。生徒はみんなで外に出て、湖の波の音と風を感じながら、
クルーズを楽しみました。
船を降りて、20分ほど歩くと、目の前に大きくてきらびやかなお城が姿を現しました!
ヘレンキームゼー城は、バイエルン王ルートヴィッヒ2世によって1885年に建てられました。ルートヴィッヒ2世はフランスの「太陽王」ルイ14世に心酔していたため、この城はルートヴィッヒ2世のための「小さなヴェルサイユ宮殿」と言われています。
中に入ってみると、あたり一面が金で覆われていて、豪華な壁の装飾、美しいシャンデリア、美しい美術作品、まさに「王宮」という名にふさわしい豪華なつくりになっていました。撮影が禁止されていたので、写真をお見せできないのが残念ですが、生徒はドイツの歴史に思いをはせつつ、豪華な装飾に息をのんでいました。
城の中は撮影禁止なので、城の前で記念写真撮影です。
早いもので、ホームステイも残り1日となりました。
明日は、各ホストファミリーで時間を過ごし、夜にホテルに集合。
いよいよドイツのみなさんとお別れする時がやってきます。
生徒によるコメント(H.Y.さん)
ヘレンキームゼー城には船で移動しました!船から見た景色は白い雪が綺麗に映えていおり、幻想的でした。島に到着後、歩いてお城まで行くと、とても綺麗で壮大なお城があり思わず息を呑んでしまいました。お城の中を進んで行くと、部屋が一面金だらけで、本物だということを知ってとても驚きました。たった1人の王のために作られたのだと考えると、建設費が桁違いなことは目に見えます… しかし、そんなことも考えさせないくらいの美しさがあり、ずっと見続けられるお城でした。
【海外研修】ドイツ研修6日目(1/11)
いよいよ、今日からエルンストマッハGymnasiumの生徒との交流、そしてホームステイが始まります。
朝、ホテルからタクシーで学校に向かいました。辺り一面雪景色!気温はマイナス5度!ミュンヘンはこんなに寒いのかと思いきや、どうやら今の時期が1年で一番寒い期間だそうで、ちょうど私たちが滞在する期間と重なるそうです。これも貴重な経験ですね。
学校に着くと、エルンストマッハの先生方と生徒が出迎えてくれました。そのまま教室に移動して交流が始まりました。
まずは、ふたば未来の生徒によるプレゼンテーション。ドイツ語による自己紹介から始まり、福島と学校の紹介、そして原発事故に伴う処理水海洋放出の問題と震災の伝承について意見を発表しました。その後、処理水放出を巡る人間模様を描いた演劇を披露。エルンストマッハの方々は生徒の発表に熱心に耳を傾けてくれ、様々な意見が飛び交い、貴重な意見交換の場となりました。
午後は、バスと電車を乗り継いで、ドイツ博物館へ。ここは自然科学と科学技術に特化したドイツ国内でも最大規模の博物館で、歴代の飛行機や戦闘機、楽器の歴史、宇宙など、様々な展示がありました。
夕方に再び学校に戻り、いよいよ近くの公民館でウェルカムパーティーです!エルンストマッハの方々はバイエルン地方の料理を準備してくれました。私たちふたば未来チームは、この日のために練習してきた日本食を作りました。おにぎり、ほうれん草のお浸し、豚汁、だし巻き卵を作り、ドイツの方々のチャレンジ用に納豆巻きも準備しました。
パーティーは大盛り上がり!ドイツの皆さんは日本食をたいへん気に入ってくれて、おにぎりと納豆巻きはすぐに売り切れ!たくさん作った豚汁も、何回もおかわりしてくれました。ふたば未来の生徒たちもバイエルン料理に舌鼓。料理を通して、非常に貴重で楽しい交流の場となりました。
パーティーが終わり、生徒はそれぞれのホストファミリーに連れられて帰って行きました。今日から4日間、ホストファミリーの皆さんにお世話になります。どうか生徒たちには、ドイツの家庭だからこそできる貴重な経験をたくさんしてほしいと願うばかりです。
生徒によるコメント(K.S.さん)
いよいよ、学校の生徒やホストファミリーとの交流が始まりました。上手くコミュニケーションが取れるかとても心配でしたが、皆さん、快く受け入れてくれて、とても嬉しかったです。お互いの発表も楽しく鑑賞することが出来ました。午後はドイツ博物館へ行きました。昔の物から最新のロボットまで、たくさんの展示があり、時間がいくらあっても足りませんでした。そして、今日の夜ご飯は待ちに待った料理でした。日本で練習はしていきましたが、ハプニングが多く、苦戦することが多くありました。しかし、メンバー同士で助け合いながら完成することが出来ました。おにぎりが大人気で、すぐになくなってしまいました。ドイツの方が作って下さった料理もとても美味しかったです。
今日もメンバー同士で助け合いながら1日を終えることができて本当に良かったと思います。ホストファミリーとも仲良く、楽しく、元気よく、残りのドイツ研修を充実させたいと思います。
生徒によるコメント[*1/10分](H.K.くん)
今日は、数日滞在したフライブルグを去り、今回の研修のもう一つの滞在先であるミュンヘンへ今回はバスで移動しました。
午前中はフライブルグ大聖堂の近くでLRT(路面電車に近い乗り物・日本では広島市電など)を買い物しながら撮りました。(先生方や他の方々は買い物中心でした。)日本では考えられないような本数と系統数(・車種)の違いで目が回って(何回も回っていたのでは!?)しまいました、、、
昨晩降っていた雪で、昨日と違う歴史ある中心街の家々や大聖堂の姿を見ることができました。
最後の最後までしっかりとフライブルクを堪能することができました。改めて、フライブルクでお会いした方々に感謝申し上げます!Danke schön!
