ふたば未来学園の日々

ふたば未来学園の日々

メディア・コミュニケーション班(2年次)で講話が行われました

  9月6日(水)、物理学者で東京大学大学院理学部名誉教授の早野龍五氏をお迎えし、2エ年次、メディア・コミュニケーション班の生徒と教員に向けての講話が行われました。
早野氏は東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故の直後、様々な情報や意見が錯綜し、多くの人々が信頼できる情報を求めていたころから、Twitter上で確かなデータに裏打ちされた情報発信を行ってきました。また、福島の高校生徒の活動も多く、これまで氏が行ってきてくれたことを大変わかりやすく講演してくださいました。
講演後も「活発な質疑応答が行われ、生徒たちは多くのことを吸収していました。

☆講話の様子
   
 

産業社会と人間(1年次)「フィールドワーク活動」

 1年生は引き続き、双葉郡の震災前後の課題を取材して演劇にする授業を行っています。
9月上旬に新聞記者の方を講師にお招き、取材の極意をご指導いただきました。
 9月27日に広野町・富岡町・楢葉町・大熊町に分かれ、フィールドワーク・取材活動を行いました。取材の極意を活かして、真剣に活動に取り組みました。

<取材の極意>
☆道場で極意を伝授していただきました。   ☆教室でもご指導いただきました。
 
<フィールドワーク当日>



産業社会と人間(1年次)「平田オリザ先生の授業」

 1年次生の授業「産業社会と人間」では、双葉郡の復興や世界に貢献する「変革者」の育成を目指し、双葉郡の震災前後の課題を取材して、演劇にする授業を行っています。
 演劇の作成に向けて、平田オリザ先生をお招きしてご指導をいただいています。

☆アイスブレイクの様子
   

【英語科】授業風景

 本校の英語の授業では、主体的・対話的で深い学びを意識した実践を行っています。1年生のコミュニケーション英語Ⅰのクラスではインフォメーショントランスファーという手法や生徒によるプレゼンテーションを用いて、生徒たちが対話を通して学んでいます。また、先日は2年生のコミュニケーション英語Ⅱのクラスで、ポスターセッション形式の授業が行われました。興味深い発表が多く、教室中に質問が飛び交っていました。

<コミュニケーション英語Ⅰ>
 ☆グループ内でプレゼンテーションをして代表者を決めています。
  
 ☆対話や読解、発表に使っているワークシートです。
  

 <コミュニケーション英語Ⅱ>
  ☆ポスターセッションです。見事に聴衆を引きつけています。
     

手話スピーチコンテスト出場 第3位!

「第34回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」
全国第3位  青木 凜華(2年)


 8月26日(土)、東京の有楽町朝日ホールにおいて手話によるスピーチコンテストが開催されました。今年度は、全国から84名の応募があり、作文による1次選考、映像による2次選考を通過し、最終選考に進んだ10名の中から、本校2年次の青木凜華さんが、第3位の表彰を受けました。

 スピーチでは、手話を覚えるきっかけとなった出会いや手話の魅力、今後の願いなどを表現し、体や空間を大きく使って、豊かな表情と動きで伝える姿が印象に残るものとなりました。
発表後は、「今までで1番感情を込めて伝えることができた。順位よりも、この場に立ってスピーチできたことが嬉しい。」と話していました。
今後も、手話の魅力や大切さを、多くの人に伝えていけることを期待しています。

生徒国際イノベーションフォーラム2017に参加しました

 8月2日(水)~4日(金)にかけて、東京の国立オリンピック記念青少年センターで実施された「生徒国際イノベーションフォーラム2017」に参加しました。
 「生徒国際イノベーションフォーラム2017」とは、「地方創生イノベーションスクール2030」の集大成として、東北、福井、和歌山、広島、島根の各クラスターが海外の連携校とともに、2030年に予想される地域の課題(少子高齢化、移民社会、環境問題など)や地方創生について学び、活動した報告を行う国際会議です。
当日は、15の国や地域から、200名を超える中高生が参加し、本校からは12名(1年次生3名、2年次生7名、3年次生3名)が参加しました。

