ふたば未来学園の日々

カテゴリ:中高探究学習

中学校未来創造学・文化祭で中間発表会を実施しました

 10月27日、ふたば未来学園中学校・高等学校として、また本校舎として初めての文化祭が中高合同で行われました。中学校での企画は1年生が「未来創造学中間発表会」、2年生が「表現型探究発表会」、そして3年生は全員がバドミントン部ということもあり、この日はみんなが知りたかった「インドネシア遠征」についての発表と、中学生らしい「学習発表」中心の内容でした。

 高校ではお化け屋敷や模擬店など来場者の心をくすぐる企画が盛りだくさんといった中、果たして中学フロアに足を運んでくださる方がどのくらいおられるのか…との不安を感じながら開場時刻を固唾を飲んで待ちました。

 しかし、期待はよい意味で裏切られました。開場と同時にたくさんの方々においでいただいたからです。

 午前中に行われた中学1年生の未来創造学中間発表の様子を見てみると…。

 完全1人1研究ですから逃げも隠れもできません。すべて自分の力で熱心に発表しています。結果として、着眼点がとても鋭く、また伝え方にも熱意がこもっている生徒が多かったです。当日の発表では保護者の方や地域の方から的確なアドバイスをいただきました。今後の研究に繋げることができそうです。

 午後からはみらいシアターにて、中学2年生、3年生による発表が行われました。

 2,3年生の発表はともに極めてクオリティが高く、中には「ちょっとだけ見て次の場所に移動しようと思っていたら、面白すぎて最後まで見てしまった」とおっしゃる来場者の方も…。

 文化祭の発表で得た大きな経験を今後の活動に生かしていきたいと思います。文化祭へのご来場、本当にありがとうございました。

 

【探究】SGH通信「高校1年次・産業社会と人間・対話劇ワークショップ&フィールドワークに向けた講義」

 10月27日、28日の文化祭を直前に控えての産業社会と人間ですが、今週は10月9日に引き続き、対話劇づくりに向けたワークショップを行いました。2クラスごと計10班に分かれてのワークショップでは台本が配られ、演技も行いました。国際化時代におけるコミュニケーション能力とはなにか、なぜ、演劇や芸術に触れることがコミュニケーションのツールとして重要なのか、じっくりと考え経験していきます。

 演技力や表現力は、一朝一夕で身につくものではありません。今回の講演を活かして12月の発表では聴衆の胸を打ったり、共感を呼んだりするような劇を作り上げてほしいです。

【中学校】未来創造学

 今年度、中学生は、「双葉ふしぎ発見」をテーマに双葉郡をフィールドとして、地域学習を進めています。各自学習課題を設定し、追究活動に取り組んできましたが、文化祭ではその中間発表会を行います。

 中間発表会は、10月27日(日)に迫った文化祭の一般公開で行われます。そのために各学年、準備に取り組んでいます。

広野町グループ、お米やバナナ、童謡などの内容について追究している生徒が多い様子です。

 

楢葉町グループ、木戸川の鮭やここなら笑店街、ならはCANVASの謎などに迫っている様子です。

 

 富岡町グループ、海に関することだけでなく、街の現状そのものや夜ノ森の桜に関心を持ち、その魅力を追究している様子です。

 

 川内村グループ、モリアオガエルや草野心平さん、いわななどに関心を持ち追究している様子です。

 

 2年生は地域のことなどを題材にした英語でのダンス上映を企画。既に収録の大半を終え、ALTのニック先生の協力を得て編集作業に取り組んでいます。3年生は発表準備をみらいシアターで行っていました。準備は非公開で行われました。27日午後から行われる発表を楽しみにしていてください!

