ふたば未来学園の日々

ふたば未来学園の日々

6月27日(水)3年次未来創造探究メディアコミュニケーション班活動報告

 気が付くと今回を含め夏休み前の探究活動はあと3回、計6時間となりました。メディアコミュニケーション班18名は班内で3チームに分かれて活動している訳ですが、どのチームも見えない焦りと足りない時間とのせめぎ合いをしているようでした。実際、この日の活動後に提出してもらった『振り返りシート』に目を通してみると、残りの活動期間に対して自分たちの考えているプロジェクトが実現できるかといったヒリヒリとした緊張感とその分充実した活動の楽しさを記載している生徒が多くいました。それでは、各チームのプロジェクトの進捗状況です。

 まず初めにFacebookでの情報発信を行っているメディアチームです。先週行った富岡町・文化交流施設「学びの森」でのワークショップを通して得た経験を活かしての編集会議を行いました。7人ともとても積極的に新たな特集記事や購読者アップのための方策を考え、意見を交換しました。個人として自分自身の状況をアップするのとは違い、探究活動でチームとして行う以上、共通した自分たちのメッセージを記事に盛り込まなければ行けません。また、1つのアカウントを複数のチームメンバーで使い分けることもなかなか難しいようでした。引き続き探究を深めていって欲しいです。

 次に、コミュニケーションチームです。前々回の広野中学校でのワークショップを経て、楢葉中学校でのブラッシュアップされたワークショップの実現や他の中学校へのアンケートの実施を模索しています。しかし、中学校側とチームの予定が合わず、実施にはまだ二重にも三重にも壁があるように感じます。加えて、相手側への配慮、堅実性に乏しい点があるので、今回の探究活動ではそういった点を一つ一つ埋める作業を行いました。各自が主体的に活動していたことが印象的でした。

 最後に、真ん中チームです。この日までに100件以上のインタビューやメール等での双葉郡や原発事故についての本音を集積してきました。そのため、今回の探究活動では膨大な量のデータをひたすら分析しました。「どうすれば分かりやすく伝えられるだろう?」とか、「この意見は大切にしたい!」と、いったこれまでいただいた意見を一つ一つまとめました。また、Excelを用いてデータをグラフ化することにもチャレンジしていました。細かな色にこだわったりするところなどは高校生らしくフレッシュで良いと思いました。

 

【商業】代表カレーJaぱん について

平成30年6月30日(土)・7月1日(日) ここなら笑店街_アルジャーノン(パン屋)にて、【代表カレーJaぱん】を販売しました。

二日間で、約100個の販売を行いました。

 

※ 次回の販売は、未定です。

 現在アルジャーノンさんは2店舗での経営を始めたばかりのため、ご理解とご協力をお願いいたします。

 

※〔代表カレー〕を召し上がりたい方へ

 こちらの店舗にて召し上がることができます。

 公設商業施設「ひろのてらす」内

  双葉郡広野町大字下北迫字苗代替24-1 イオン広野店内

 くっちぃーな・・・午前11時~午後2時(原則年中無休・臨時休業日有)

  西さんのお店です。

 

○【代表カレーJaぱん】とは

 日本代表専属シェフ西さんのカレーのルーを使用しています。

 焼きカレーパンです。
 形はサッカーボールをイメージしました。
 地元産の野菜を使用しました。
 (今回は、いわき市と広野まちの野菜です。)

  

○購入者の方々に、手作り缶バッチなどのプレゼントをしました。

 ○住民の方々との交流と、地域課題の確認をするためにアンケートを実施しました。

 

 参考資料

6/30・7/1 スペ系【商業】_ここなら笑店街(楢葉町)オープンにむけた活動

6月20日(水)3年次未来創造探究・メディアコミュニケーション探究班メディア

 双葉郡内の8町村の広報誌は、SNS上で広野町や本校の良質な情報発信を行うことを目的としているチームにとって良いお手本です。そこで、長年にわたって広報誌をはじめとした郷土資料を広く網羅し、収集してきた富岡町文化交流センター「学びの森」を訪ねました。

 「学びの森」は蔵書約8万冊を誇る図書館を中心とした複合型文化施設で、平成16年10月に開館しました。図書館の他、500人収容の大ホール、歴史民俗資料館、茶室などを備えています。東日本大震災では、東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示が出るまで町災害対策本部が設置されました。しかし、その後の町全体の長期避難による劣化で配管から水漏れし、床や天井、壁などが破損してしまいました。

富岡町は昨年4月に町の一部が避難解除となり、さくらモールをはじめとした商業施設や日本原子力研究開発機構(JAEA)国際共同研究棟、ふたば医療センターなどを中心に徐々にではありますが町に活気を取り戻しているところです。そこで、震災前には浪江町、大熊町、双葉町にも配置されていた図書館の中では初の再開として、この4月に開館しました。

対応してくださったのは震災前から勤める富岡町教育委員会の三瓶さんと司書の星さん、東山さんの3人です。

復旧工事や再開に向けた困難の状況を伺ったり、広い館内を案内していただいたりしました。その中でも一番印象的だったのは、それぞれ言葉は違っても「日常」を求めているということでした。震災から7年以上が経ちましたが、メディアコミュニケーション探究班が行う発信も誰かの「日常」のための手助けになればと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【商業】ここなら笑店街(楢葉町)オープンにむけた活動

楢葉町の〔笑ふるタウンならは〕に、【ここなら笑店街】がオープンします。

平成30年6月30日のオープンセレモニーに向けて、コラボ商品の開発を進めています。

 

○広野町の商業施設「ひろのてらす」のフードコート「くっちーな」にて、今回のワールドカップに日本代表専属シェフとして同行している西さんに、商品の提案と協力をお願いしました。

 

 

○震災前に楢葉町で営業していた「アルジャーノン」(パン屋)さんに、商品開発と協力をお願いしました。

 

○学校内で、新商品の試食アンケートを実施しました。

 

○オープンセレモニーの6月30日(土)と7月1日(日)には、新商品の販売と私たちがが製作した缶バッチや缶マグネットを限定でプレゼントする予定です。お楽しみに!

 

○これまでの経緯

平成28年度

 ふるさと創造学_産業社会と人間にて、西芳照さんにインタビューを行いました。

 震災後に店を再開したときの心境を話していただきました。

平成29年度

 アルジャーノンさんと協力して、じゃがいもラスクを東京で販売しました。

  参考_農業・商業系列の2年生が東京販売会に行ってきました

平成30年度

 アルジャーノンさんと協力して、広野町のみかんジャムを使ったパンをイベントにて販売しました。

  参考_スペ系【商業】_広野町まちなかマルシェへ出店しました。

 

笑ふるタウンならは商業施設の開業について

 

6月6日(水)未来創造探究について

 今日から関東地方は梅雨入りしました、例年より1~2日ほど早いそうです。そして“東北に春を告げる町”といわれる広野町も夕方から小雨が降る一日でした。また、昨日から考査一週間前となりました。今回の考査は新1年生にとっては高校生活最初の考査であり、3年生にとっては就職活動やAO入試で用いられる3年間の評定が一旦確定する大切な考査です。

 それに伴い、恒例の「放課後学習会」も5日(火)の放課後から始まりました。放課後学習では福島大学生を中心に総勢19名の大学生とカタリバスタッフで生徒の学習指導を2時間程度行います。本校生にとっては“恒例”行事ですが、他校に比べるととても“貴重”な取り組みです。機会を大切にして大事な考査に向けて努力してほしいです。

 

 さて、未来創造探究についてです。メディアコミュニケーション班コミュニケーション・チームはかねてから計画していた広野中学校でのワークショップを開催しました。以前に富岡町・心のケアセンターの渡邊正道さんから教えていただいたアイスブレイクを皮切りに中学生との心の距離を縮め、悩みなどを聞き取り、共に考えました。前述したカタリバさんの手法である大学生と高校生の“ナナメの関係”を中学生と高校生に活かしたわけです。これからの活動で今日のワークショップを分析し、新たなPDCAサイクルを作っていく予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サツマイモ苗の植え付け

 6月6日(水)広野町保育所においてサツマイモ苗の植え付け実習が実施されました。

 スペシャリスト農業で栽培を選択する3年生5名が広野保育所の子ども12名と一緒にサツマイモ苗をプランターに植え付けました。生徒たちはサツマイモについてペーパークラフトなどを使い、子どもたちにわかりやすく説明していました。

秋には収穫作業を一緒に行う予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

子どもたちへの説明に向けて準備する様子                            サツマイモの苗を植え付ける様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 植え付け後に水をあげる様子                         みんなで記念撮影

5月30日(水)3年次未来創造探究

 早いもので今回が5月最後の探究の時間でした。ほんの一か月前には快晴の遠足であったり、ゴールデンウィークであったりしたのに次回行う際には夏の装いです。そして、5月は放課後の時間を利用した担任との面談だけではなく、探究担当者との面談(壁打ち)を行いました。3人の担当者それぞれと

①現在のプロジェクトの進行状況や目的、今後の見通し
②チームの人間関係
③自分自身の進路(未来)
について話し合いました。また、セルフエッセイ作成や進路探究(木3コマ)とも絡み合いながら生徒は探究活動だけではなく、自分自身のことも深められた一か月間だったのではなかったでしょうか。どの生徒との会話をとっても1年次より周囲に対して寛容であったり、自分自身のことを客観的に考え進路を選んでいたり、苦しい探求の展開でも話を弾ませて話ができたりできるようになったことに成長を感じました。

 

 まず、原子力防災探究班です。楢葉町・楢葉遠隔技術開発センターから中井俊郎副所長等をお招きし、施設の紹介、プロジェクトの壁打ちを行いました。最も興味深かったのは、防護服の着用体験です。生徒は初めての体験だったらしく、とても興奮していました。

 

 さて、メディアコミュニケーション探究班ですが、今週も3班3様な活動を行いました。まずは富岡町・さくらモールでインタビューを行った「真ん中チーム」を紹介したいと思います。心配された雨の影響もなく、予定通り5人でインタビューを行うことができました。当初予定していた富岡町役場でのインタビューは先方の都合で行うことができませんでしたが、来店されていたお客様に積極的に声をかけ、貴重な意見を持ち帰ってくることができました。全国からSNSで集めている双葉郡や震災事故についての意見とまとめ、これから分析していくそうです。

 次に、コミュニケーションチームです。来週に行う予定の中学校でのコミュニケーションワ-クショップについての計画と準備を行いました。成功することを期待しています。

 最後に、メディアチームです。更新の頻度や担当者などプロジェクト実施に向けて大枠は固まってきた印象です。しかし、最も大切な記事やその内容について、机上の空論を脱しない状況です。小中学校で学んだ社会科での地域調べや、町や村が行う名所旧跡案内にはない観点とこれまでの学習や独自の取材から得られた“知”を盛り込んだ内容を記事にしていって欲しいです。

未来創造探究生徒探究結果発表会まで、あと7回!