●1日目
 開会式で、各クラスターの紹介と文化交流を行いました。

●2日目
 クラスターごとにポスターセッションを実施。
 ラウンドテーブルにて、
1. MIGRATION TOPICS  移民の権利について
2. Economic migrants/Inclusive growth 経済成長は誰が分け合うのか
3.Climate change  温暖化をストップするために
4.Job security  世界の将来の仕事
5.Media and Technology 報道のあり方
6.De-population/Aging issue どうやって地域を守っていくのか。
  などのテーマについて議論しました。

●3日目
 閉会式で「国際協働をすすめ、課題解決方法を見つけ、世界を創造していく。」という共同宣言を発表しました。

<発表したポスター>
      
        


<参加生徒の感想>
・自分じゃ出てこない意見を違う人からの考えだとまったく違ったものなどの意見を出してもらって、「なるほど」などの共感や「そういう考えもあるのか」ということが体験できてとてもタメになったと思いました。

(2年次 I)


・肌の色とか言語が違うと自分と全く違うような気がしてしまうが話してみると通じる点が多くあり、何よりもリラックスして話すことが大切。

(2年次 M)


・一方的な視点ではなく、多方的に幅広い知識を学ぶことで、海外の問題にもついていきやすくなると感じました。

(3年次 S)


・本当に重要なこと(難民問題や地球温暖化、貧困問題など)は世界の人たちと話し合わなければ解決できない。だからこそ、まずは国際交流をし、お互いの文化などを知ることが大切なのだと思う。

(1年次 S)

・自分の意見を伝え、それに海外の人がうなずいてくれた事がとてもうれしかった。

(2年次 M)


・この活動を通して、まとめる能力が成長したと周りの人から言われた。私はあまり周りの人と話すのは得意な方ではなかったが、この活動を通して、いろいろな面で成長したと思う。この成長してきたことを生かしていきたい。

(2年次 H)


・もっとうまく英語が話せればなと思いました。なので、これから英語での会話がうまく、自然にできるようになりたいと思います。もっと英語を練習していこうと思いました。

(1年次 S)

「ご当地!絶品!うまいもん甲子園福島県選抜大会」へ参加しました

 8月21日(月)に郡山女子大学において、「ご当地!絶品!うまいもん甲子園福島県選抜大会」が行われました。この大会は、全国の高校生が地域の食材を活かした食品のオリジナルレシピを開発し、その商品力を競い合う大会です。第一次選考で応募総数64校の中から5校の1つに選ばれ、今大会に参加してきました。

 参加した生徒は、未来創造探究アグリビジネス探究班川内チームの3年次生の3人です。3人は昨年度から未来創造探究の授業で、川内村を広くアピールするために、川内村の方々と一緒に交流するイベント等を企画し、村の特産品である「いわな」を使ったおにぎりの開発を行ってきました。

  

 大会では、30分間で6人分の調理をします。多くのマスコミの方や審査員が見守る中、3人で力を合わせておにぎりをつくりあげます。完成後は、作った商品を審査員の方々に食べていただきながら、商品のプレゼンテーションを行います。審査員の方々からは、貴重なアドバイスをいただきました。

  
  

 結果は5位という成績でしたが、生徒にとって、とても有意義で、よい経験となった一日でした。
 今回の大会参加にご尽力頂いた皆様に、厚く御礼申し上げます。

福島大学オープンキャンパス2017に参加しました

 本校のキャリア教育の一環として、8月6日(日)、福島大学で開かれた「福島大学オープンキャンパス2017」に、本校舎生徒23名が参加しました。当日は、暑い中ではありましたが、キャンパスツアーや模擬講義などのプログラムに積極的に参加し、進路意識を高めることができました。
 また、人間発達文化学類の学類説明会では、本校での学習支援ボランティアの取り組みが紹介され、本校と福島大学とのつながりを改めて認識できました。