昼にホテルを出て、ミュンヘンへ高速道路を通り移動しました。感覚的には、いわき駅から常磐道の三郷ICぐらいまでのように感じました。(分かりにくくてすみません
【大学入学共通テスト】ガンバレ高3生
1月12日(金)、明日から始まる「大学入学共通テスト」を前に、受験する高校3年生を集め、決起集会を行いました。
校長先生から「最後は自分との戦いになるので自分の気持ちを高める工夫をしてほしい。緊張する場面は長くともあと2か月、頑張ってほしい」3年次主任の竹内先生から「進路がすでに決まっている生徒も含め、明日からの共通テスト受験は大人に向かう第1歩である。このような大きな規模の試験の緊張感は初めてだと思うが、力を発揮してほしい」などと激励の言葉がありました。
その後、進路指導主事の日渡先生から受験上の注意点や心構えなどについて話があり、「全日程が終わるまで過去を振り返らないことや、受験生は最後の最後まで伸びるが早く寝ることも大切である」などとアドバイスがありました。
最後に、白色の双葉だるまの左目を書き入れ、皆の健闘、受験合格を祈願しました。大学共通テスト、緊張すると思いますが、受験生みんな同じ気持ちです。自分の努力に自信を持って試験に臨んてほしいと思います。
【海外研修】ドイツ研修5日目 (1/10)
フライブルクも前日の夜から雪が降り始めました。
最後に朝からトラムに乗り、フライブルク中心街で各自1時間ほど自由に過ごしました。
お土産を買う際も、大人に頼らずに店員さんと直接コミュニケーションを取っています。
そして、この日はホテルに戻り、12時に専用車にてミュンヘンへ移動です。
高速道路の最高速度に関して、日本のみならず世界的にもっとも有名なのは、ドイツの高速道路です。
「アウトバーン」と呼ばれる高速道路網が整備されていて、その最高速度はなんと「無制限」。 推奨速度は時速130キロであるものの、200キロでも300キロでも、(出せるものなら!) 400キロでも“合法”ということになります。もちろん、ドライバーの方は安全運転でしたが、生徒たちは横を猛スピードで通り過ぎる車に驚いていました。
そして、ドイツの大型バスは、ガイドの方が座るために、運転手の隣の昇降口のところに補助椅子があります。椅子の前には障害物がないことと、ドイツは左ハンドルのため、運転席にいるような気分を味わえます。交代しながら、一番前の景色を楽しんでいました。
この日の昼食はサービスエリアで取りました。一人で注文をする姿も板についてきました。
ドイツは基本的にトイレが有料です。サービスエリアのトイレにはゲートがあり、1ユーロを支払うことで入ることができます。利用すると、サービスエリアの割引券がもらえます。こうした一つ一つの経験も貴重なものです。
約5時間かけてミュンヘンに到着しました。
夕食まで時間があったため、ドライバーさんの粋な計らいでBMW WORLDという、BMWの博物館へ立ち寄ることができました。ここは全て無料でした。
ドイツは典型的な車社会です。自動車産業はドイツの伝統的な基幹産業であり、BMW、ダイムラー・ベンツ、フォルクスワーゲン、ポルシェなどは世界的に名高いドイツの自動車メーカーです。しかしドイツの自治体・都市のなかには、まさにフライブルクのように、不必要な自動車利用を制限し、ソフトとハードの両側面から自動車以外の交通手段の利用を促進しようと、様々な対策を講じているところもあります。
ドイツの環境NGOが2021年9月、自動車メーカーのBMWとダイムラーを相手取り、気候変動対策が不十分として訴訟を起こしています。
EUでは2021年7月、2035年にガソリン車やディーゼル車の製造と販売を禁止する方針を打ち出しました。
実際に、提訴された2社は、環境問題に対してすでに多くの取り組みを行なっています。BMWは、2030年までに全世界の販売台数の少なくとも半分を電気自動車にし、1台あたりのCO2排出量を40%削減することを目標としています。
実際に、CO2の排出がゼロの車や、水素で動く車なども展示されていました。他にも、車だけでない最先端のアトラクションが複数あり、楽しく時間を過ごすことができました。