中間発表会では追究活動の現状について発表し、お聞き頂いた方々からご意見を頂き、今後の追究に生かしたいと考えています。多くの地域の方々にお越し頂き、アドバイスを頂ければ幸いです。多くの方のお越しをお待ちしています。

SGH通信「1年・産業社会と人間・インタビュー事前調べ

 台風19号の被害に遭われた皆様にお見舞い申しあげます。全力をあげて復旧に努められていると思います。一日も早い再建を願っております。復旧に向けてボランティア活動に参加する生徒も多い中、先週に引き続き演劇に関わる授業が行われました。

 先週行われたオリザ先生による特別講義を受け、自分たちで対話劇をつくるためには地域に飛び出し、地域の人々の思いを知る必要があります。そこで、来月20日、27日には各班で選んだ企業や団体に訪問し、インタビューを実施します。生徒たちはアポ取りから行うので、事前の準備は欠かせません。そこで、今日の授業では訪問する企業・団体を調べ、相手に質問する内容を調べました。

 調べ学習に入る前に斉藤夏菜子先生からインタビューについての事前学習が行われました。映像を用いた分かりやすい説明からはインタビューに大切な3つの要点を学ぶことができました。

①    「知りたい!」と、いう思いを伝える。

②    「何も分からないので、教えてください」と、いう謙虚な姿勢で臨む。

③    「何が知りたいのか!?」を、明確にしたインタビューを行う。

と、いったものでした。

 その後、生徒たちは各班に分かれ、図書館や協働学習スペースでの調べ学習を行いました。

【中学校】 演劇ワークショップ 10月2日

 前・後期制の本校では、本日から後期がスタートしました。後期スタートの日に合わせ、中学校では演劇ワークショップが行われました。

 本日も「Public」から講師の先生方をお招きし、クロスワードをテーマとして、演劇に取り組みました。

 はじめにグループに分かれて、「椅子のベストシェア」を行いました。

 

班によっては7人もの人数が1つの椅子に座らねばなりません。それも、その姿勢で30分以上保つことができるくらいの調和が求められます。

 

それぞれ、見事な「ベストシェア」が実現しています。入学から半年を経て、集団の質が向上しているせいか、どうすればよりよくシェアができるか考え、実践する姿が見られました。活動の後はみんな以前よりもっと仲良くなっているように見えましたよ。

 

さて、これは合格したかな?? 

 続いては本日のメインテーマ「クロスワード」です。まずはシナリオの空白を埋めていきます。

 

 さて、シナリオができた・・・と思ったら!! 講師の先生から「シナリオ交換!」の指示が。生徒たちからは悲鳴が・・・。

 

それでも生徒たちは他の班が作った無関係な言葉をつなぎ合わせたシナリオをもとに、どんどん劇を作り上げていきます。この時間の集中力がすごい。おいそれとは立ち入れない雰囲気で、独自の世界観を表現するための劇づくりに没頭しています。

 そして発表。お客様たちといっしょに劇を見た教頭先生が「すごい成長ぶり」と舌を巻く表現力に富んだ発表でした。

 

 

講師の先生が話されていた「『よくわからないけど面白い。』ということの面白さがわかってきた。」という言葉が、生徒に対する最大の賛辞だと思います。

恥ずかしながら私もやっと、生徒たちの表現したい何かしらが、少しだけわかってきたような気がします。

 

 

 

 

【探究】未来創造探究 生徒研究発表会2019開催しました!

 去る9月21日(土)、新校舎を会場にして初めての「未来創造探究 生徒研究発表会2019」が開催されました。会場だけでなく、初めての週末開催ということで、数多くの教育関係者、地域の方々など外部からの参観もあり、開始前から生徒のやる気も緊張も最高潮でした。分科会に先駆けて行われた開始式ではこれまでの探究の様子を撮りためたmムービーが上映されました。音楽に合わせ、リズミカルにこれまでの探究の道のりや6つの探究ゼミの取り組みを良くとらえて紹介していたので、どの生徒のテンションもさらに上がりました。

その後、午前中に前・後編に分けて開催された分科会では7つの会場で計39本にも及ぶ2年間の探究してきた内容の発表がありました。

各分科会では、

青木 淑子様(NPO法人富岡町3.11を語る会 代表)

伊藤 学司様((公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会CFO(最高財務責任者))

佐藤 理夫様(福島大学 共生システム理工学類 教授)

菅波 香織様(未来会議事務局長、いわき法律事務所 弁護士)

半谷 栄寿様(一般社団法人あすびと福島代表理事)

平山 勉様(双葉郡未来会議 代表)

松岡 俊二様(早稲田大学国際学術院(大学院アジア太平洋研究科)教授、早稲田大学レジリエンス研究所(WRRI)所長、早稲田大学ふくしま広野未来創造リサーチセンター長)