☆集合写真                 ☆人間発達文化学類の学類説明会の様子☆
  

未来創造探究班SNSについて

 本校は、平成27年度に文部科学省よりスーパー・グローバル・ハイスクール(SGH)に指定されました。未来創造学や課題研究では、SGHの大きなテーマ「原子力災害からの復興を果たすグローバル・リーダーの育成」に沿った6つの研究班に分かれて実施しています。
 この6つの探究班の中の、メディア・コミュニケーション探究班では、SNSを利用して情報発信を行っておりますので、ご覧ください。

   葉っぱ隊 ( @FFHS_media )
   ふたば未来学園高校メディア・コミュニケーション探究班
  • それぞれの探究班の取り組みについては、 >>こちら<< から閲覧できます。

アグリビジネス探求班(2年次)がFWに出かけました

 平成29年6月28日(水) 未来創造探究のアグリビジネス班(2年次26名)は、震災前に広野町にあったウォーキングマップを頼りに、4班に分かれてフィールドワークを行いました。震災後は、大きく変わってしまった場所もあり、マップのとおりには歩けないことを確認することができました。
実際にウォーキングしたことで、一部の場所で道端にゴミが散乱しているためゴミ拾いの必要性を感じた生徒や、海岸部ではすれ違う人がいないことへの寂しさを感じる生徒もいました。逆に、昔ながらのトンネルは良い観光資源になるかもしれないと考えた生徒や、田植えをしてある田んぼが多くてうれしい気持ちになった生徒もいました。
アグリビジネス班では、フィールドワークを通して気付いた課題を通して、探究活動への一歩目を踏み出しました。

☆海岸線のコースをフィールドワークした様子です。
    
    

「みかん大福」に関する講義を受けました

 本校スペシャリスト系列のビジネス基礎選択者(3年次10名)が、6月27日火曜日に「みかん大福」に関する講義を受けました。
みかん大福とは、2011年3月当時の広野中学校1年総合学習第5班のメンバーが開発し、東北経済産業局主催 平成22年度地域の魅力発信アイディアコンテスト ナイスグルメ賞を受賞したお菓子です。
メンバーの一人だった松本萌花さんから「オリジナルみかん大福の開発」について話を聞き、商業の授業を通して商品化を目指すことになりました。

第2回福島第一廃炉国際フォーラムに参加しました

平成29年7月2・3日に広野町中央体育館といわきワシントンホテルで行われた「第2回福島第一廃炉国際フォーラム」に、本校の石田敦也、遠藤瞭、佐藤勇樹の3名が参加しました。
一日目は、「地元の皆さんと考える1F廃炉」というテーマで、立命館大学衣笠総合研究機構准教授の開沼博先生から講義をいただきました。遠藤瞭もパネルディスカッションのパネラーとして参加し、安心と安全について議論をしました。
二日目は、「技術専門家と考える1F廃炉」というテーマで、燃料デブリ取出しや廃棄物処理について学習しました。廃炉について関係機関や大学、産業界の多方面で研究されていることがわかりました。

<生徒の感想>
・いろいろ質問をして、新たに疑問ができた。廃炉のゴールがあいまいであったのに、どうして30~40年と言えるのか疑問に思った。(佐藤)
・知らないことがたくさんあったが、新しいことを知ることができた。(石田)
・せっかくステージに登壇したのにあまり発言できず、悔しかった。質問に対して真摯に答えてもらい、うれしかった。(遠藤)

<フォーラムの様子>
   
   