こちらはFUTURE CAFEという、ロボットによるカフェです。
タブレットによる注文で、飲み物を購入しました。カップはRECUPという再生プラスチックでできた容器に入れられます。もちろんストローは紙製のもので、飲み終わった容器を戻すと1ユーロが戻ってきます。この容器はフライブルクのカフェなどでも見られました。
そして夕食は「アウグスティーナー・ブロイシュトゥーベン(Augustiner Bräustuben)」へ行きました。伝統的なビアホールです。ビールを楽しむたくさんの大人たちで賑わっていました。食事は、ミュンヘンのあるバイエルン州の伝統料理、シュヴァイネブラーテン(Schweinsbraten)を食べました。
これは豚肉のブロックを焼いて旨みを閉じ込め、ダークビールで作ったグレービーソースで煮込んだものです。レストランなどでは豚肉は厚くスライスして提供し、茹でたじゃがいもがで作った団子、クネーデル添えられているのが定番。濃厚なソースとじゃがいもでお腹いっぱいになりました。スタッフが木樽の生ビールを交換するしぐさ、また蓋を開ける時の木鎚の乾いたようで湿り気のある音に食事をしている時も見入ってしまいました。その様子を写真に収める生徒も。
そして、21時過ぎにホテルに到着、ドライバーさんとお別れしました。
最後に明日のプレゼンテーションと演劇の練習をして、良い雰囲気で終わることができました。
明日からはいよいよホームステイが始まります。
【海外研修】ドイツ研修4日目(1/9)
今日はフライブルク市内での研修最終日です。午前中はリヒャルトフェーレンバッハ職業訓練校を訪問し、午後は環境に配慮した街づくりを進めているボーバン地区を見学しました。
リヒャルトフェーレンバッハ校は、日本で言うと実業高校にあたります。しかし、日本の高校と大きく違う点があり、それはこの高校に入学するためには、自分が将来就職する企業と契約を交わす必要があるということです。入学時点で卒業後の進路が確定しているので、生徒は将来の具体的な目標を実現するために、就職後に即戦力となる理論と技術を学ぶことができます。このような制度があるため、この学校では徹底した現場主義を貫いており、実習に使うボイラーや自動車等の機材はできるだけ最新のものを取り入れて授業を行っています。もちろん、環境に対する配慮も欠かしていません。
水素自動車が学校内にあり、実物を使って実習を行うことができます。水素自動車や電気自動車のドイツ国内での普及と課題について学びました。
この建物は、屋根に太陽光発電パネルと太陽熱温水器がついていて、電力と暖房を自給自足できる建物です。ヨーロッパ最大の科学技術応用研究機関であるフラウンフォーハー研究所と共同で建設されました。
この建物の中で元校長先生から学校の概要とフライブルクの環境への取り組みについてのお話を伺いました。
午後は、ボーバン地区へ。ここはもともとナチス・ドイツ軍の駐屯所でしたが、第二次世界大戦後、フランスの占領から解放された後に、フライブルクがこの土地を買い取り、より多くの住民が快適な生活を送れるように開発を進めました。
この地区はいくつかのブロックに分かれており、従来のように家の前に車が通れる道路があるブロックもあれば、住宅地に一切車を入れないよう設計されているブロックもあります。
このように、ここは車のための道路ではなく、子どもが遊ぶための道路だと示す標識もありました。
また、家づくりの工夫も学びました。家の南側は、できるだけたくさんの太陽の光と熱を室内に取り込むために、大きな窓が取り付けられていて、逆に北側が熱が外に逃げないように、できるだけ小さい窓が取り付けられていました。また、家の壁自体も厚くなっていて、室内の熱が外に逃げないよう工夫されています。
ボーバン地区見学の後は旧市街に行き、大聖堂の近くを自由に散策しました。
早いもので、これでフライブルクでの研修は終わりです。
明日の午前中に最後の大聖堂周辺の散策をして、ミュンヘンに向かいます!
