ふたば未来学園の日々

カテゴリ:中高探究学習

【メディア・コミュニケーション探究班(2年次)】講演のための事前学習

 2月7日(水)5・6校時は、2年生が未来創造探究授業を行いました。
 メディア・コミュニケーション班では、班ごとの探究活動を進めるとともに、次回(2月21日)の授業時にお呼びしている講師の方に質問したい内容を班ごとに洗い出しました。
 中学生との交流会を計画している班では、講師の方への質問事項を考えるにあたって、実際に、中学生役と高校生役に分かれてシミュレーションを行いました。「中学生から見たら高校生ってどんな風に見える?」「こういう席の位置だと、目的に合っていないのでは?」「こういう時、どう声をかけたらよいのか?」というような、生徒同士の活発なやり取りが見受けられ、自分たちの活動に活かすための質問事項を洗い出すことができていました。
 また、SNSを活用して双葉郡やふたば未来学園高校の情報発信を高校生の目線から行う班では、もっとより多くの人にみてもらうために、どんな工夫ができるかということを考え、日々の情報発信の仕方や広報の仕方を検討していました。自分たちで考えが及ばない点については、次回の授業で質問できるように準備をしました。
 ほかにも紙芝居や動画を用いた情報発信を検討している班やアンケートを活用する班などもあり、それぞれの班ごとに探究を進めています。
 次回は福島県広報課の方とふくしま心のケアセンターの方にお越しいただき、お話を伺います。

☆先生と一緒に発信の仕方を考える様子
 
☆生徒がそれぞれ持ってきた紙芝居を読みあう様子
 
☆中学生との交流会のシミュレーションをしている様子
 

【産業社会と人間(1年次)】庄司秀樹先生のご講演がありました

 1月17日(水)5・6校時に、「産業社会と人間」の授業で、キャリア教育の一環として、東洋システム株式会社代表取締役社長の庄司秀樹先生が授業を行いました。
 「夢の実現、働くこと、学ぶこと」という演題で、夢(目標)をもって生きることの大切さをお話ししていただきました。
 話の中で、庄司氏に降りかかった大きな試練とそれに対して決して逃げずに、逆にチャンスにすることで切り開いた道の話があり、チャレンジすることの大切さをあらためて実感することができました。
 また、今後の未来がどうなっていくのか、電気自動車の時代がどのようになってくるのかなど、2・3年次で行う探究活動にもつながるお話もありました。

【再生エネルギー探究】福島県水素利用シンポジウムへ参加

 2018年2月8日(木)浪江町地域スポーツセンターで開催された「福島県水素利用シンポジウム2018inなみえ」に未来創造探究・再生可能エネルギー探究班に所属している3年次生1名と2年次生3名の計4名の生徒が参加しました。
 パネル及びモビリティ展示が多数ありなしたが、福島工業高等専門学校と福島県立テクノアカデミー浜からは自作ソーラーカーの出展、相馬ガスとトヨタ自動車からは、燃料電池自動車の出展、原町高等学校、小高産業技術高等学校の発表とともに本校からは、3年次生の遠藤健次くんが未来創造探究の授業で行った「パッシブハウス」と「植物による発電」についての発表をしました。

 当日行われた基調講演及びパネルディスカッションの発表の概要は以下の通りです。

●基調講演「水素社会実現に向けた戦略と課題」
・化石燃料に依存している日本が、パリ協定を守るためには、CO2を排出しない水素
 の導入を進める必要がある。
・水素に関する特許は、日本が世界一多いため、新産業を創出できる。
・水素H2は水H2Oに含まれているため、世界中のどこにでも存在する。
・再生可能エネルギーの余剰電力で水を電解し、水素を生産できるため、水素は再エ
 ネと相性が良い。