【未来創造探究】北陸新幹線サミットに参加してきました

 6月17日(土)に、長野県上田高等学校主催の「北陸新幹線サミット」に参加してきました。会場には全12校が集まり、本校からは、未来創造探究「健康と福祉」班の生徒2名(3年次)が参加しまし。
サミットは4つの分科会に分かれており、本校は、第Ⅰ分科会「信州発いのち・健康フォーラム」において、「介護職員不足」をテーマにした発表を行いました。震災後に地域が抱える課題について発表し、その後のディスカッションにおいては、高校生同士が自分の考えを率直に伝え合う様子が見られました。各校の参加者からさまざまな視点での意見をいただき、有意義な時間を過ごすことができました。
 帰りの車内では、「他校生の姿を見て大きな刺激を受けた。」、「私達ももっと頑張らないといけないと感じた。」と話す姿があり、このサミットへの参加は大きな意味があったと実感することができました。

  

【未来創造探究】再生可能エネルギー探究班で講話が行われました

平成29年6月21日(水)、5・6校時の『未来創造探究』の、2年次生再生可能エネルギー探究班で、たまエンパワー株式会社代表取締役の山川勇一郎氏を講師に迎え、「ほしい未来は自分でつくる」~自然エネルギー100%の社会へ~の演題でお話していただきました。
山川氏は、東日本大震災とそれに伴う原発事故後に、いわき市へボランティアに来た時、「どうやったら原発に頼らなくてすむ状態を作れるか?」から「自然エネルギー100%の社会を作ればいい」そして、「どうやったらその状態を作れるか?」と考え、会社を設立されました。
講話の中で、

  • まず小さなことからでも実行することが、大きなことにつながる。
  • デンマークやドイツの例から、エネルギーは自分たちで作ることができる。国が考えることではなくて、自分たちがどんな未来にしたいかで決まる。
  • 小さい発電は、いろいろな人が関われて強い(1つ壊れても全体に影響が少ない)。
    多様である。(地域の特性に合わせて電源を組合せことができる。)
  • 新しいことを始めると、困難の連続があった。社会課題を乗り越えていかなければならない。
  • softbank、テスラモーターズなど、世界の主な企業は、自然エネルギー100%を目指している。

 などの、大変貴重なメッセージをいただき、これからの生徒の活動意欲となりました。

お忙しい中にもかかわらず、本当にありがとうございました。
この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。

<活動の様子>
 

田植え実習を行いました

 本校スペシャリスト系列の農業を選択している2年次生が、5月26日金曜日に田植え実習を行いました。
 田植え実習の講師には、ヤンマーアグリジャパンの鈴木健二さんをお迎えし、農業法人フロンティアひろの様が所有する約10アールの水田で、田植え機を使用して行いました。
実習では、農機の使用方法も丁寧に指導していただきました。
 お忙しい中、ご指導頂き、生徒にとって、とても有意義な実習となりました。
 この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。

<田植えの様子>
☆指導していただきながら、田植え機で田植えをしている様子
    
  
☆田植えが終わりました
  

第5回 東北クラスタースクール 報告

 2017年3月24日(金)~26日(日)本校生徒13名(2年生9名、1年生4名)が
宮城県志津川自然の家で行われた第5回東北クラスタースクールに参加した。
2017年8月に東京で開催される国際会議に向けて、中高生を合わせた小グループに分かれて話し合いを持った。東北クラスターは、開会行事、異文化交流、コミュニケーションスペース、夜のパーティー、閉会行事を担当することになった。
 名称は『生徒国際イノベーションフォーラム2017』に決まった。
 本番に向けて、他クラスターと海外のパートナー校と連絡を取り合い、準備していく。
 2日目の午後には、大阪府立大学の井伊直比呂先生から2014年に開催したESD国際会議の進め方についての具体的な話をいただいた。先生からの質問に対して、生徒たちは自分の言葉で表現していた。
<講義の内容>
・東北クラスターの役割は、お皿の役割であり重要である。なぜなら、交流がうまくいかなければ、海外からのゲストの不安を払拭できずに議論がうまくできなくなる。
・企画やイベントも大事だが、基になる気持ちが大切である。一人ひとりを大切にする。
・挙手しても指名されない人がでないように留意する。
・小遣いが持てない国もあるので、いつでも水を飲むことができるようにした。
・議論は勝ち負けだと思っている人がいるので、共創的ディスカッションを楽しむ。
・共創的ディスカッションとは、参加者が「考え(知)」と「経験」を出し合って、共通する「考え(知)」や「経験」などを探し出す。
・自分の優位性を示したり、相手を否定したりするのではなく、それぞれの考えをどのように自分の考えや成長に生かす。
・ディベートで負けた方は、悔しさしか残らない。
・「どうせ」と思わせてはいけない。「だる」はやる気を失くすので言わない。
・発表は学習発表や紹介だけではなく、何が問題だと思うか(課題提示)と自分たちはどう思う(主張)を書くと意見を寄せてもらえる。