 

【農業・商業】連携授業「課題研究」に、卒業生(佐藤勇樹さん)が助言者として参加!

 今年3月に卒業した佐藤勇樹さんが、2年生の農業×商業コラボ授業「課題研究」に、助言者として参加しました。本授業は、スペシャリスト系列の農業と商業を選択している生徒が模擬会社を作り、仙台や東京などの都市型マーケットを意識した商品開発、事業計画作成、販売戦略の立案、販売、評価の一連6次化商品開発のプロセスを体験的に学びます。現在、福島大学で学んでいる佐藤さんは、本校在学中にFMふたばプロジェクトを立ち上げ、中心メンバーとして広野町の復興に尽くしてきました。後輩たちは、ものづくりの難しさや、企画の立ち上げ方など佐藤さんのアドバイスを真剣に聞いていました。

授業の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【商業】広野町まちなかマルシェへ出店しました。

平成30年5月27日(日)10時~12時頃

場所_元馬場医院駐車場(双葉郡広野町下浅見川築地25)

広野わいわいプロジェクト主催 広野町まちなかマルシェへ出店しました。

 

前日に、A型看板を書き直しました。切り貼りもして印象UP!

手作りPOPと販売したパンです。

 

売り場の完成

今回は、本校WEBのイベント告知を見て、県外からもお客さんがいらっしゃいました。

お隣のブースとの交流。この後、外国の楽器を体験させていただきました。

準備や片付けも、地域の方々と一緒に行いました。

 

販売品目

・みかん大福

・広野町二ツ沼直売所で販売されている「みかんマーマレード」を使ったパン

 (アルジャーノンさんと共同開発したパンです)

 

このイベントは月に1回、広野町に賑わいを取り戻そうと実施されているイベントです。

  

(次回の参加予定イベント)

笑ふるタウンならは商業施設の開業オープニングセレモニー

笑ふるタウンならは内に整備を進めている商業施設(愛称:ここなら笑店街)は、次のとおり開業の予定となりましたのでお知らせいたします。

オープニングセレモニー 平成30年6月30日(土)

「カタリ場」プログラムが行われました

 5月23日(水)の5・6校時、1年次の「産業社会と人間」で、NPO法人カタリバによる出張授業「カタリ場」が行われました。本プログラムは、大学生ボランティア(先輩)とのナナメの関係での対話を通じて、生徒に高校生活や将来に向けて動機づけすることをねらいとして実施されました。

 生徒たちは、これまでの経験を語る先輩の話に真剣に耳を傾けるとともに、現在の自分と向き合い、深く内省しているようでした。授業の最後に、生徒それぞれが今日から取り組む行動目標について、先輩や友人と約束を結びました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月23日(水)3年次探究活動

 5月も終盤を迎え、あと10日もすると衣替えです。しかしながら、この日は若干肌寒さを感じる一日でした。

 この日、3年次未来創造探究では、以下のような取り組みをそれぞれ行いました。

① 原子力防災探究班:4チームに分かれて探究を深めました。それぞれのチームが自走していて、

 主体的な活動だと感じまし  た。また、巨大な付箋紙を使用するなどツールの使い方も上手でした。

② メディアコミュニケーション探究班:3チームに分かれて活動をしています。

 (ア)メディアチーム7人はここにきて大きな転換期を迎えています。それというのもこれまで進めてきた「紙芝居プロジェクト」が頓挫してしまったからです。そこで、新たにチームが合併する形でSNSでの情報発信に向けて始動したところです。テーマや役割といった大綱から更新頻度など小さなことまで黒板や思考ツールを用いて話し合っていました。そういった思考ツールの活用も身について来て、頼もしく感じました。


(イ)真ん中チームは先日19日(土)に行った富岡町でのフィールドワークの振り返りを行いました。いつの間にか「富岡町文化交流センター 学びの森」や「茨城大学」と連携して意見交流を行っていて、素直に感嘆しました。引き続き来週30日は富岡町役場でのフィールドワークを実施する予定です。

(ウ)最後に、コミュニケーションチームです。6月6日(水)に予定する広野中学校での「つながりワークショップ」に向けた準備や他の双葉郡内の中学校へのアンケート作成を行いました。安定してプロジェクトが進められているチームです。
 

 今回は2班だけの紹介になってしまいましたが、いずれの探究班でも「知」につながる活動が展開されました。未来創造探究生徒研究成果発表会まであと9回です!

 

田植え実習

 5月22日(火)有限会社フロンティアひろの所有水田において田植え実習が実施されました。

 スペシャリスト農業で栽培を選択する3年生5名がヤンマーアグリジャパン株式会社鈴木健二さんの指導の下、田植機による田植え実習が行われました。作業をした3年3組鈴木章浩さんは「登下校中に田植えをしている風景をみるが、実際にやってみるととても難しかった。」と感想を述べました。

田植えの様子1

田植えの様子2

田植機に苗を付ける様子

壮行会

 5月21日(月)高体連県大会などへ参加する部活動の壮行会が本校体育館で実施されました。

男子サッカー部、女子サッカー部、レスリング部、剣道部、ソフトテニス部、陸上競技部、卓球部、女子バレーボール部の100名を越える選手が登壇し県大会への意気込みを述べました。

 壮行会に参加できなかった猪苗代校舎バドミントン部の男子主将廣澤紫雲さんから「今年は昨年のインターハイで3冠を取ることのできなかった悔しさと、選抜で負けた悔しさを全てインターハイでぶつけるためにも、県予選では、全種目優勝して良いスタートをきれるようにしたい。」同じく女子主将水井ひらりさんからは「昨年は、女子が全種目制覇したので、今年も昨年につづき全種目制覇することが目標。そのために、日々の練習を全力で取り組み、支えてくださっている方々への感謝の気持ちを忘れずにしていきたい。」との意気込みを生徒会代読で本校生に伝えました。

丹野純一校長より激励を受ける選手たち

 

女子サッカー部のあいさつの様子

 

応援委員による応援の様子

 

【商業】広野町まちなかマルシェへ出店します。

平成30年5月27日(日)10時~12時頃

場所_元馬場医院駐車場(双葉郡広野町下浅見川築地25)

広野わいわいプロジェクト主催 広野町まちなかマルシェへ出店します。

 

販売品目

・みかん大福

・広野町二ツ沼直売所で販売されている「みかんマーマレード」を使ったパン

 (アルジャーノンさんと共同開発したパンです)

 

このイベントは月に1回、広野町に賑わいを取り戻そうと実施されているイベントです。

 

(参考リンク)

4/20-22 スペ系【商業】_販売実習を行いました。

 

(次回のイベント)

笑ふるタウンならは商業施設の開業オープニングセレモニー

笑ふるタウンならは内に整備を進めている商業施設(愛称:ここなら笑店街)は、次のとおり開業の予定となりましたのでお知らせいたします。

オープニングセレモニー 平成30年6月30日(土)

5月16日(水)3年次未来創造探究

 先週までのセルフエッセイ作成を引き続き行う探究班があったり、すでに次のプロジェクトに向けてフィールドワークを実施する探究班があったり、プロジェクトに向けた調べ学習をパソコン室で行う班があったりと夏の花畑のように百花斉放な様相を呈していました。

 さて、ふたば未来学園高校では探究班の担当教員同士で情報・ツールの共有を行う機会を設けています。例えば、今週のメディアコミュニケーション探究班では原子力防災探究班が先週行った「担当者との2者面談」を実施しました。主に、現在のプロジェクトの進捗状況とチーム内での人間関係について話しました。何か担当教員から答えを一方的に与えるのではなく、担当者を壁や自分自身の鏡に見立て、頭の中だけにある考えを言語化し外に出すことで、思考を構築していくことを手助けすることが目的です。9月19日の未来創造探究生徒研究成果発表会まであと10回ということでどの生徒も、どの探究班でもまとめに向けて加速度を増してきた印象でした。

最後に、この時間は福島県選出の国会議員 玄葉 光一郎代議士や遠藤 智広野町町長が参観に来てくださいました。こうした外部の大人からの意見がそれぞれのプロジェクトの深みを増していくきっかけになるので、生徒は緊張しながらも自分たちの目指している目標や理想とする将来について説明していました。

 

SNSマナーアップ講座

 5月17日(木)に「SNSマナーアップ講座」が本校舎の1,2年生を対象に行われました。講師として、双葉警察署刑事生活安全課の松本美智子氏、広野町駐在所の高橋誠 氏にお越しいただき、実際に起きたSNSでのトラブルのお話や、防犯指導をしていただきました。

 県内でもSNSによるトラブルから、命を落としてしまう事例もありました。本校生にはこの講座で学んだことを忘れず、SNSやスマートフォンを正しく使用していってほしいです。

講座の様子

 

 

高崎経済大学附属高校の皆さんと交流会を行いました。

5月14日(月)高崎市立高崎経済大学附属高等学校の

オナークラスの皆さんが、ふたば未来学園に来訪されました。

スーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校同士の

交流ということで、双方の学校紹介、活動紹介などを行い、

限られた時間でしたがグループごとのフリートークで

 震災当時の話をするなど内容の濃いひとときを

過ごすことが出来ました。

 オナークラスの皆さんは、1泊2日のプログラムで、

ほかには、富岡町内や、楢葉町遠隔技術開発センターなど

訪問されるそうです。

 お互いの交流を通して、群馬のこと、福島のことを

知り合うこと、繋がることが出来ました。

オナークラスの皆さん、ありがとうございました!