●パネルディスカッション「水素エネルギーがもたらす未来」
・産業技術総合研究所・再生可能エネルギー研究センター(郡山市)には、水素吸蔵
 合金により水素を運搬する最先端の技術がある。
・浪江町には、世界最大級の水素エネルギーシステム(1万kW級)が、2020年に完成す
 る。1日の水素製造量で、約150世帯の家庭に電力を供給、または560台の燃料自動
 車に水素を充填できる。

 自分たちの探究を丁寧に来場者に説明する生徒の姿と、他高生の発表を積極的に見に行く生徒の姿があり、シンポジウム全体から生徒たちが大きな刺激を受けていることを感じました。
 生徒たちは、新しい中学高校の校舎に本校の名前に入っているトヨタの燃料自動車「MIRAI」と相馬ガスの「水素ステーション」があればいいなと言っていました。
 原発事故で大きな被害を受けた浜通りだからこそ、新しいエネルギーについて考え、実践していくことは大きな意義があることです。今後の生徒たちのさらなる探究に期待したいと思います。

<活動の様子>
☆自分の探究を来場者に説明する3年次、遠藤健次くん
 
☆小高産業技術高校の大掛かりな風力発電装置
 

パネルディスカッション「アップデイトふくしま」に参加してきました

 2月10日(土)、福島の現状に関して、全国・海外の人々の思い込み、さまざまな誤解が存在している状況をふまえ、今後の改善に向けた情報発信・普及に生かすため、それらをアップデイトするための事実、あるいは視点や手法などを明らかにし、共有することを目的に、パネルディスカッション「アップデイトふくしま」が、国連大学のウ・タント国際会議場を会場として、開催されました。
当日は、約300人の方々が来場し、早野龍五氏(東京大学名誉教授)、越智小枝氏(東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座 講師)、ウィリアム・マクマイケル氏(福島大学 経済経営学類 国際地域経済専攻 助教)、開沼博氏(立命館大学 衣笠総合研究機構 准教授)を中心にパネルディスカッションを行う一方、本校の南郷副校長、2年次の遠藤瞭君も登壇し、福島の今や現在の活動について報告しました。
 震災からもうすぐ7年が経過するところで、復興の継続、風評被害、コミュニティの分断など新たな課題が山積する中で改めてふくしまのアップデイトについて考えることができました。

☆パネルディスカッション「アップデイトふくしま」の様子
  
  
  

【原子力防災探究班(2年次)】天野先生がいらっしゃいました

 1月24日(水)5・6校時に、2年次生の未来創造探究授業を行いました。
原子力防災班では、福島大学うつくしまふくしま未来支援センターの天野和彦先生をお招きして授業を行いました。
 授業のはじめには、天野先生が取組まれている活動についてのお話を伺ったあと、原子力防災班の中の活動チームごとに、自分たちの探究活動を天野先生にプレゼンテーションし、フィードバックをもらいました。そして、それを踏まえて、探究班担当の先生やカタリバのスタッフと一緒に、今後の活動の進め方を改めて考えました。
 交流を通して防災意識を高めるイベントがしたいと考えている班の発表に対して、「交流とはそもそも何か?」「交流にはどんな意味があると思うか?」「交流は手段としてだけで有用なのではなく、交流自体にも意味があるのではないか。」というフィードバックをいただき、新しい視点を得ることができました。
 また、相双地区のツアーを企画している班に対しては、「被災地ツアーはほかの自治体や大学生などがたくさんやっている中で、この地区の高校生だからこそ、自分たちの経験を追体験してもらえるようなツアーに意味がある。本当に知ってほしいことを伝えられる手段としてこのツアーを企画できるのではないか」というアドバイスをいただきました。
 さらに、今回の授業では、論文制作を終えた3年次生が2年次生の授業に入り、各班の活動に対して問いを投げかけてくれました。授業に入った3年次生は天野先生や2年次生の探究班の生徒たちに、聞きたいことがたくさんでてきたようでした。
 2年次生からは「次の行動につながるフィードバックをもらえて探究活動を進めやすくなった。」「(アドバイスを受けて)いろいろ考えたけど消化しきれない。」というような発言があり、自分たちの活動の本質を問い直す契機となったようでした。
 次回は、いただいたアドバイスを踏まえて、中間発表に向けたまとめと振り返りを行います。