野村総合研究所の岸浩聡氏さんからの講義
<講義の内容>
・2030年の仕事と働き方
・労働力人口800万人減少
・日本にいる外国人はなかなか増えていない。→働き手に獲得競争が起こる。
・人工知能(AI)で49%の仕事はできる。事務職、会計士もなくなる。
・日本はAIの発展をpositiveに受け入れられている。
・物流、倉庫でAIが活用されている。自動運転で、幹線道路を運転。2020年~2025年。
・AIと共存し、新しい仕事、新しい仕事を生み出す。
・AIの導入は、経済合理性、社会の受容性に左右される。
・人間にしかできない仕事は、創造性・協調性・非定型の仕事である。
・必要なスキルは、ネゴシエーター、カリスマ、火消し役(問題処理)である。
<2日目夜>
広島クラスターとSkypeでつなぎ、フォーラムの流れと目的を共有した。
ふたば未来学園は、閉会行事と異文化交流を担当することになった。

<3日目>
学校ごとに8月までのロードマップを考えた。
ルーブリックを記入した。自己評価の後に周りの生徒から客観的な評価を受けた。
帰路の途中で代表生徒が、津波の被害が大きかった石巻市立大川小学校を訪問し、犠牲者に対して焼香し、黙とうした。その校舎には、一輪車が得意な小学生が元気で生活していたことを心に刻んだ。

全体を通して、2年生は後輩に引き継ぐために、わかりやすく説明しようとする姿が見られた。1年生は今後のスクールを支えていこうとする覚悟が育っていくのが感じられた。
研修の成果を全校生徒に伝え、本校の未来創造探究を進めるうえでのリーダーになっていってほしい。

<活動の様子>
  
  

平成28年度SGH海外研修(米国・ニューヨーク)第9日目

<国連関係者意見交換、UNIS生徒意見交換>


いよいよ総括となる国連関係者との意見交換を行うニューヨークでの活動最終日。緊張感のある朝を迎えました。

午前中は、UNIS(国連国際学校)を訪れ、1時間目には日本語を学んでいる外国籍の高校生への英語でのプレゼンテーションと意見交換、2時間目には中学生への英語でのプレゼンテーションと意見交換を行いました。

午後には、いよいよ国連本部へ。広報局のナンバー2であるナセルアウトリーチ部長や当局者、シエラレオネ、コロンビア、バングラディッシュ、インド、米国等の国連Youth Delegateの若者との意見交換を行いました。福島の現状や自分たちが取り組む復興の活動に関するプレゼンテーション&スピーチは6回目となりました。今回は、ニューヨーク研修で学んできた内容も踏まえた発表となりました。

戦災や差別を経験したバックグラウンドを持って、平和な世界の実現のために国連を志した彼らに、自分たちの発表がどう響くのか不安もありましたが、生徒たちはこれまでのニューヨークでの学びを自分のものとして、福島のことだけでは無く、広島や9.11や難民問題についても言及しながら発表を行い、高い評価を頂きました。

「体験をしたあなたたちにしか言えないことがある。あなたの思いや考えを世界に発信していくべきだ、諦めずに何度も何度も」「これからも一緒に活動していこう」等のコメントを頂き、その後は小グループに分かれて昼食をとりながら議論を深めました。