生徒によるコメント(S.H.くん)
本日の研修内容 ・フェーレンバッハ職業専門学校 ・ボーバン地区 ・その他
ⅰ)フェーレンバッハ職業専門学校
ここではこの学校の仕組みと、設備について話を伺った。フェーレンバッハ職業専門学校に入学するためにはまず、 将来入社したい企業と契約を結ぶ必要がある。これにより、力のある若者が将来に必要な技術を効率的に学ぶことができる。この仕組みは日本に取り入れても良いのではないかと感じた。設備も最新のものを完備しており、社会に出ても通用する技術教育を実現していた。
ⅱ)ボーバン地区
この地区では環境に配慮したまちづくりを目指しており、再生可能エネルギーの活用や、断熱性能を高めた住宅の採用をしている。これにより、少ないエネルギーで生活できる物件から、逆にエネルギーを余分に生み出すことのできる物件まである。また、ボーバン地区では環境だけでなく、住民の生活のしやすさにも重点を置いており、騒音の問題への配慮や、ボーバン地区内で生活できるように必要な施設があったりした。
最後に
これまでの研修を通して、フライブルクでは様々な取り組みを行い、環境保全取り組んでいるということがわかった。日本とは違い、町全体がが本気で環境保全に力を入れているということが伝わった 。今日で環境の研修が終わり、明日から歴史の研修となるので前提知識をしっかり入れ実りあるも のになるよう、頑張っていきたい。
【海外研修】ドイツ研修3日目(1/8)
本日からいよいよ環境政策で最も優れた都市、フライブルクでの3日間の研修の始まりです。
今日は、フライブルクの住民が日頃使っている、トラム(路面電車)を使って移動しました。
フライブルクのトラムは、環境保全のための交通政策と切っても切れない関係にあります。70年代に酸性雨による黒い森の枯死が起き、それが自動車交通量の増加による排気ガス汚染が原因だったことから、少しでも自動車排気ガスを減らすために、自動車から徒歩・自転車や公共交通への転換をはかろうという機運が高まりました。フライブルク市は都心への自動車乗り入れを規制し、トラムとバスを強化し、公共交通中心の都市交通体系への転換を遂げました。郊外から来たクルマは、トラムの駅に隣接したパークアンドライド駐車場に停めて、トラムに乗り換えて都心に向かいます。
路面電車の線路には、騒音防止のために芝生が植えられています。
トラムでの移動は歴代のドイツ研修でもなかったことです。生徒たちも現地の人たちに混じってトラムから見える街の景色を楽しみました。
まずはフライブルクの中心地を案内していただきました。
現地に住む日本人の篠崎さん、田中さんと、去年もお世話になった独日協会のマティウスさんが同行してくださいました。
街並みが素敵で、生徒たちからは感嘆の声が出ます。
2日前の1月6日は「Drei Könige(ドライケーニゲ)」という三人の賢者の日でした。
新約聖書の一節、東方から3人の賢者がキリスト生誕を祝い参拝を記念した日 ということで
街中はまだクリスマスの名残が残っていました。
フライブルク大学でドイツ文学を学ぶ、田中さんにガイドをしていただき、フライブルク大学を訪れることもできました。
フライブルクは中世より大学都市として知られています。哲学科の建物には、ドイツの哲学者ハイデガーの言葉
「DIE WAHRHEIT WIRD EVCH FREI MACHEN(真実が私たちを自由にする)」が書かれていました。
フライブルクの街の歴史や、フライブルク大聖堂、マルティンの門、シュバーベンの門など、歴史的建造物にまつわる話を詳しく教えていただき、一生懸命メモを取りながら話を聞きました。
その後、大聖堂前で昼食を取りました。フライブルクといえば、ホットドックスタンド。
鳩に囲まれながらみんなでホットドックを頬張りました。