☆天野先生に自分たちの活動をプレゼンテーションする様子
 
☆3年次生に質問を投げかけられている生徒の様子
 

第2回ふくしま県民公開大学へ参加してきました

 1月20日(土)、福島県立医大主催の「第2回ふくしま県民公開大学」が、とうほう・みんなの文化センターで開催されました。本校2年次の鈴木凪砂さん、松本佳弥さんが、一般の方々576人、生徒・学生123人、計699人に関係者等を加えた800人弱の参加者を前に「再生可能エネルギー」「メディア・コミュニケーション」「健康と福祉」「原子力防災」「スポーツと健康」「アグリビジネス」の6つのテーマに分かれて学んでいる未来創造探究について発表をしてきました。
 発表では、本校生が福島・双葉郡の復興を後押しし、持続可能な地域を創造していくことを目指して、2年間にわたって地域で様々なプロジェクトを実践していることや、風評払拭やコミュニティー再生を目指したイベントの開催していることなど、活発な活動について説明しました。そうした自分たち自身の体験や学習内容も踏まえた発表は、多くの聴衆の心に響きました。
 その後、ふたばの教育復興応援団でもある小泉 進次郎 衆議院議員、山崎 直子 氏、佐々木 宏 氏、宮田 亮平 文化庁長官らパネリストの皆様と福島の魅力などについて他校の生徒や学生も交えて対話し、一般の参加者も含めた多くの方々と学びを共有しました。

☆ふくしま県民公開大学の様子
 
 
 

万葉ふれあいセンターで行われた出前講座で本校生が発表しました

 1月20日(土)、福島県相双農林事務所主催の小泉武夫先生による出前講座「親子で学ぼう!家庭でできる“ごはん学”」が、万葉ふれあいセンターで行われました。
 そこで、この講座の中で、本校の佐藤勇樹くんが「FMふたばプロジェクトの取組について」という題で発表を行いました。
 発表では、双葉郡でファーマーズマーケットを開催したいと考えたきっかけや、開催するまでの経緯、双葉郡の農業に対する思いなどについて発表しました。発表後には、参加者から、取組についての質問や、賞賛の声が寄せられました。
 生徒にとって貴重な経験をさせて頂く場を設けていただいた関係者の皆様に、厚く御礼申し上げます。

 <出前講座の講師の先生のご紹介>
  小泉武夫先生は、福島県小野町出身の東京農業大学名誉教授であり、発酵学、
  醸造学、食文化論の第一人者の農学博士です。

☆佐藤くんの発表の様子         ☆小泉先生の講演の様子
  
☆演題の前にて
 

【原子力防災探究班(2年次)】振り返りと計画立てを行いました

 12月13日(水)5・6校時は、2年次生の未来創造探究授業を行いました。
 原子力防災班では、先日のプレ発表やこれまでの外部講師、教員団や同級生からもらったフィードバックを踏まえた反省点を振り返り、対策と今後の見通しを立てることをねらいとした授業を行いました。
 5校時目では、これまでの発表のフィードバックと自分たちで考えた観点を出し合い、フィードバッグの優先順位付けをし、対策を考えました。6校時目では、3月の中間発表会までの活動の見通しを立て、各グループで発表しました。
 生徒は、工夫しながら、フィードバックに優先順位をつけ、今後の対策を考えることができました。また、外部へのプレゼンテーションの機会をどのように活かすか考える様子も見られました。
 生徒からは「頭を使って疲れた。」「9月、10月にもらったフィードバックを思い出すと、忘れてしまっていることが多いことに気が付いた。」「実際に広野の『たんたんぺろぺろ祭り』で使われていたルートを、当時を知る方にお話を聞いて自分たちでたどって調べを進めたい。」というような声が聞かれ、さらに自分たちの探究に磨きをかける契機となったようでした。