国連Youth Delegateからは、早速国連のSNSであなたたちのメッセージを発信したいと申し出を頂き、急遽その場でメッセージ動画の撮影も行われました。国連Youthと生徒たちは、SNS等でこれからもコンタクトし合うことを約束していました。

宿舎に戻って一連のニューヨークでの研修を総括するミーティングを行った後、宿舎の近くのイタリア料理屋でピザとパスタで打ち上げが行われました。

使命感を持って駆け抜けたニューヨークでの9日間は素晴らしい経験となり、大きな成果を日本へ持ち帰ることとなりました。しかし、探しにきた「福島復興の解決策」は見つからず、むしろ多くの「福島と世界の未来に対する課題」を持ち帰ることとなりました。

ニューヨーク研修の実現に際して、多大なるご協力を頂いた国際連合日本政府代表部と在ニューヨーク総領事館、ジェラルド・カーティス先生をはじめとしたコロンビア大学の皆さまに、心から御礼を申し上げます。

生徒たちがまとめたレポートは別途掲載致します。

 

平成28年度SGH海外研修(米国・ニューヨーク)第7・8日目

<自由研修>


土日の二日間のプログラムは、生徒たち自身が企画したプログラムです。ここまで例年になく暖かかった気候が一変し、冬のニューヨークらしい氷点下での活動となりました。

土曜日は楽しみにしていたパンケーキ屋での朝食を済ませ、まずはセントラルパークへ。研修係の生徒が企画したのはテレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」にヒントを得たゲームでした。3人ずつのチームに分かれて、道行く人に英語で道を訪ねながら目的地を探し当てるゲームです。出題はニューヨーク市公園局に勤める邦人職員の島田さんにお願いしました。
地図を見るのは禁止、携帯で調べるのも禁止、チームの中の3人がローテーションで道を訪ねるルールで1時間のゲームを行い、だいたい各自3~4回英語で道を訪ねたようです。1チームは見事目的地の「シェイクスピアの劇場」へ到達しました。ここでは毎年夏に「シェイクスピア・イン・ザ・パーク」と題して毎日シェイクスピアの演劇が上演されます。入場は無料。こうした催しや公園の維持管理が市民や企業の協力で成り立っているという解説を聞き、驚いていました。
最初は生徒たちの企画の意図が読み取れず、寒さに文句ばかり言っていた引率団も、英語で現地の人とふれ合いながら町の文化も感じられる秀逸な企画に舌を巻きました。

その後は、2チームに分かれて、ブロードウェイのミュージカル「ウィキッド」と、メトロポリタンオペラの「椿姫」を観劇しました。本場の舞台に触れた経験で、世界の広さと美しさを感じてくれたと思います。

また、夕方にはニューヨークの東北支援団体が主催する追悼式「TOGETHER FOR 3.11 6th Anniversary memorial for Japan’s Earthquake and Tsunami victims」に参列し、多くの方にお支え頂いていることへの感謝の気持ちを持ちながら祈りを捧げました。会場の教会に入る前に、リーダーの生徒から皆に「それぞれの想いを持って参列しよう」と呼びかけがありました。

日曜日は、アメリカ自然史博物館へ。1000人以上のスタッフを擁し、海洋、恐竜、動物、宇宙等のゾーンに分かれた広大な館内は、とても全て見て回ることはできません。生徒たちは、掲示されていた「The Planets, stars, and everything you can see are less than 5 percent of the universe. What is the other 95 percent?」という宣伝文に興奮し、宇宙の広大さに関する映像をプラネタリウムで鑑賞しました。

また、一部の生徒は探究班で自身がテーマとしている、食を通して農家と住民が直接ふれ合う「ファーマーズ・マーケット」を視察しました。店で買えるものとはひと味もふた味も違う新鮮な美味しい昼食をとることが出来ました。

生徒たちは、全力で体感し楽しんだ昼間の自由研修を終えて、夜はミーティングを行い、明日の国連でのプレゼンテーションに備えていました。

 

 