交流会の様子

 

【商業】二ツ沼フェスタに参加しました。

○平成30年5月3日(木)10時00分~

 場所_二ツ沼総合公園(双葉郡広野町)

 イベント名_二ツ沼総合公園ふれあいフェスタ2018

 

広野町のみかんを使った「みかん大福」と楢葉町のゆずを使った「のの字」

雨の中多くの方にお買い求めいただきました。

広野町のみかんを使ったプリンです。お試し販売中です。

生徒個人で開発をすすめているマカロンについてアンケート調査中

 

みかん大福とのの字はそろそろ販売終了です。

お買い求めは、いわき駅ビル3Fの菓匠庵。もしくは道の駅よつくら港へお願いします。

 

5月9日(水)ほぼ一月ぶりの3年次未来創造探究

 年度初めの様々な行事やゴールデンウィークの影響で4月18日(水)以来となる未来創造探究を行いました。それではこの期間、探究活動は全く行われていなかったのでしょうか?

実は、この探究空白期間を上手に利用して、生徒たちはウェブ上で各担当の先生とやり取りしながらセルフエッセイ(注1)の深掘りを行っていました。そして、9日(水)はその発表会を行いました。しかし、単なる発表会ではなく、2年次に“未来創造学”で学んだ“輪読”の技法を活用したものでした。

具体的には3~4人のグループを作り、ワークシートと共に自身のセルフエッセイを回します。各自読んだら批判的な視点からの感想と、今後の探究へのアドバイスをワークシートに記載します。最後、戻ってきたワークシートに書かれた内容を読み込み、さらに改善し、セルフエッセイの完成となります。完成したセルフエッセイは今後の探究活動だけでなく、きっと論文や各自の進路にも生かされるはずです。

その後、これまでの探究活動の継続をしました。これから5週間、前期中間考査までは毎週水曜探究活動が絶え間なく行われます。良いアウトプットができることを期待しています。

「命の大切さを学ぶ授業」 もう一度あいたい ~伝えたい想い~

 5月10日(木)に「命の大切さを学ぶ授業」が本校体育館で行われました。講師として、交通事故遺族の会「こまくさの集い」代表の渡邊理香さんにお越しいただきました。渡邊さんから、ご自身の娘を交通事故で亡くしてしまったときの想いを生徒達に伝えていただきました。講話中には、教員・生徒ともに涙を流しながら真剣に渡邊さんのお話を聞いていました。講演後のアンケート・作文には、枠に収まらないほど記入している生徒もおり、非常に心に残る授業となりました。

講話の様子

 

事故当時の記事や写真

 

大戸屋×ふたば未来 プロジェクトの様子① ~全国発売に向けていよいよ始動!~

 本校、スペシャリスト系列農業で食品製造を選択している生徒5名と株式会社大戸屋ホールディングスによるメニュー開発がいよいよ始まりました。

 4月24日(火)、株式会社大戸屋の東京本社商品開発部長、マーケティング企画部部長、コーポレートブランド室次長、NPOカタリバジュニアマネージャーの方々がご来校され、生徒たちと初顔合わせを行いました。

この日の授業は、「好きなおかず一品を作成する」という大戸屋さんからの課題のもと、一人一作品を調理しました。

試食会では、「大戸屋のお客様10万人の胃袋を満足させるためには、第一に“おいしい料理”の徹底と、料理にメッセージを込めることが大切である」というアドバイスをいただきました。

次回、5月の試作までの課題として、どのようにしたら「福島の魅力」をいっぱいに全国の方に伝えられるのか、美味しい定食とはどんなものか、について授業で考えていきたいと思います。

「福島の“食”で、全国に満腹と笑顔を届けたい」生徒達の課題研究が、始まりました。

 ↓大戸屋さんの大切な想いを学びます!

メニュー開発がいよいよ始動!

実際に大戸屋店舗で使用されている食器を使い、

盛り付けまで考えます↓

 

調理する人のことを考えて作ります!

作品のプレゼンをしながら評価していただきます

大戸屋さんと初対面です!

 

 

生徒総会が行われました。

 4月25日(水)5、6校時に生徒総会が行われました。総会では、生徒会役員による決算報告、今年度の行事計画・予算についての説明がありました。校長先生のお話では、多数派だけではなく、少数派の人達の意見にも耳を傾けることが大切であることや、民主主義の考え方についてのわかりやすい説明がありました。

議事では、議長の進行によって、各委員会委員長、各部活動部長の年間活動目標や計画の紹介がスムーズに行われました。質疑応答では、生徒会員から数々の質問が出され、活発な総会となりました。

 会長挨拶(代理副会長による挨拶) 

校長先生のお話

1年生にとって初めての総会

議長によるスムーズな進行

積極的に質問する生徒会員の様子

質問に真摯に答える役員

東北大学大学院生命科学研究科分子化学生物学専攻 渡辺正夫教授研究室に訪問してきました

去る5月1日(火)3年次遠足時、自由行動の時間を活かして希望する生徒と共に東北大学大学院生命科学研究科 渡辺教授の研究室を訪問してきました。渡辺教授が進める高校生とのPBLについて短い時間ではありますが意見交換を行ったり、アドバイスを頂いたりしました。昨年度までの10年に渡る活動はそれぞれのプログラムや参加する生徒自身の着実な成長が実感できる大学主体の素晴らしい実践で、毎年10回に渡るそれぞれの講義はAcademicで興味深いものでした。また、渡辺教授が指導員を務める観音寺一高での事例紹介については大変興味深く、今後本校でのアクティブラーニングにも生かせると感じました。

最後に、教授の研究室を案内していただきました。高校の理科室とは比較にならない機材でしたが、うっかり写真を撮影することを失念してしまいました。加えて、7年前の震災での被害についても語って頂きました。

(教授が運営されるHPに写真での紹介や研究室の紹介がありますので是非下記のリンクから訪問してみてください。)http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/

 

イオン広野店ひろのてらすにおける販売会

4月26日(木)イオン広野店ひろのてらすにおいて販売会が実施されました。

スペシャリスト農業を選択する3年生10名が製造したパウンドケーキや栽培したカーネーション、野菜苗などを販売し、多くの方に購入していただきました。

地域の方からは、「メニュー開発の新聞見たよ、頑張っているね。」「つぎはいつやるの?」「君たちが作ったの?ふたば未来って農業やってたんだ。」など声を掛けてもらいました。

 

販売会の様子①

販売会の様子②

 

【商業】販売実習を行いました。

スペシャリスト系列(商業)の生徒が、みかん大福やのの字の販売を行いました。

 

○平成30年4月20日(金)14時頃~15時30分

 場所_セブンイレブン福島広野町店(双葉郡広野町大字下北迫字腰巻14-1)

 

○平成30年4月21日(土)12時30分頃~

場所_双葉みらいラボ(本校舎西門前)

NPOカタリバの方々と販売しました。

昼休みには、多くの保護者の方がいらっしゃいました。

PTA総会終了後は、部室前に場所を移動して行いました。

気がつけば、商業以外の生徒たちもお手伝いしてました。

 

平成30年4月22日(日)10時~12時頃

場所_元馬場医院駐車場(双葉郡広野町下浅見川築地25)

広野わいわいプロジェクト主催 広野町まちなかマルシェへ、NPOカタリバの方と出店しました。

イベント終了後は一緒に片づけまで行いました。

(新聞記事リンク先)

福島民報 http://www.minpo.jp/news/detail/2018042451061

 

(参考リンク)

次回は、2018.5/3(木)ふれあいフェスタ2018(10:00~ 二ツ沼総合公園)に出店します。

 

【商業】みかん大福・のの字・みかんプリン 販売します。

○平成30年5月3日(木)10時00分頃~売切れ次第終了

場所_二ツ沼総合公園(双葉郡広野町)

イベント名_ふれあいフェスタ2018

 

以下の商品を販売します。

・広野産のみかんを使った【みかん大福】

・楢葉産のゆずを使った【のの字】(限定5本)

 

今回のみのお試し販売商品はこちらです。

・広野産のみかんを使った【みかんプリン】

 ひんやりしたプリンです。

 

図書寄贈式が行われました

本文】
 京都トヨペット様より323冊(60万円分)の寄贈がございました。今年度で3年目となります。寄贈式には京都トヨペット株式会社執行役員営業本部長の内藤克巳様、同じく営業本部広告宣伝担当の永原早苗様、柳原雅美様の3名に御来校いただきました。内藤様からの御挨拶と目録授与ののち、本校丹野校長の挨拶と図書委員生徒から感謝状授与が行われました。寄贈式に続いて図書委員の生徒と京都トヨペットの皆様との交流の時間をとらせていただきました。図書委員の生徒が最近読んだ本の紹介をしたり、将来の夢を語るなど和やかな時間となりました。
 寄贈いただいた図書は、大切に活用させていただきます。誠にありがとうございました。

寄贈式の様子

目録授与  

京都トヨペット内藤様と図書委員長

 

【商業】みかん大福・のの字 販売します。

以下の日程で、スペシャリスト系列(商業)の生徒が、みかん大福やのの字の販売を行います。

 

平成30年4月20日(金)14時頃~15時30分

場所_セブンイレブン福島広野町店(双葉郡広野町大字下北迫字腰巻14-1)

 

平成30年4月21日(土)12時30分頃~

場所_双葉みらいラボ(本校舎西門前)

NPOカタリバと一緒に販売します。

※本校体育館では、農業選択者が手作り菓子や花を販売します!

 

平成30年4月22日(日)10時~12時頃

場所_元馬場医院駐車場(双葉郡広野町下浅見川築地25)

広野わいわいプロジェクト主催 広野町まちなかマルシェへ、NPOカタリバと一緒に出店します。

ふたば未来学園のイメージって??