といった各界のトップランナーの方々に審査員を務めて頂きました。

 それぞれの分科会では審査員の方々からの感想とアドバイスをいただきました。また、各会場には高校1・2年次生はもちろん、中学生も参加していたので、発表した3年次生の後輩たちの探究に活かして欲しいという思いも伝わりました。さらに、発表後に行われたディスカッションでは会場が一体となってより深い内容についての質疑応答が行われ、互いの思いを共感することができました。例えば、今年度、猪苗代町から広野町に練習拠点を移動したバドミントン部員を中心とする探究発表では、分科会での発表では語られなかった福島への思いや、部活動との両立の苦しさについて率直な感想を聞くことができました。

昼食を挟んで、午前中の分科会ごとに選ばれた代表7件について発表が行われました。さすがに午前中の分科会を勝ち抜いてきた発表はいずれも深い考察と献身的な実践に裏打ちされていて大変復興の参考となる研究に溢れていました。

審査員の先生方が審査をまとめている時間には今夏行われたベラルーシ研修についての発表も行われました。こちらは実際研修で行ったダンス・ミュージックの紹介などもあって聴衆の心を虜にするような素晴らしいプレゼンテーションでした。

大幅に協議の時間を超えてまで審査した結果、以下の各個人・探究グループが表彰されました。

最優秀賞

  • 『地域交換留学』
    原子力防災探究ゼミ 渡辺美友

優秀賞

  • 『ひろのニコニコ大作戦~先生はおじいちゃんとおばあちゃん~』
    健康と福祉探究ゼミ 草野くるみ、遠藤未来、遠藤愛莉
  • 『双葉郡のイメチェン』
    メディアコミュニケーション探究ゼミ 志賀瑚々呂、鶴飼夢姫
  • 『美容でいきいきプロジェクト』
    健康と福祉探究ゼミ 田口未来、遠藤聖弥

探究賞

  • 『バイオマス』
    再生可能エネルギー探究ゼミ 鈴木彪雅、森谷友星、五十嵐心咲、西坂まいな
  • 『地域の特産品を使って風評被害を払拭する』
    アグリビジネス探究ゼミ 宇佐美翔太、門馬杏由美、浅野琴美、大和田日南子、遠藤綾那、室原智泰、志賀芙右華、坂本香蓮
  • 『障がいとつながるプロジェクト』
    健康と福祉探究ゼミ    小湊真由、小椋遥花、一ノ倉愛梨、草野まほ
  • 『震災を教訓にする』
    原子力防災探究ゼミ    青田このか、秋山杏由子、猪狩汐理、山崎美涼
  • 『Future Change the Ability(FCA)』
    スポーツと健康探究ゼミ         遠藤匠、髙村諒、宮本皇介、渡部柊斗、鈴木駿太郎、高橋勇登
  • 『人と人がつながるボランティアを通した共助社会の形成』
    原子力防災探究ゼミ       菅野光桜

共感賞

  • 『地域交換留学』
    原子力防災探究ゼミ       渡辺美友

 

 

 

【中学校】 未来創造学 9月25日

 本日の未来創造学も、各学年探究活動に取り組みました。中学1年は双葉地区についての学習課題の追究に取り組んでいます。

 

そのうえで、追究の途中経過発表を行っています。少人数で率直に、現在抱えている追究の悩みについて語り合います。追究活動は個々人で行っていても、学び合いは集団のチカラを存分に生かして進めています。

 

 

 

 

 

生徒相互のアドバイスを聞いていると、その成長に驚きます。

「その事例のデータが無くても、似た事例を探してデータを集めて推測すれば・・・」

「なるほど! すると、この事例ならば・・・」

これまでの取り組みから、生徒は多くのことを蓄積しています。そうした蓄積を生かし、探究活動に取り組んでいる様子が伺えます。

2年生の活動は、表現系探究活動です。双葉地区を紹介したダンスを英語なども用いて文化祭で発表するために、その内容について話し合っています。最後まで粘り強く考える様子から、生徒の資質・能力が高まっていることを感じます。この後早速、具体的な表現活動に取り組んでいました。

 