普段はマーケットがぎっしり立ち並び賑わっているのですが、この日は農家のストライキの影響でお店がほとんどありませんでした。
何千人もの農民がトラクターを持って集まり、連邦政府の農業政策に対する抗議デモが行われていました。彼らは税金の優遇措置の計画的な削除に抗議していました。それにより、フライブルク大聖堂前のマーケットがボイコットされ、農具と空の箱がディスプレイされていました。
貴重なものを見たあとは、エコステーションへ移動しました。
エコステーションは、様々な世代が恒久的環境教育について学ぶことができる環境教育機関です。
年間15,000人以上が訪問し、エネルギーや栄養学、生態環境保護について様々なプログラムを通して学びます。
スタッフのユータ・シューマッハさんに畑を案内していただきました。
2016年に1期生の先輩が植えた木も、立派に育っていました。
その後、屋内に戻り、環境保護についての講義を受けました。
地球が1年間に生み出す生物資源を、年初から数えて人類が使い果たしてしまう日を示す「アースオーバーシュートデー」について知り、限りある資源をどう使うかについて考えました。
その後、3つのワークショップを体験しました。
・オーツ麦などの自然素材を使ったスキンケア製品をつくる
・市販の化粧品やクリームなどに入った液体プラスチックを調べる
・自然素材だけでオリジナルの石鹸をつくる
環境を守るためには、自分たちが購入する商品を厳正にチェックするべきだということを学びました。
その後は地域の方々が続々と集まり、みなさんにプレゼンテーションと演劇を披露しました。
プレゼンテーションは、前日までより伝わるようにブラッシュアップを続けていた成果もあり、その後のフィードバックの時間にはとても有意義な対話をすることができました。
生徒によるコメント(Y.Sくん)
初めてのドイツでの朝を迎えました。まず驚いたことは外がとても暗いことです。ドイツではこの時期の日の出が8時15分くらいだそうです。朝食はホテルで食べました。珍しいものが多く、特にクロワッサンが美味しかったです。今日は、フライブルク市街の観光とエコステーションの見学、そこでのプレゼン・演劇の発表を行いました。フライブルク市街の観光で特に印象に残ったことは、フライブルク大聖堂がとても綺麗ということと、あちこちには落書きがありそれらがアート感覚で行われ、悪いことだと思われていないことです。落書きがアート感覚というのはとても新鮮で衝撃を受けました。次にエコステーションについてです。見学ではまず座学での説明を受け、その後に実践的なことをしました。特に印象深かったことは日本でも有名な企業のピーリングにマイクロプラスチックやホルモンに影響を与える物質が入っていたことです。しかし、その企業の全ての製品が環境や体に悪いわけではなく、いい製品も出しているとのことでした。そこから当たり前のことを疑うこと、主語を大きくして批判しないことの大切さを学びました。次にプレゼン・演劇の発表についてです。昨日の夜まで修正することがあり、ギリギリな状況での発表でしたが本番ではそれぞれが自分の役割をしっかりこなすことができたので良かったです。発表後の質疑応答では、様々な貴重な意見を頂いたので記憶が新鮮なうちにまとめていきたいです。今日1日みんなでトラブルなく過ごせたことに感謝して寝たいと思います。
生徒によるコメント(M.Kくん)
Guten Tag !
私は今日の演劇活動で、聞きに来て下さったドイツの皆さんが漁師の苦悩や東電の方の葛藤などを理解してくれたことがとても嬉しかったです。エコステーションの方々は環境に厳しいと聞いていたので、もしかしたら伝わらない部分もあるのではないかと心配していましたが、発表が終わった後に何人かの方々から感想やお褒めの言葉をいただけて安心しました。まだ、演劇の発表はあるのでそれに向けて調整を頑張っていきたいです!