  「あなたって、悩みなんか無さそう」と、言われ、「実は繊細なのになぁ」と、思ったような経験はありませんか?本校の場合、学校単位でそういったイメージとのギャップがしばしば発生します、「有名人がたくさん来ていそう」とか。

 確かに、平田オリザ先生をはじめ著名なふたばの教育復興応援団の方に来ていただき、貴重な指導を頂ける機会もありますが、そういった特別でない、いわゆる普通の授業も展開しています。それは、普段からの当たり前な学びがあってはじめて特別な学びが活きてくるからです。

 例えば、4月11日(水)に行われた3年・未来創造探究では「セルフエッセイを作成しよう!」を行いました。このセルフエッセイは3年次探究の最後に控える論文制作の核になることは勿論、自分自身のアイデンティテイの確立にもつながる大切な活動です。

これまでの自分自身の震災体験など生い立ちや地域の分断や偏見に関わることをスタートに、本校でのこれまでの学び、そして9月の成果発表会までに実現していきたいことを第三者へ語る形で記載します。目安は1200字程度です。分量の多さや掘り下げていくことの難しさに生徒たちは大変だと言いながらも夢中になって取り組んでいました。そのため、授業後には「先生、明日までもうちょっと書き足してもいいですか?」とか、「昔のことを親にも聞いて来てみたいんですけど」と、言ってくる生徒も大勢いました。気になる内容ですが、小学校での避難先でのいじめの経験を記載する生徒もいました。今後は担当教員と壁打ちをしながら5月はじめまでの期間を使って完成を目指し、それぞれの探究班ごとに発表会を行う予定です。

【商業】A型看板にPOP作成をしました。

平成30年4月13日(金)

スペシャリスト系列【商業】_科目「商品開発」

 

週末に実施する販売に向けて、A型看板にPOP作成を行いました。

文字のバランスやキャラクターなど、太字と中字のペンを使い分けて作成しました。

 

4月21日(土)のPTA総会では、スペシャリスト系列【農業】や【商業】の販売が予定されています。

 

(参考リンク)

【スペシャリスト系列(商業)】ビジネス基礎の取り組み

「みかん大福」に関する講義を受けました

 

 

ふたばの教育復興応援団 小泉進次郎議員へのNY研修報告

 昨日の更新と同日、ふたばの教育復興応援団のお一人である小泉進次郎議員にも3月2日から3月11日に渡って行われたNY研修についての報告を行いました。

 報告後、小泉議員からは「プレゼン能力が鍛えられている。私たちの世代にはない力だ。」と、お褒めの言葉を頂きました。小泉議員はご自身の留学経験を踏まえ、「オーストラリアへの3週間の短期留学時、2週間目の終わりにビビビッ!と、電流の走るような瞬間があり、最後の1週間は英会話が劇的に上達した、つまり、若い頃にはスポンジのように物事を吸収する瞬間がある」と述べていただきました。

 最後に、小泉議員からは3つのさらに期待したいこと、学校生活で励んで欲しいこともお話し頂きました。その3つとは、

 ①グローバルシティズンシップ(地球市民)であることを常に意識し、福島、日本、世界に貢献できる

  人間になって欲しい。そのためには自国の歴史を良く学習して欲しい。


 ②大谷翔平選手の活躍を例に、自分よりも圧倒的に凄い同世代をイメージして欲しい。

 ③自分にしかない言語を持って欲しい。つまり、ふたば未来学園の生徒には「福島」という本校生に

  しか語れないものが予めある。誰かが既に行っていることには未来がないので、誰も歩んでいない

  道をあえて選んで欲しい。

と、いう事でした。

生徒たちはこれからの新学期に向けて思いを新たにしていました。

 

林芳正文部科学大臣へのNY研修報告会

3月2日から3月11日に渡って行われたNY研修に参加した3年生のうち10名は、文科省を訪れて、林芳正文科大臣と新妻秀規大臣政務官に、研修の報告を行いました。生徒は、ニューヨークでの国連関係者などとの議論を通じて、世界的な視点を持ちつつ、コミュニティの課題に向き合っていく「グローバルシティズンシップ」の重要性に気付いたという。

報告では開校以来、SGHに認定されている本校ならではの学習である、「未来創造探究」とNY研修とのつながりや、そこで得た学びについて4名の生徒から報告をしました。

研修リーダーである遠藤 瞭は、科学技術のイノベーションがもたらす負の側面に着目。「負の側面は実感が伴わないために、多くの人にとって理解しにくい」と指摘した。実感の差を埋めるためにも、震災や原発事故の教訓を伝えて続けていくことの重要性とリスクコミュニケーションの必要性について報告しました。報告の最後には、「将来は原子力工学の勉強をして、放射性廃棄物の処理に携わりたい」とも話しました。加えて、この研修での学びは探究活動を通して地域の復興に貢献するだけでなく、これからの後輩にも伝え、貢献していきたいと話しました。

報告を受けて林大臣から、「私の好きな言葉の一つに“Think Globally, Act Locally”(シンク・グローバリー、アクト・ローカリー)という言葉があり、皆さんには、世界のことを考えながら、自分が今ここで何ができるのかについて、是非とも考えてもらいたい」と述べられました。

 

【商業】葛尾村復興交流館の愛称を考えました。

平成30年4月11日(水)

スペシャリスト系列【商業】_科目「課題研究」

 

双葉郡を知る・思う・考えるという視点から、葛尾村復興交流館の愛称募集に応募しました。(募集は4月13日で終了です。)

葛尾村を知るために、一社葛力創造舎さんの「葛尾村の冬みいつけた!」と「葛尾村の秋みいつけた!」を参考にしました。(この冊子には、本校生徒の活動も紹介されていました。)

SGH ニューヨーク研修⑦国連関係者意見交換

 ついに集大成となる国連本部での、関係者との意見交換の朝を迎えました。
生徒たちは朝6:30からホテルでリハーサルを行い、最後の確認と練習に励んでいました。

 今回はUN-DPI(広報局)から4名の職員の方、そしてUN Youth Delegate から5名の方、さらには日本政府代表部から数名の方が出席されます。Chairを務めてくださるのは、Ramu Damodaran 国連広報局副部長です。

 国連本部事務棟の上層階の会議室に移動し、冒頭にDamodaran副部長からスピーチをいただきました。この中で、Damodaranさんは、最近本校に関するディスカバリーチャンネルのTV番組を観たと、未来創造探究での取り組み等に詳細に触れながら挨拶をしてくださいました。「未来創造探究の取り組みは素晴らしく、コミュニティでの活動とUNの活動は互いに応用されていく。私たちは何が出来るか互いに質問すべき、教室の中で限界を設けず、UNと福島のブリッジをかけることが重要。今日あなたたちは国連加盟約200か国、70億人に話をすることになる」とおっしゃってくださり、一同感激しました。

☆国連幹部のDamodaran 氏による冒頭スピーチ
  
 その後は、生徒たちからプレゼンテーションとスピーチを行いました。これまでの集大成にふさわしく、スライドをそぎ落とし、内容を磨き、聞き手のことを考えてSDGs(持続可能な開発目標)との繋がりを意識した、素晴らしいプレゼンテーションとなりました。
 続いて、3名の生徒がスピーチを行いました。「持続可能な社会を実現する、これからの科学技術への向き合い方」と「誤解やフェイクニュースによる分断を超えるコミュニケーション」の2つのテーマでのスピーチを、皆さんはうなずきながら聞いてくださいました。

☆福島の課題と世界の課題を重ね合わせ、SDGsに言及しながら発表する生徒総括リーダー
  
☆美しい富岡町の桜のトンネルの下で世界の方々と笑い合う日を目指すとスピーチする生徒
  
☆避難の体験をもとに、世界の難民問題に自分事として向き合っているとスピーチする生徒
  

 終了後は、「セネガルでも皆さんの経験を共有することで、同じことが起こらないようにすることが出来る。エボラ熱やプエルトリコのハリケーンで苦しんでいる人にも発信したい。皆さんの発表、考えを世界レベルで共有し、またフィードバックを返したい。」「今日をステップとして次のステップへ進もう」等のコメントを頂きました。

 その後、日本政府代表部主催の昼食会で、引き続き出席者と生徒たちは議論を行いました。
それぞれの生徒が取り組む探究テーマについての助言を頂いたテーブル、SDGsの17のゴールの中で注目しているものはどれか意見交換をしたテーブル、国連Youth Delegateの方々の移民や被差別等の多様で困難なバックグラウンドについての話を聞いたテーブルなど様々でした。また、この研修で訪問したSchomburg Center(黒人文化の展示館) や 9.11 Memorial の印象をお話ししたところ、「まさに自分はムスリムのアフリカンアメリカンとして、幼少期も9.11後も困難を経験してきた」との体験談を聞かせていただいたテーブルもありました。

 それぞれの生徒たちが、自分たちの取り組みに新たな視点を得るとともに、自信を深め、福島と世界のつながりのみならず、自身と国連のつながりについても実感を持って深く理解した一日となりました。

☆昼食会で福島・世界それぞれの場で取り組む課題解決について意見交換
  

☆昼食会では近い距離でコミュニケーションをとり、福島と国連の間に橋が架けられました
  

☆国連広報局職員やYouth Delegateの皆さんと
 

☆別れを惜しみ連絡先を交換
 
 お互いに名残惜しいなか記念撮影をして終了となりましたが、来年もこのような機会を設けていくこと、さらには、Youth Delegate による福島ツアーを検討したい、という話も持ち上がり、まさに福島とUNの間に橋が架けられ、今年度のSGH NY研修は大成功に終わりました。

 妥協せずに挑戦し、ハードスケジュールを駆け抜けた渡航生徒たちを誇りに思います。
また、この研修に多大なるご協力をいただいた、国連日本政府代表部、コロンビア大学、国連国際学校、NPOグローバルキッズ、NY市の関係者の皆様に、心から御礼を申し上げます。

 

SGH ニューヨーク研修⑤911ミュージアム意見交換

 なんと、大雪の警報が出て、今日はUNIS(国連国際学校)が休校になってしまいました。
 残念ですが、気を取り直して「災い転じて福となす」ために、午前中はじっくりと時間をかけてプレゼンテーションの改善について話し合いました。
 午後は、雪もひどくならなかったため、研修プログラム再開し、9.11 Tribute Museum を見学しました。
 テロ発生時にWTCで働いており、生き残ったPieterさんから、当時の状況やその後の復興について、お話をうかがいました。映像や音声による臨場感のある展示と、Pieterさんの語り口から、事件当時の状況について理解を深めました。