☆反省点を分析し、カタリバスタッフからのアドバイスもとに、フィードバッグに優先順位をつけています
  
☆活動の見通しを発表します
  

【アグリビジネス探究班(2年次)】広野町と楢葉町の園児との交流

 平成29年12月13日(水)、2年次アグリビジネス探究班は、広野町と楢葉町に分かれて11月22日(水)に収穫した農産物を使ったお菓子をプレゼントするために訪問しました。
園児たちは、クリスマスカードに感謝の気持ちを記入して、お菓子と一緒に保護者へプレゼントする予定です。
 楢葉町立あおぞらこども園の園児には、楢葉町のゆずを使った【のの字】とゆず太郎のクリスマスカードをプレゼントしました。

作品(クリスマスカード)の一部


 広野町立広野幼稚園の園児には、広野町のみかんを使った【ブラウニーサンド】とひろぼーのクリスマスカードをプレゼントしました。

作品(クリスマスカード)の一部


 クリスマスカードの制作では、2年次商業科目「商品開発」の知的財産権の単元にて、「特許情報プラットホーム」にて検索し、使用するキャラクターや開発する商品について調査と確認を行いました。なお、それぞれのキャラクターについては、それぞれ使用申請を行い許可されています。

★広野町立広野幼稚園での交流の様子については、下記のサイトにてご確認いただけます。
FNNローカルTime 福島テレビ「高校生が特別授業で洋菓子を開発」(外部リンクです)

【1年次】JICAグローバルキャンプ2017~未来の変革者たち~に参加!

 12月6日(水)~12月8(金)の二泊三日の日程で、いわき海浜自然の家を会場に、JICAグローバルキャンプが開催されました。この企画は、JICA二本松訓練所とふたば未来学園とのコラボ企画で、今年で3年目を迎えます。

《趣旨》
 これまで1年次は「産業社会と人間」の授業を通して、双葉郡に山積する様々な課題を見つけてきました。しかし、このような「地域課題」は双葉郡に限ったことではなく、世界を見渡せば、難民・移民・途上国における技術支援、エネルギー問題等、様々な課題があります。
 本プログラムで生徒たちは、講師や青年海外協力隊員の方々の話を聞き、世界の「地域課題」について考え、グローバルな視点を養いました。

《開講講座》
 講座A『異文化理解』
 講座B『フィリピンの防災・災害対策について知る』
 講座C『メディアリテラシー ~世界の読み解き方~』
 講座D『エネルギー問題について』
 講座E『貿易ゲーム』
 講座F『途上国におけるビジネスを活用した地域振興事例』
 講座G『ヨルダンにおけるシリア難民キャンプの青年海外協力隊活動』
 講座H『地球のステージ』
 講座I『調査手法~青年海外協力隊の派遣前訓練の模擬体験~』

《参加した生徒の声》
 「どのニュースがどれだけの価値があるのか、我々にとってどれだけの価値があるのか。メディアリテラシーの講義を受けて、私はこれから本や新聞をもっと読んでみようと思った。物事を何でも真に受けないで、疑ってみることも大切だと思った。」(1年次女子生徒)
 「豊かさと貧しさの問題は心の中にあることを知った。不安を興味に変えることができるかどうか、変わりたいと思えるかどうか。地球のステージを観て、涙が出そうになるほど心にしみました。」(1年次男子生徒)

《教員の声》
 「この三日間で、生徒たちは大きく成長することができました。講座を重ねるごとに生徒は世界の課題を自分ごとに考えるようになり、講座の終わりには、生徒から講師へ質問が飛び交うようになりました。また、安達高校や高岡高校の生徒達とも交流を行い、グループワークを通じて多様な価値観を体験的に学ぶことができました。」