3年生は、自分たちと地域とのかかわりについて追及しています。自分たちがこのふたば未来学園で競技に取り組む意味。そして学校生活を送る中で大切にしたいことを、率直に話し合っています。

生徒たちは今後も引き続き、双葉地区をフィールドに、自分と、そして世界と向き合っていきます。

【中学校】 未来創造学 9月18日

夏休み明けの未来創造学では、夏休み中に設定した「双葉ふしぎ発見」の学習課題追究活動に入っています。

 

今日は、課題追究の現状から、テーマの再設定なども含めた今後の見通しについて、担当の先生との個別面談を実施。

 各グループごと、一人一人丁寧に面談しています。

 

面談で話を進めるうちに、新しいアイデアが見つかった様子。

話をすることで自分の考えが整理され、自分が本当に疑問に思っていた「ふしぎ」は何なのか、の核心に近づくことができます。

 

 先生方にとっても、生徒の持つ熱い思いを受け止める面談は、大きな学びの場です。

 毎週少しだけ「解決」するふしぎと、調べれば調べるほど「増えていく」ふしぎ。増えていくほうが断然いいのです。

 今後も学習課題を追究することを通し、自分と向き合っていきましょう!

東京都合同防災キャンプ交流会

 8月22日(木)に東京都合同防災キャンプが行われ、防災士の資格を目指している東京都の高校生85名が未来シアターで交流会が行われました。初めに高橋教頭より、震災当時の状況や学校の概要についての説明がありました。その後、社会起業部の生徒が司会をし、交流会が行われました。ふたば未来学園の生徒2~3名に対し東京都の生徒が車座に囲んで質問をするという形式でした。東京都の生徒たちは防災士を目指しているだけあって、ふたば未来学園の生徒たちの話にメモを取りながら真剣に聞いていたのが印象的でした。その後未来ラボに移動し、自由時間。いろいろな高校生と交流し、仲良くなった生徒たちと自撮りをしている姿があちこちで見られました。有意義の交流会でした。

 

震災当時の様子や学校の説明に真剣に聞き入る東京都防災キャンプの生徒たち

 

社会起業部の生徒の司会で交流会開始

 

ふたば未来学園の生徒に聞く質問を考える東京都防災キャンプの生徒たち

 

インタビュー開始 質問に答えるふたば未来の生徒たち

 

ふたば未来生の話にメモを取りながら真剣に聞き入る東京都防災キャンプの生徒たち

 

司会の合間にも質問が

 

フリートークはうって変わって和やか

 

東京都防災キャンプの代表生徒あいさつ

 

自撮りで記念撮影

【中学校】演劇ワークショップ8月23日

 夏休みが明けて2日目。中学1年生は本日午後から、元気に演劇ワークショップに取り組みました。

 今回も東京から、講師としてPublicの皆さんが来てくださいました。

 今日は「台本作り」に挑戦です! ランダムに分けられたグループで、決められた文字数でセリフを考えます!! うまくできるかな・・・

 使って良い文字には制限があります。ポイントは、できるだけ枠にはまらない! こと。そして、わざとズレてぼけること! です。当然、到底うまくいくはずのない台本なのですが・・・。まずは口頭で読み合わせてみると・・・なぜかストーリーができあがってしまい! 面白い。

 2回目は、台本の基本である登場人物や状況設定などを考えています。様々なシチュエーションを想定してのシナリオ作り。様子を見ていると、各班から、枠にはまらない多様な意見が聞こえてきます。

 そして、完成させた台本をもとにして演劇発表。う~ん、深い!

 4月の入学直後に行われたワークショップの時とは比べものにならない成長を感じました。

 すべての班の発表に、何かしらのメッセージが含まれていたからです。生徒たちは短い発表にそれぞれの世界観を表現していました。なんだろう・・・あ! そういうことか! 生徒たちの表情が変わるのがはっきりわかります。

 それにしてもPublicの皆さんのコメントが深い! 今回もプロの仕事ぶりを見せつけられます。

 さて、来週からは全中団体男女ダブル優勝に輝いたバドミントン部の皆さんも登校します。

 そして、明日は小学生の皆さんが本校の体験授業に参加します。皆さん、気をつけてお越しください!