☆911テロ事件から生還したPieterさんに当時の話を聞く
  
☆ポジティブな良い人生を送り、良い世界を作ってほしいと語るPieterさん
  
 夜の振り返りミーティングでは、犠牲となった方への想像力を働かせながら話し合い、伝えていくことの大切さを確認していました。また、生徒たちは、911の背景や、その後の戦争への展開、さらには事故後のイスラム教徒への差別など、関連情報を事前に調べたうえで見学をしていました。「その後のことに触れられておらず違和感がある。日本人ではない人から沖縄の資料館を見たら同じように感じるのだろうか?」「Pieterさんのコアメッセージは何だろう?」「今度出来る原発事故の資料館(アーカイブ施設)で私たちはどう伝えるべきか」と話し合いは展開していきました。たしかに、これは大切な問題だと思います。

 日程も終盤に差し掛かり疲れもたまっていますが、移動中の地下鉄では、いつもプレゼンテーションやスピーチを練習する姿が見られます。最後の一瞬までクオリティを上げていく、学校の、福島の、日本の代表としての自覚が感じられます。

☆移動中も寸暇を惜しんでプレゼンの練習
   
 
 

SGH ニューヨーク研修⑥同世代とのディベート・ディスカッション

 大雪から一転、快晴の木曜日です。
 本来は自主研修で思い思いの所へ赴く予定でしたが、生徒たちは「昨日の休校で実施できなかったディベートやプレゼンテーションを是非行いたい」と強く希望し、急遽この日もUNIS(国連国際学校)を訪問しました。

 1時間目は、ディベート。テーマは『Under CTRL:イノベーションを続けていくと持続可能な社会に到達するか』で、一昨日英語で実施したディベートを、日本語を学習している生徒たちと日本語でディベートしました。

 生徒たちはUNISの生徒たちをリードしながら、冬から学んできた知識を生かして、活発な議論を行いました。躊躇せずに発言し合い、フォローし合う「チーム」としての姿が見られました。

☆ディベートをリードして意見を述べる生徒
  

 続いて2時間目は、一昨日にディベートを行った12年生(高3)を対象に、プレゼンテーションとスピーチを行いました。中には、シャドウイングでペアになっている生徒も居り、距離が近く親密な雰囲気の中での議論となりました。
 なお、プレゼンテーションとスピーチは、渡航している全員に必ず数回の出番が回ってきます。お互いに高め合う気持ちを持って、原稿を見ない、ジェスチャーを交え語り掛ける、アドリブで話す等の姿が見られ、日に日にクオリティは上がってきました。

☆スポーツを通じた街づくりについてスピーチする生徒
  
☆再生可能エネルギーによる社会の創造についてスピーチする生徒
  
 プレゼンテーション後には少人数のグループに分かれて意見交換を行いましたが、「福島の課題と世界の課題の重なり」について積極的に問いかけていくグループもありました。
UNISの生徒たちから「原子力災害の復興についてこのような取り組みをしているのであれば、その話を聞いてから(一昨日行った)ディベートを行いたかった」「プレゼンテーションにはデータも個人的エピソードも入っていて説得力がある、自分たちではこうは出来ない」等のフィードバックをいただきました。
 雪の影響で変則的になってしまいましたが、これで2日間にわたるUNISでの生活は幕を閉じました。

☆意見交換で積極的に問いかける生徒
 

 午後は、本来予定していた自主研修を短時間に圧縮して実施しました。自由の女神を見に行った班、メトロポリタン美術館でアートに刺激を受けた班、昨日の語り部の方の話を深めようと国立9.11Memorial(昨日の施設とは別の展示がある)を訪問した班などそれぞれでした。

☆つかの間の自主研修。彼方に自由の女神が見えます
  

☆自主研修で9.11 Memorial へ。昨日に続き対立と平和について考えます
 
 夕方には、NPOグローバルキッズを訪問し、アフリカンアメリカンや、環境正義について考えている同世代約20人にプレゼンテーションとスピーチを行い、交流しました。こちらも前日の実施予定であったものを変更しての実施です。

 ピザを食べながらのラフな会でしたが、プレゼンテーションとスピーチで引き込みました。
 冒頭のクイズ「現在も避難指示が出ている地区の面積は何%?」では、3~4割の子が12%程度と答え、6~7割の子が「55%」と答えました。正解はほぼ手のあがらなかった「2%」です。これまでの認識と実際の福島の復興の間に大きなギャップがあることを知り、驚いていました。
 そして、それぞれアドリブを効かせた3人の生徒のスピーチには、涙を流して聞き入る姿が見られ、「経験を共有してくれてありがとう」との言葉も聞かれました。終了後生徒たちはSNSのアカウント交換をするなど、盛り上がっていました。

☆災害後の住民の心のケアの取り組みを世界に適用することについてスピーチをする生徒
  
☆社会の課題をより深く考えてもらいたいと、演劇の台本創作をしていることをスピーチする生徒
  
☆終了後は名残惜しそうに連絡先の交換や記念撮影が続きました
  

SGH ニューヨーク研修④国連国際学校滞在

 今日から国連国際学校(UNIS:United Nations International School)での生活が始まりました。国連職員の子弟をはじめとした約120か国から集まっている生徒たちとペアを組み、学校生活を送ります。

 1時間目は、いきなり英語でのディベートに臨みました。テーマは『Under CTRL: Technology, Innovation and the Future of Work “Does innovation help in developing and creating a more sustainable future?”(イノベーションを続けていくと持続可能な社会に到達するか)』です。

 生徒たちは、福島の原子力発電所の事故というテクノロジーをコントロールできなかった時のリスクを体験し、同時にロボットや再生可能エネルギーなどのテクノロジーによる復興を目指している福島に住む者として、何を主張するべきか、昨年末から輪読や地元のロボット開発拠点の視察を行うなど、準備を重ねてきました。
 本校生とUNISの生徒たち混在で肯定側/否定側に別れて、「今のテクノロジーで本当に持続可能な社会が作れるのか?福島の問題を考えるとリニューアブルエナジーを発展させていくべき」「イノベーションの暴走を人間がコントロールできるのか」「AIの発展による雇用の減少にどう向き合うのか」等の意見が出て、ディベートは僅差で否定側の勝利となりました。生徒たちはUNISで日本語を学んでいる生徒たちから時々言語的なサポートをもらいながら、活発な議論を行いました。UNISの生徒たちの活発な英語の議論のスピードに必死で食らいつき、ヒアリングの力は確実に伸びてきています。

☆「イノベーションを続けていくと持続可能な社会に到達するか」英語でディベート
 
☆肯定側、否定側に別れて作戦会議
 
 
 また、3時間目には9年生(中学3年生)の生徒たちとディスカッションを行いました。冒頭、プレゼンテーションとスピーチを行いましたが、昨日の国連日本政府代表部の方の助言を踏まえ、即興で相手の興味関心に合わせた話からスピーチに入り、原稿を見ずに堂々と英語で語りかける姿に大きな成長を感じました。

☆即興でTEDのように歩き回りながら自身の未来創造探究の取り組みについてスピーチ
 
☆即興で聴き手の関心を引き付ける工夫をしながら、自身の考える持続可能な街の実現についてスピーチ
 
 ディスカッションは少人数のグループに分かれて行いました。UNISの9年生の子たちからは強い関心とともにプレゼン内容や未来創造探究での取り組みについての質問が相次ぎ、「メディアコミュニケーション探究班に興味を持った、UNISのSNSを扱っている部活に助言がほしい」「福島に行ってみたい」等のコメントも出て、議論が途切れることはありませんでした。

 一方で、本校生たちは夜の振り返りミーティングで、今日は福島と世界共通の課題として「Realizing a sustainable town that will leave no one behind(誰も置き去りにしない持続可能な町とコミュニティを実現する)」という点についてディスカッションをすることを想定していたが、その点について自分から質問はしてみたが上手くいかず、議論が出来ず悔しかった、等の反省が出ていました。伝えるだけで終わるのではなく、お互いが共鳴し合って新たな知を生み出そうと、上を目指す姿勢で貪欲に取り組んでいます。

☆少人数のグループに分かれて意見交換
 
☆今回の会場は「シアター」と呼ばれる教室。本校演劇部員はその設備の充実ぶりに感動
 
 その他の時間は、それぞれがパートナーの子と授業に出席しました。インターナショナルバカロレアの核となる科目である「TOK(Theory of knowledge)」は、自動運転車の設計を行う際に乗員と歩行者の安全のどちらを優先すべきか、判断の原則は何か、それぞれが思考する授業でした。また、アートの授業でも日本とは異なる取り組みが行われていました。

☆TOKの授業で各自が自動運転車の安全設計をデザインしていく
 
☆積極的な議論が途切れない授業に参加
 
 生徒たちは夜の振り返りミーティングで、「英語のディスカッションの授業でインプットの資料が40ページ位あり、しっかり読み込んだ上で自分の意見を言っている」「自分の番が回ってくるまでずっと(先生が話をしていた時でさえも)手をあげるなど、議論が活発」「他者の発言に対してのリアクションが大きい」「グループ分けの際も人付き合いの苦手さがまったく見えずスピーディー」等の感想を共有した上で、「UNISの授業形態は先生も生徒と一緒に学ぶ、アクティブラーニングであった(意見を言う事をためらっていない、先生と生徒の距離が近い、発言することに意義がある)。こういうことは私達SGHのふたば未来学園でも参考にすべきではないだろうか」と考察していました。

 UNIS下校後は、国連本部を見学しました。安全保障理事会会議場や総会議場等を見て回りながら、国連の役割や取り組みについてお話をうかがいました。
特に、世界の軍事費の大きさを表現した展示を見て、世界の軍事費($1747BILLION)の2割のお金で全世界の子供達に平等に教育が行きわたるという説明に言葉を失っていました。同時に、長崎の原爆で被爆した聖アグネス像の実物を間近で見て、唯一の被爆国日本が発信する平和に対するメッセージのインパクトを感じていました。
また、世界人権宣言についての説明において、難民キャンプの平均居住期間は17年にも及び、世界では国籍を持たない人が1000万人居り、基本的人権を奪われていることを聞きました。当然であると思っていた人権でさえもこのような問題があると知り、驚いたとのコメントが生徒から聞かれました。
案内頂いた国連のスタッフの方からは、金曜日の国連関係者意見交換に向け「若者の意見を国連は重視しており、高校生として思うことを率直に伝えるよう」助言をいただきました。