Danke Schoen
お弁当の販売が始まりました
★保護者の皆様から以前より要望のあった、高校生向けのお弁当販売が本日から始まりました。
★1日目のメニューはエビフライでした。
★注文の仕方などは、「高校各クラスに配布しているリーフレット」又は「12月18日にお送りした連絡メール」を御覧ください。
【中高】冬季休業後集会
1月9日(火)
中学校、高等学校合同の冬季休業後集会を行いました。
校長先生からのお話の中で今年の目標に「感謝と挑戦」が掲げられ、「感謝」については、本校の開校以来、多方面から支えてくださった皆様への感謝の気持ちの大切さや、人に感謝をすることにより「やろうという気持ち」が起きて自分自身が強くなるということが話されました。「挑戦」については、今年4月に三島長陵校舎の生徒が本校舎に合流するとともに中高一貫の生徒が高校3年生になり形としては完成の年度となるが、今後も挑戦を継続して発展させていく必要があること。大きな失敗をしないために小さな挑戦を繰り返し、チャンスを逃さず掴むことの大切さなどが話されました。
今年度も残り3か月となりました。すでに高校1年生のドイツ研修が始まっていますが、今月末の三島長陵校舎の終了式、2月からの高校3年次自宅学習、3月の卒業式、東日本大震災追悼式、TGG研修、ブリティッシュヒルズ研修、ニュージーランド研修、ニューヨーク研修など年度末に向けて行事が目白押しです。
皆さんの学校生活がますます充実していくことを期待いたします。
【海外研修】ドイツ研修2日目(1/7)
昨日成田空港を出発したドイツ研修チームは、深夜0時過ぎに中継地点であるアブダビ国際空港に到着しました。乗り継ぎのためとはいえ、初めてアラブ首長国連邦に上陸した一行は、空港内のきらびやかな雰囲気に圧倒されました。
アブダビ国際空港から、いよいよドイツ・フランクフルト国際空港を目指して出発しました。その後、約6時間のフライトを経て、ついに一行はドイツに上陸!ドイツの気温は氷点下1度。この時期のドイツにとっては普通の気温だそうですが、浜通りの気候に慣れている一行にとっては身を切るような厳しい寒さでした。
フランクフルト鉄道中央駅に移動し、そこから高速鉄道ICEに乗って、フライブルクへ。
フライブルク到着後は路面電車に乗ってホテルの最寄り駅まで行き、ついにフライブルク生活の拠点となるホテルに到着しました!
夕食はホテル近くのレストランで済ませて一行はホテルに戻り、明日行うプレゼンテーションと演劇の最終調整を行いました。
明日は「環境首都フライブルク」を視察し、環境保護のための先進的な取り組みを学びます。さらに、現地の方々に対して、震災からの復興を進めている福島の現状を伝え、環境保護と歴史の伝承のために何をすべきかを議論します。(続く)
生徒によるコメント(S.Sさん)
今まで踏み入れたことのない場所に入ることができて、とても良い経験でした。
アブダビの上空から見た夜景がとてもきれいでした。
【海外研修】ドイツ研修1日目 (1/6)
ふたば未来学園高等学校は、地域の課題と共通する世界的な課題についてのアクションを提言するため、平成28年度にミュンヘンのErnst Mach Gymnasium校と交流しました。それ以来、同校とは高校1年次で毎年継続して交流を行っています。コロナ禍で一時はオンラインでの交流が続きましたが、昨年1月に続き今年も現地渡航が叶いました。
本校では、未来創造探究で原子力災害からの復興や持続可能な地域づくりについての学びを深め、全世界が共有するべき「持続可能な社会づくり」として議論し、提言していきます。高校1年次のドイツ研修では、ドイツの環境都市フライブルクを訪問し、将来起こりうる世界の難題に向き合い、持続可能な社会をめざして未来を創造していく一歩とします。
日本時間で1月6日(土)から1月16日(火)までの11日間の行程です。アブダビ空港経由でドイツに向かいます。
1月16日9時にいわき駅前に集合し、出発の挨拶と見送りに来てくださった保護者の皆様と記念撮影をして元気に出発しました。副校長先生による激励の言葉に、みんなの気持ちもより一層引き締まりました。
本校の海外研修では、添乗員は同行しません。そのため、引率である大人たちはなるべく生徒たちの後ろを歩くようにしています。電車の乗り継ぎやその他、空港での両替、チェックイン、手荷物検査などそれぞれ一人でクリアしていきました。
まずは飛行機に乗って出発です。アブダビ経由で約12時間のフライト、アブダビ到着は夜中の0時過ぎです。(続く)
生徒によるコメント(S.Sさん)
ドイツ研修初日の1月6日に家族の見送りのもと、いわき駅から成田空港に行きドイツへ向けて出発しました。
12時間のフライトは疲れましたが映画などを見て過ごし、夜景が綺麗でした。機内食がおいしかったです。
日本を出てすぐに、夕日に照らされた富士山を見ました。
この経験が当たり前でないこと、学校や国の代表として行っていることを理解し、今回この研修で学びを深め様々なことを吸収し、次へ次へとつないでいこうと思っています。ここまで、支えてくださった先生方、そして両親にこの場を借りて感謝したいと思います。
私たちはドイツの環境に対する意識や政策、ナチスの歴史など様々なものを見たり、聞いたりすることで学び、福島の現状を演劇やプレゼンテーションを英語で発表するということを行います。この日までたくさんの準備をしてきました。意見の食い違いによる対立など苦労もありましたが、それを含めて全力を尽くせたのではないかと感じています。
精一杯学んできたいと思います。