平成28年度SGH海外研修(米国・ニューヨーク)第5・6日目

<生徒国際会議UNIS-UN>


いよいよUNIS-UNの会議に臨みました。

会場は国連総会が行われる「General Assembly Hall」です。加盟193ヶ国の座席が並ぶ重厚な空間に足を踏み入れ、緊張は最高潮に達しました。日本政府代表部の座席に座り、今週懇談した別所大使らがこの席に座りながら世界と議論を交わしていることを想像しました。

生徒たちは、移民としての経験を持つ方や、大学の先生など、6名の方によるスピーチを聞きました。通訳が一切居ない環境での数時間のヒアリングは相当ハードで、初日は多くの生徒たちが内容を聞き取れず、夜は真剣に反省会を行いました。二日目は、講師の方の予習を行いつつ、集中力を保つことが大切と十分な睡眠をとって臨み、多くの生徒たちが内容を理解できました。命からがら難民として米国へ渡ってきた方の話や、難民支援を行っている方の話を涙を浮かべて聞く生徒も居ました。

その後、他国の生徒たちとの混合チームで座席に座り、ディベートテーマに沿って議論を行いました。ディベートのテーマは、3/2は「経済的移民と政治的難民は同等に扱うべきか否か」、3/3は「政治的難民は、セキュリティのリスクがある場合は、受け入れを拒否されるべきか否か」という難しいテーマです。生徒たちはこの数ヶ月、自主的に集まって難民問題について学習を重ねてきました。自分たちも原発事故による避難の経験を抱え、例え同じ国の中での避難であってもとても避難民は苦しい境遇に追い込まれてしまうことを知っている生徒たちは、自分たちの経験も交えながら果敢に各国の生徒たちと議論を行いました。

体験を踏まえた深い考えがあっても、英語が話せなければ伝わらないという悔しさを、多くの生徒たちは抱えていましたが、それでも他国の生徒たちに伝わることもあったようです。
そして、全ての日程終了後、日本から参加している他校の生徒たちと「日本語で」日本の移民政策についてのディベートを行いました。言葉の大切さを改めて感じていました。

夜は、アメリカのドラマで観るような打ち上げのダンスパーティーに参加。言葉と身体で各国の生徒たちと打ち解け、盛り上がる体験をして、あんなに難しいと思っていたコミュニケーションが実は簡単なのだと実感していました。

毎回掲載している、担当生徒によるレポートは、研修プログラム毎にA4で1ページ程度となっていますが、UNIS-UNについては簡単にまとめることが出来ない内容で、数ページにわたるレポートを編集中です。生徒のレポートは別途掲載致します。

       

農業・商業系列の2年生が東京販売会に行ってきました

 スペシャリスト系列農業と商業の2年生は、合同の課題研究の授業で、一緒に経営マーケティングを学び、新商品の開発を行ってきました。
 2月25日(土)、東京販売会が「赤坂アークヒルズ」で行われ、本校の代表として、「じゃがいもラスク」と「2525小鳥クッキー」の2つの商品を販売してきました。

☆販売会場
 東京の赤坂にある「赤坂アークヒルズ広場」では、定期的に「赤坂マルシェ」という催しを開催しており、全国から多くの方々が集まってきます。


☆販売した商品
 商品開発からパッケージデザイン、ポップ、タブレットで流すCM動画など、すべて生徒たちが考えました。


☆販売ブース
私たち以外に、県内外の5つの学校と合同で販売ブースを作ります。どの学校も個性的な商品が並んでいます。


☆接客中の様子
他の高校の先輩方と協力しながら、商品を販売し、大変多くのお客様に買っていただきました。


☆決算報告会
 販売会当日の夜は、グループごとに報告会を行います。この販売会の主催者である株式会社アクセンチュアの社員の方をお招きし、決算報告をするとともに、貴重なアドバイスをいただきました。

生徒にとって、とても有意義で、よい経験となった一日でした。
今回の販売会にご尽力頂いた皆様に、厚く御礼申し上げます。