☆説明内容を詳細にメモを取りながら思考を深める
 
☆いつの日かこの場に戻ってくることを考え始めた生徒も
 

SGH ニューヨーク研修③国連日本政府代表部、コロンビア大意見交換

 午前中はいよいよ国連日本政府代表部への訪問です。
 ホテルから初めて、地下鉄を乗り継いでの移動です。研修中の移動は全て研修プログラム担当の生徒が引率します。初めての乗り継ぎは四苦八苦しましたが、弱音を吐かずにみんなを引っ張っていこうとする姿は立派でした。

☆研修中の移動は担当が経路を決め引率します
 

 日本政府代表部では、多忙な中、別所浩郎 特命全権大使・国際連合日本政府常駐代表へ表敬訪問しました。大使からは、生徒たちが金曜日に予定している各国の国連関係者との意見交換に向け、国連の空気を吸って学んでほしいとお言葉をいただきました。また、今日大使が出席を予定されている様々な会議の予定を教えてくださり、その範囲の広さと多忙さに生徒たちはうなっていました。
 生徒たちからは、先輩の3年生が地元の和菓子屋「菓匠庵」と協働して商品開発した「のの字」を御礼にお渡ししました。「のの字」は、楢葉町の園児と一緒に収穫した町の特産物のゆずを使ったお菓子です。

☆激務の中、別所浩郎特命全権大使がお時間を下さり、表敬訪問しました
 撮影:国連日本政府代表部
 

 その後、国連日本政府代表部の岸守参事官に金曜日の国連関係者意見交換のプレゼンテーションのリハーサルをご覧いただき、貴重なアドバイスを多数いただきました。

 また、国際連合で日本がプレゼンスを発揮していくために心掛けられている考え方や、具体的な取り組みについて、分かりやすく、深く考えさせられる講義をいただきました。

 特に、国連加盟193か国の間のコミュニケーションでは、日本固有の「沈黙は金」という姿勢は通用しない、という話に生徒たちは深く考えさせられたようです。それは、黙って良い仕事をしていればいつか報われて当然だという「傲慢」であり、良い仕事をしていれば伝える努力は何もしないという「怠慢」だ、世界の中で日本・自分自身固有の特技を持ちエッジを効かせなければいけないとのお話でした。

 また、「平和」とは紛争解決のみならず開発や人権確保なども含めた平和な状態を持続させることであるという考え方や、シリアやロヒンギャなどの大きな問題が多数ある中で、国連で「福島」を発信することの意義と難しさなど、大きなヒントをたくさんいただきました。

☆岸守参事官から貴重な講義をいただきました
 

 さらには、「国連」という立派な人が何かを決めているわけではなく、良く見てみるとA国やB国が決めていることもあり、日本の立場で自分たちが決めていることもある、私たちが「国連」の一部であり、あなたたちも「国連」の一部であるかもしれない、というメッセージに奮い立たされました。岸守参事官からは、自分たちの思う社会を実現するために、国連という場を生かしていくことが重要だと教えていただきました。帰路では、歩きながらお互いに「私が国連です」と言い合う姿が見られました。

 今回の海外研修でも国連日本政府代表部に多大なるお力添えをいただき、貴重な機会に一同深く感謝をしていました。

 午後には、アイビーリーグの1校であり、ノーベル賞学者を100名以上輩出している名門コロンビア大学を訪問しました。今回は、日本から国際公共政策大学院に留学されている方のお力添えにより、25名の各国の大学院生の方々に、プレゼンテーションとスピーチを行い、意見交換を行う機会を頂きました。

 プレゼンテーションとスピーチでは、発信したかったことはお伝え出来、終了後に「素晴らしい取り組みだ」「福島の状況が良く分かった」「NYから福島を支援するためにはどうしたらよいか」といったお言葉をかけていただきました。

☆避難からの帰還時の分断や、風評についてスピーチする生徒
 

☆風評と様々なメディアの在り方についてスピーチする生徒
 

☆震災後に絆という言葉が多用された反面、地域に生まれた様々な対立と、その解決についてスピーチする生徒
 
 
☆コロンビア大学をキャンパスツアーしながら留学について助言をいただきました
 

 しかし、意見交換の時間は、生徒たちは英語での応答への躊躇もあって譲り合う姿が見られ、受け身の姿勢で大きな反省の残る時間となってしまいました。そもそも今回は、生徒たちは事前にこの場でのテーマについて議論し「風評被害について海外の視点からご意見をうかがい、世界においても深刻な差別の問題について、自身の体験を踏まえて、話し合いたい」というリクエストを出していました。しかしながら、関連する質問にも十分に答えられず、考えていることの極めて一部しか返すことが出来ず、議論は発展しませんでした。

 挫折感から始まった夜の振り返りミーティングでは、国連日本政府代表部の岸守参事官から助言いただいた「傲慢」「怠慢」という姿勢は、午後の自分たちにこそ当てはまる、国際社会で黙っていることは、何もこの人から学ぶことはないと思われてしまうし、関心を持って話を聞いてくださった方に申し訳ない、との反省が多数出ていました。プレゼンテーションで伝えることに精いっぱいとなってしまい、その場の目的まで考えて臨めていなかったことが原因だと自分たちで 分析していました。

 この日の学びと反省を踏まえ、明日からの国連国際学校(United Nations International School)や、国連関係者との意見交換に臨んでいく姿勢を確認し、就寝となりました。

 大きな挫折を経験して、渡米している12名がひとつのチームになるきっかけをいただいた、大きな一日となりました。

SGH ニューヨーク研修②NYC職員意見交換、311追悼式スピーチ

 ニューヨーク研修の2日目は、ニューヨーク市の方々と、住民参画による持続可能な街づくりについて意見交換を行いました。
 ご参加いただいたのは、行政の立場で街づくりを牽引されているNY市の幹部の方、民間の立場から街づくりに参加している方、そしてNY市役所でパブリックセクターとプライベートセクターの間をつないでいる部署の方という、それぞれの立場で街づくりを担われている方々です。
 生徒たちは福島の現状についてプレゼンテーションを行ったのちに、未来創造探究で主に街づくりに関するプロジェクトを実施している2名の生徒から、それぞれの動機や取り組みをスピーチしました。

☆出身地である浪江町の未来についてスピーチする生徒
 

☆原発のあった双葉町の未来と、SDGsの目指す持続可能な街づくりについてスピーチする生徒
 
 
 この中で生徒たちからは「誰も置き去りにしない持続可能な町とコミュニティを実現する」ことを重視し、福島の街の復興のみならず、難民等のふるさとを失っている人々のふるさとをも再生したい、と考えを述べました。
 意見交換では、NYにおいては、行政だけでは担い切れない様々な役割を、企業・個人・NPOなどの民間セクターが果たしていることについてご紹介があり、お金、情報、人などの様々な形でパートナーシップを強化していくための政策の作り方についてお話をうかがいました。
 具体的には、NY警察には市民によるボランティア警察官が数千名居るという話や、ボトムアップによる象徴的な公園「ハイライン」の誕生経過や、セントラルパークでの企業主催のイベントなど、様々な事例をうかがい、その度に生徒たちからは驚きの声があがりました。生徒からの積極的な質問が相次ぎ、予定時間を大幅に超過した意見交換となりました。

☆NY市幹部の方等との積極的な意見交換
 

 恒例の夜の振り返りのミーティングでは、NYと福島・日本との相似点と相違点について積極的な議論が行われました。昨日学んだ、移民によってコミュニティが形成されてきた経緯も踏まえながら、表面的な政策のみならず、住民や行政の人々が前提としている「行政に任せない」考え方など、様々な観点から意見が出ていました。
 また、夕方にはNYの教会で行われた東日本大震災追悼式「TOGETHER FOR 3.11」に参列しました。犠牲となられた方々に祈りをささげるとともに、代表生徒1名が世界からの支援への感謝や、自身の考える未来像についてスピーチを行いました。スピーチをした生徒は自身が県外へ避難した際の辛い体験や、現在、演劇部でその経験を台本化して発信している取り組みについて紹介をしました。その上で「難民をめぐる世界での対立などを自分ごとに感じている」「世界中の人が笑顔になれるよう、世界的な視点で、そして自分自身の経験をいかして何とかしていきたい」と強く宣言をしました。

☆NYでの東日本大震災追悼式でスピーチをする生徒
  

 400人の参列者の方々の中には涙をうかべて聞いてくださる方も居り、NYの方々からの「NYは震災を忘れていない」というメッセージが胸にしみる機会となりました。
 多くの報道の方々もお越しになっており、この模様は同日の日本国内のニュースで紹介いただきました。

☆追悼式後は多くの方々が声をかけてくださり、報道各社からの取材もありました
 

SGH ニューヨーク研修①アフリカンアメリカンの歴史から学ぶ

 10日間にわたる本年度のSGHニューヨーク研修が始まりました。
 2年次生の12名は、この研修に向けて12月から事前学習を重ねてきました。本研修では、未来創造探究で取り組んでいる地域再生や持続可能な世界実現の考えを国連本部やコロンビア大学等で発信し、世界とともに持続可能な社会づくりを考え、未来を創造していく一歩とします。また、研修の事前学習やNYでの行動は全て生徒たち自身が計画を立てて実施するのも、昨年度からの慣例となっています。

 研修メンバーは、NY行きの飛行機の中で、滞在中に予定している7カ所でのプレゼンテーションに向けて各自準備に励んでおり、キャビンアテンダントの方から「こんなに機中で勉強している高校生は初めて見る」と飛行機酔いを心配されるほど気合が入っていました。

 NYでの初日となった3月4日は、NPOグローバルキッズのコーディネートで、同世代の生徒たちとともに、ハーレムをフィールドワークしました。NPOグローバルキッズは、経済的・文化的にハンディキャップを抱えている若者のエンパワーメントをミッションとしたNPOで、今回ともに行動した生徒たちも、アフリカ系アメリカ人として移民のバックグラウンドを抱えて厳しい境遇にある生徒たちでした。なお、グローバルキッズは昨年数名の生徒たちを本校に連れてきてくれており、今回再会を果たした生徒たちもいました。

 公民権運動の足跡やブラックカルチャーを紹介し、世界中のブラックパワームーブメントの中心とも言われる Schomburg Center for Research in Black Culture では、数名のグループに分かれての行動です。アフリカンアメリカンの生徒たちが、個人的なエピソードを交えながら解説をしてくれました。教科書で学んでいたマーティン・ルーサー・キング牧師らの苦闘や、同世代からの「今もなお偏見にさらされ、日々チャレンジである」と語る具体的経験談、白人も含めた女性たちによる「RIGHT ON SISTERS!」という人種を超えた差別撤廃の運動のポスター、さらには音楽などの文化を通してアイデンティティを確立しつつ伝承していった歴史から、多くの学びを得ました。

☆Schomburg Centerでは現地の同世代とグループで行動
 
☆アフリカンアメリカンの同世代から解説経験談を聞く
 

 ハーレムを歩きながら、日本のアニメの話などで盛り上がる同世代の交流ならではの姿も見られました。

☆ともにハーレムを歩く
 
☆昼食でもお互いの生活や趣味について会話が弾む
 

 グローバルキッズの生徒たちと別れて本校生のみで訪問した Tenement Museum では、欧州からの移民(主にユダヤ人が居住)の長屋が保存された狭い住居の中をめぐるツアーに参加しました。実際の住居で移民のエピソードを聞き、その苦境に驚くばかりでした。そして、ホテルに戻った生徒たちは、振り返りの議論を行いました。

☆欧州からの移民の長屋のツアーに参加
 

 アフリカンアメリカンの経験と、福島の経験の間にある、偏見等の共通点や、奴隷として差別されてきた背景などの相違点を、事前学習の資料も参照しながら議論しました。また、欧州からの移民は苦境ではあるものの差別にさらされていないというアフリカンアメリカンとの境遇の差異や、数百万人の移民で形作られてきたニューヨークの歴史の迫力など、議論は深夜まで続きました。
 その後、翌日にプレゼンテーションとスピーチを控えたメンバーは通し練習を行い就寝し、濃密な初日が終了しました。

☆夜の振り返りミーティングで、ブラックパワーの象徴である「こぶし」に込められた思いなど、印象に残ったことを共有する
 
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平成29年度SGH米国・ニューヨーク研修 概要

1趣旨
 2015年国連サミットで、貧しい国も、豊かな国も、中所得国も、すべての国々が豊かさを追求しながら地球を守り、持続可能な社会を実現していくことを目指して、世界各国は「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択しました。
 未来創造探究において取り組んでいる原子力災害からの復興や、持続可能な地域づくりについての探究内容は、福島のみの課題ではなく、全世界が共有する「持続可能な社会づくり」の課題として考えることもできます。
 SGHにおける2学年次海外研修では米国・ニューヨークを訪問し、国際機関や世界の同世代と交流を行い、世界に福島を発信するとともに、世界とともに持続可能な社会づくりを考え、未来を創造していく一歩とします。

2内容
(1)国連国際学校の同世代の生徒との交流
 国際連合職員の子弟等が通学する、United Nations International School に通学する各国の同世代と交流する。未来創造探究での探究内容を発表し、意見交換を行う。また、「Under CTRL: Technology, Innovation and the Future of Work」をテーマとしてディベートを行い、日本・福島の視点から自分たちの意見を述べる。

(2)移民等のバックグラウンドを持つ同世代との交流
 社会的にハンディキャップを負っている子供たちへの教育プログラムを実施しているNPOグローバルキッズと連携し、現地の同世代とNYの街をフィールドワークして多様性のあるNYの市民文化を学びつつ、「多文化共生」について意見交換を行う。

(3)国連関係者等との意見交換
 未来創造探究での探究内容について国際連合関係者に対してプレゼンテーションを行い、持続可能な地域づくりや世界の実現について意見交換を行う。

(4)コロンビア大学国際公共政策大学院等への留学生との意見交換
 世界各国から留学し、持続可能な世界の実現に向けた政策等を研究している大学院生と、福島の課題解決と世界の課題解決について意見交換を行いつつ、キャリア意識についても学ぶ。

(5)その他
 ニューヨークにおける東日本大震災追悼式でスピーチを行い、世界への感謝や自身の考える未来像を発信する。また、NY市職員等とも街づくりや多様性を包含するコミュニティの実現について意見交換を行う。

3派遣者
 2年次生徒 12名(男子7名、女子5名)、教員  3名

4派遣日程
 平成30年3月2日(金) 福島発、NY着
 平成30年3月3日(土) NPO Global Kidsの同世代とNY市内フィールドワーク
 平成30年3月4日(日) NY市職員等意見交換★、東日本大震災追悼式参列★
 平成30年3月5日(月) 国連日本政府代表部訪問、コロンビア大学国際公共政策大学
             院等意見交換★
 平成30年3月6日(火) United Nations International School(UNIS)訪問★
 平成30年3月7日(水) United Nations International School(UNIS)訪問★、
            NPO Global Kidsの同世代と意見交換★
 平成30年3月8日(木) 各自自主研修
 平成30年3月9日(金) 国連本部訪問★
 平成30年3月10日(土) NY発 (3月11日(日)福島着)
 ※★印はプレゼンテーション&スピーチの実施機会

【メディア・コミュニケーション探究班(2年次)】外部講師講話

 2月21日(水)5・6校時は、2年生が未来創造探究授業を行いました。
 今回のメディア・コミュニケーション班では、福島県広報課とふくしま心のケアセンターから総勢6名の方にお越しいただき、班ごとに自分たちの探究活動に対するインプットやアドバイスをいただきました。
 中学生との交流会を計画している班では、心のケアセンターの渡邊さんより「親しみやすいコミュニケーションのコツ」というテーマでワークショップを開催していただきました。
 生徒の中に大人も一緒に入り、「コミュニケーションとは何を伝えるかだけでなく、(相手からの発信に対して)何を思うかということも含む」ことや、対人コミュニケーションでは言葉の意味だけでやりとりが行われているわけではなく、声のトーンや表情、身振りなどからもたくさんの情報を受信しているということを実際のゲームや活動を通して体感することができました。
 生徒が自分たちで知りたいことを知るために心のケアセンターを探し、アポイントメントをとって心のケアセンターの方をお招きすることができたこともあり、積極的に活動に参加する様子が見られました。
 また、SNSを活用する班や学びの歩みを冊子にまとめながら双葉郡についての理解を広げる活動を行う班では、県の広報課の方より実際に行っている広報活動の紹介を通して、より多くの人に手に取ってもらいやすくするための工夫を教えていただきました。
 生徒からは「これまで自分なりに発信をしてきたのでSNSでどのように発信すればいいか戸惑う部分もあったが、自分の中で方向性が決まった」「活動の中で何度も方向転換をしてきたが、やっと考えがまとまった。今日学んだことを校外活動に活かしていきたい」というような声が聞かれ、今後の探究活動を加速させる足掛かりとなりました。
 次回は中間発表に向けた準備と予行練習を行う予定です。

☆心のケアセンターの渡邊さんとのワークショップの様子
 
 ☆伝え方の難しさを体感するワークの様子
 
☆広報課の方より広報リーフレットを参考に伝え方のコツを伺う様子
 

【スペシャリスト系列農業】2年次生が味噌製造の体験を行いました

 本校の、スペシャリスト系列農業を選択している2年生が、企業組合ひろのの味噌加工場で、味噌製造の体験を行いました。現在、双葉郡の復興に取り組んでいる、企業組合ひろの理事新妻良平さんのご指導のもと、混合・仕込みの作業を行いました。熟成させる前の最後の段階で、大変重要な作業をさせていただきました。

☆茹でた大豆を揉んでいる様子です。米麹を入れて混合させます。婦人会の方と一緒に混合作業を行いました。
  
 

☆麹と大豆をすり込ませます。大豆と麹の破砕・は、菌がタンパク質を分解させやすくし、アミノ酸形成を促します。
  
 
☆野町出身の斎藤くんが、取材に対し、広野町の復興へ想いと味噌製造の奥深さを語っていました。
 

【メディア・コミュニケーション探究班(2年次)】講演のための事前学習

 2月7日(水)5・6校時は、2年生が未来創造探究授業を行いました。
 メディア・コミュニケーション班では、班ごとの探究活動を進めるとともに、次回(2月21日)の授業時にお呼びしている講師の方に質問したい内容を班ごとに洗い出しました。
 中学生との交流会を計画している班では、講師の方への質問事項を考えるにあたって、実際に、中学生役と高校生役に分かれてシミュレーションを行いました。「中学生から見たら高校生ってどんな風に見える?」「こういう席の位置だと、目的に合っていないのでは?」「こういう時、どう声をかけたらよいのか?」というような、生徒同士の活発なやり取りが見受けられ、自分たちの活動に活かすための質問事項を洗い出すことができていました。
 また、SNSを活用して双葉郡やふたば未来学園高校の情報発信を高校生の目線から行う班では、もっとより多くの人にみてもらうために、どんな工夫ができるかということを考え、日々の情報発信の仕方や広報の仕方を検討していました。自分たちで考えが及ばない点については、次回の授業で質問できるように準備をしました。
 ほかにも紙芝居や動画を用いた情報発信を検討している班やアンケートを活用する班などもあり、それぞれの班ごとに探究を進めています。
 次回は福島県広報課の方とふくしま心のケアセンターの方にお越しいただき、お話を伺います。

☆先生と一緒に発信の仕方を考える様子
 
☆生徒がそれぞれ持ってきた紙芝居を読みあう様子
 
☆中学生との交流会のシミュレーションをしている様子
 

県下一斉安全確保行動訓練「シェイクアウトふくしま」を行いました

 2月16日(金)、後期期末考査後のLHRの時間に、「シェイクアウトふくしま」を行いました。
 この取組は、地震発生時に真っ先に行うべき安全行動を学び、身につける機会を設け、福島県民の防災意識の高揚及び自助・共助の取り組みの意識をはかり、福島県民一体となった地域の防災力の向上を推進することを目的としたものです。

☆シェイクアウトの放送が始まりました
   
☆放送に従って、安全行動を取りました
  

【産業社会と人間(1年次)】庄司秀樹先生のご講演がありました

 1月17日(水)5・6校時に、「産業社会と人間」の授業で、キャリア教育の一環として、東洋システム株式会社代表取締役社長の庄司秀樹先生が授業を行いました。
 「夢の実現、働くこと、学ぶこと」という演題で、夢(目標)をもって生きることの大切さをお話ししていただきました。
 話の中で、庄司氏に降りかかった大きな試練とそれに対して決して逃げずに、逆にチャンスにすることで切り開いた道の話があり、チャレンジすることの大切さをあらためて実感することができました。
 また、今後の未来がどうなっていくのか、電気自動車の時代がどのようになってくるのかなど、2・3年次で行う探究活動にもつながるお話もありました。

グローバルリーダー育成事業における生徒課題研究発表会に参加

 2018年2月9日(金)福島県立会津高等学校で開催された「平成29年度復興と未来を担うグローバルリーダー育成事業における生徒課題研究発表会」に本校教員2名(佐藤教諭(理科)と高橋教諭(福祉))が参加しました。
 会津地区を牽引する生徒たちから洗練された質の高い発表がありました。課題発見能力は高く、自らアンケートを取ってデータにまとめており、発表の構成も自ら行っているなど、独創性があった。
 会津高校は、東北大学グローバルラーニングセンターや福島大学共同教育研究施設うつくしま未来支援センターと連携しており、高い専門性を持った教授から指導を受けています。本校も学術的なアドバイスを受けるため、大学等と更に連携していく必要を感じました。

 成果発表と質疑応答の概要は以下の通りです。

<課題研究成果発表>
 熊本・水俣研修では、海岸に有機水銀が含まれている可能性があるドラム缶が3000本埋まっていて、ドラム缶の耐用年数を迎えていること。60年たった今でも患者に対する差別があること、補償をめぐって被害者間で対立があることなどが報告され、福島で起こっていることと共通点が多くあった。
 南相馬市の牧場にフィールドワークに行った班では、原発事故の避難により置き去りにされた牛が、飢えに耐え切れず噛んだ柱の跡の写真を紹介した。
 最も印象に残ったのは、震災後の辛さを伝えるために震災俳句を続けている発表である。辛い記憶がよみがえるのでやめてほしいという声もあるが、伝えるのが自分たちの義務と信じ活動を継続している。厳しい課題・辛さを乗り越え、今後の防災、後の人に二度と辛い想いをさせないためにも震災俳句を作り続けてほしい。その姿に人々は勇気付けられます。

<質疑応答>
Q.あなたにとって「グローバルリーダー」とはどのような人物か?
A.世界に共通する課題を発見し、共有し、解決するために導く人物。
  今まで得た知識を発信する人物。
  自分の意見を主張しつつ、相手の意見も聞いて、新しいアイデアを創造できる人物。
  リーダーは1人ではなく、皆でできる人物。
Q.どうして差別は存在するのか?
A.人に感情がある限り存在するのではないか。人にはどうしても他を差別する心があり、その不安を解消するために差別をなくそうとするのではないか。

 本校生も更に深い学びを目標に活動してほしいし、福島の復興のために会津高校生と連携して活動していければと思いました。

<活動の様子>
☆発表を聞く会津高校生
 
☆司会進行も生徒が進める
 
☆発表する生徒
 
☆発表する生徒
 

【再生エネルギー探究】福島県水素利用シンポジウムへ参加

 2018年2月8日(木)浪江町地域スポーツセンターで開催された「福島県水素利用シンポジウム2018inなみえ」に未来創造探究・再生可能エネルギー探究班に所属している3年次生1名と2年次生3名の計4名の生徒が参加しました。
 パネル及びモビリティ展示が多数ありなしたが、福島工業高等専門学校と福島県立テクノアカデミー浜からは自作ソーラーカーの出展、相馬ガスとトヨタ自動車からは、燃料電池自動車の出展、原町高等学校、小高産業技術高等学校の発表とともに本校からは、3年次生の遠藤健次くんが未来創造探究の授業で行った「パッシブハウス」と「植物による発電」についての発表をしました。

 当日行われた基調講演及びパネルディスカッションの発表の概要は以下の通りです。

●基調講演「水素社会実現に向けた戦略と課題」
・化石燃料に依存している日本が、パリ協定を守るためには、CO2を排出しない水素
 の導入を進める必要がある。
・水素に関する特許は、日本が世界一多いため、新産業を創出できる。
・水素H2は水H2Oに含まれているため、世界中のどこにでも存在する。
・再生可能エネルギーの余剰電力で水を電解し、水素を生産できるため、水素は再エ
 ネと相性が良い。

●パネルディスカッション「水素エネルギーがもたらす未来」
・産業技術総合研究所・再生可能エネルギー研究センター(郡山市)には、水素吸蔵
 合金により水素を運搬する最先端の技術がある。
・浪江町には、世界最大級の水素エネルギーシステム(1万kW級)が、2020年に完成す
 る。1日の水素製造量で、約150世帯の家庭に電力を供給、または560台の燃料自動
 車に水素を充填できる。

 自分たちの探究を丁寧に来場者に説明する生徒の姿と、他高生の発表を積極的に見に行く生徒の姿があり、シンポジウム全体から生徒たちが大きな刺激を受けていることを感じました。
 生徒たちは、新しい中学高校の校舎に本校の名前に入っているトヨタの燃料自動車「MIRAI」と相馬ガスの「水素ステーション」があればいいなと言っていました。
 原発事故で大きな被害を受けた浜通りだからこそ、新しいエネルギーについて考え、実践していくことは大きな意義があることです。今後の生徒たちのさらなる探究に期待したいと思います。

<活動の様子>
☆自分の探究を来場者に説明する3年次、遠藤健次くん
 
☆小高産業技術高校の大掛かりな風力発電装置
 

パネルディスカッション「アップデイトふくしま」に参加してきました

 2月10日(土)、福島の現状に関して、全国・海外の人々の思い込み、さまざまな誤解が存在している状況をふまえ、今後の改善に向けた情報発信・普及に生かすため、それらをアップデイトするための事実、あるいは視点や手法などを明らかにし、共有することを目的に、パネルディスカッション「アップデイトふくしま」が、国連大学のウ・タント国際会議場を会場として、開催されました。
当日は、約300人の方々が来場し、早野龍五氏(東京大学名誉教授)、越智小枝氏(東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座 講師)、ウィリアム・マクマイケル氏(福島大学 経済経営学類 国際地域経済専攻 助教)、開沼博氏(立命館大学 衣笠総合研究機構 准教授)を中心にパネルディスカッションを行う一方、本校の南郷副校長、2年次の遠藤瞭君も登壇し、福島の今や現在の活動について報告しました。
 震災からもうすぐ7年が経過するところで、復興の継続、風評被害、コミュニティの分断など新たな課題が山積する中で改めてふくしまのアップデイトについて考えることができました。

☆パネルディスカッション「アップデイトふくしま」の様子
  
  
  

【海外研修】楢葉遠隔技術開発センターを訪問しました

 3月にアメリカ・ニューヨーク研修に参加する2年次生12名が、国立研究開発法人日本原子力開発機構(JAEA)楢葉遠隔技術開発センターを訪問しました。
 同センターは、福島第一原子力発電所廃止措置の支援のために、離れた場所から操作するための試験装置があり、ロボットの試験や開発、訓練ができる施設です。
 生徒たちは、3D用のメガネをかけて、原子炉建屋内の映像を見たり、コントローラーを使って、小型ロボットやドローンを操縦したりしました。
 その後、生徒と施設の技術者4人と質疑応答が行われました。今年のニューヨーク国連研修のテーマUnder CTRL:Technology,Innovation and the Future of Workに関連して、遠藤瞭(2年次4組)からは、「ロボット開発に伴うリスクやデメリットはあるのか?」という質問がありました。技術者からは、「原発事故があったようにシステムは完全にはなり得ない。しかし、完全に近づけることはできる。人間の仕事を奪うというデメリットがあるかもしれないが、ロボット開発に伴って、なくなる職業もあればそれに応じる職業も増える。」という回答をいただきました。
 また、中島蓮(2年次2組)が、「ロボット開発のメリットは?」という質問をしたところ、「どんなにロボットを開発しても必ず人間がやらなければならないことがある。少子高齢化により、労働人口が減少しているため、ロボットがそれを補う。AIは得意分野と苦手分野があり、ビックデータから傾向をつかむのは、AIは得意で人間は到底及ばない。しかし、議論して結論を出すことやクリエイティブな作業は、人間ができる。人とロボットが共存する延長線上に何かがある。」という回答をいただきました。
 上遠野成純(2年次4組)からの「研究者としての心構え」についての質問には、「周りの人に助けを求めることを恥じないこと、チームでやる重要性」といった回答をいただきました。
 今日の訪問を活かして、さらに生徒たちで議論をし、積極的に議論に参加するチャレンジ精神とテクノロジー及びイノベーションに対する思考を深めて、3月のニューヨーク研修にのぞみたいと考えています。

☆訪問の様子
  

【商業】商品開発の意見交換をしました

 本校スペシャリスト系列のビジネス基礎選択者(3年次生10名)が、1月26日金曜日に「みかん大福」のビジネスパートナー(菓匠庵社長、アイビー主任)と意見交換を行いました。
今回の試食やパッケージデザインを参考にして、代表生徒が菓匠庵さんでみかん大福の製造を行います。そして、完成した商品は広野町をPRするお土産品として、スーパーなどの店頭においてもらう予定です。
なお、完成披露を兼ねて、楢葉町のゆずを使った「のの字」と一緒に第1回卒業証書授与式の来賓の方々へ振舞おうと計画中です。これまでの3年間の感謝の気持ちと、みかん大福を開発した当時広野中生だった先輩方の気持ちを商品として完成させますのでご期待ください。

☆菓匠庵社長より
・3種類の試作品について説明
 
 ・試食テストの実施
  
・感想をまとめ、菓匠庵さんに報告
  
☆商品パッケージのプレゼン
・広野町のキャラクター「ひろぼー」を活用したパッケージ
 
・広野町のみかんをPRするパッケージ
  
☆アイビー主任より
・取扱商品のパッケージについて説明
  
・菓匠庵さんと実習の打合せ
  

●みかん大福とは...
 2011年3月当時の広野中学校1年生総合的な学習の時間の第5班のメンバーが開発し、東北経済産業局主催 平成22年度地域の魅力発信アイディアコンテスト ナイスグルメ賞を受賞したお菓子です。
そのメンバーの一人だった松本萌花さんから、6月27日に「オリジナルみかん大福の開発」について話を聞き、商業の授業を通して商品化を目指してきました。